定跡

右四間飛車戦法 四間飛車破りの決定版!

右四間飛車戦法 (スーパー将棋講座)
著者 :先崎 学
出版社:創元社
出版日:2007-04-01
価格 :¥1(2024/02/05 20:31時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

アマチュアに人気の右四間飛車を解説した本。先手右四間vs後手四間飛車の、居飛車vs振り飛車に特化した解説となっている。振り飛車が先手だとか、矢倉vs右四間の相居飛車というのももちろんあるが、それらはスッパリ切り捨てている。単純な戦法ではあるが変化の解説が多いに越したことはないので、この見切りは正解だと思う。
内容は、居飛車の玉型を3種類に分けている。

  • 舟囲い……△2四角~△3一金という秘策があって急戦は不発。
  • 米長玉……8七銀・7八金・6八金という綺麗な囲いからの攻め。▲3五歩△同歩▲3八飛という攻め筋が中心。
  • 居飛車穴熊……今度は穴熊に囲ってから攻める。米長玉同様、3筋から攻める手が中心。

急戦は振り飛車のうまい受けがあって不発、という解説を最初に持ってきたのがうまい構成で、解説の「公平感」をうまく出せていると思う。いやいやそんなあざとい読み方をしなくてもという気もするが、まぁこれはテクニックの一つということで(笑)。実際、右四間側が攻略できる変化も数多く紹介しているから、その点は評価できる。

実はどれも△5四銀型なのでそもそも振り飛車側の受けが限られるとか、穴熊の△6五銀はいろんなタイミングがあるんじゃないのかとか、ツッコミを入れればキリがないだろうが、創元社の初級者向け解説本であることを考えるなら本書くらいの構成でいいと思う。難しい話は上に行ってからで十分で、初級者はまずは攻めの「形」を覚える方が先である。
ただ、香が5枚あったのはいただけなかったかな……(笑)←ただの誤植。振り飛車が△9五香と走ったのに9一の香を消し忘れていた。

内容はとても判りやすく、変化の解説も十分にされている。攻め筋の紹介もたくさんあったし、初級者が初めに取る一冊としては良書だと思う。

作成日:2014.12.30 
四間飛車

よくわかる矢倉戦法

よくわかる矢倉戦法
著者 :関根 茂
出版社:東京書店
出版日:2002-10-01
価格 :¥1,650(2024/02/06 04:49時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『将棋は歩から』の東京書店の本。
矢倉を解説しているのだが、なにしろ復刻版なので内容はかなり古い。3七銀戦法を最新と言っているくらい古い。なので、はっきり言ってしまえば棋書マニア以外には意味のない本だと思う。
4七銀・3七桂の形などを見て懐かしい気分に浸りたい人にはいいのかもしれない(笑)。

作成日:2014.12.27 
矢倉

振り飛車の真髄② 石田流の極意 先手番の最強戦法

石田流の極意―先手番の最強戦法 (振り飛車の真髄) (振り飛車の真髄 2)
著者 :鈴木 大介
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2006-10-01
価格 :¥265(2024/02/07 03:07時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

初心者の救世主・鈴木大介が送る石田流解説本。

内容は、

  • 7手目▲7四歩
  • vs棒金
  • vs左美濃
  • vs居飛車穴熊
  • 角交換型
  • 右四間
  • 銀冠

といった感じ。一通りの対策は出揃っているので、本書を読めばとりあえず相手の出方は判る。そして、鈴木大介なので、振り飛車の勝ち方がよく判る。

7手目▲7四歩のところで△6二金の変化がないとか、左美濃で「省けない」と解説した端歩を居飛車穴熊編では突いていないとか(一応、手数が足りないという理由付けはしているが……)、少し都合のいい変化がないわけではない。
それでも、これだけの戦形を網羅し、とりあえずでも対応策を載せているのはポイントが高い。このレビューを書いている2014年では、石田流の流行は角交換四間飛車に取って代わられた感があり、そのためかあまり本書が古く感じない。4段前後くらいまでなら、本書の対策だけで結構指しこなせるのではないかと思う。

本筋の変化だけしか書いていないということもあり、とても読みやすい。
石田流初心者にはぜひとも勧めたい本。

作成日:2014.08.04 
三間飛車

久保利明の振り飛車の手筋1 さばきの四間飛車・急戦編

久保利明の振り飛車の手筋 1(さばきの四間飛車・急戦編)
著者 :久保 利明
出版社:山海堂
出版日:2007-10-01
価格 :¥1,572(2024/02/06 04:56時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

振り飛車党の代表選手である久保が書いた手筋本。今回は四間飛車vs急戦に絞って解説している。

四間飛車が先手の場合も後手の場合も解説されているが、▲6五歩急戦がなかったり、▲4六銀戦法で2筋を突き捨てなかったりと欠けている部分も多い。また、内容のほとんどは後手四間の解説ではあるのだが、定跡近辺の解説ではなく実戦譜の解説のようになっており(確認したわけではないのだが、問題を見ていただければそう感じた理由も判っていただけると思います)、いやそりゃあ手筋だけどさぁ……とちょっと残念な気分になった。

あと、難易度がバラバラすぎる。
△8五歩に▲7七角、という問題が2問もあった(3問だったかな?)かと思えば、とても難しい手筋がふんだんに出てきたりしている。
それと、次の一手本の宿命のようなもので仕方がないことなのかもしれないが、解説が少なすぎる。
例えば第30問で、△8八歩と桂取りに打った手に対して、▲7二歩という手筋が正解である、としている。それは正しいと思うのだが、その解説が「△7二同飛と取らせると利かしになる」だけではあまりに不親切すぎる。後手は桂取りに歩を打ったのだから、まず説明するのは△8九歩成とされたらどう切り返すか、だろう。しかしその解説は一切されていない。
実際のところ、△8九歩成は▲同飛と取っておけば、今度は△7二飛と取れない(8五に銀がいて、△8九歩成▲同飛△7二飛は▲8五飛とボロッと銀を取られる)から△6二銀と▲7一歩成を受けるくらいしかなくて、そこで▲7六銀とすれば△同銀と取れない(8五の銀が動くと▲8二飛成と飛車が素抜かれる)から後手が困っている、ということだと思われるので、問題に間違いがあるわけではない。しかし、この説明を一切省いて「利かしが一発入った」で終わらすのは不親切に過ぎる。

攻められた手に対して▲6五歩や▲7八飛という振り飛車の手筋を再三登場させることで印象を強めたりとか、大駒をぶった切って攻めたりとか、面白い問題も数多く入っており、それなりに勉強になるとは思う。実際、白砂は第53問から第54問の手筋が見えなくて解答を見て感心したし。

題材や方向性、やりたいことは間違っていないと思うのだが、料理の仕方が間違っていたのではないか、と思ってしまう。ちょっと残念だった。

作成日:2014.08.04 
四間飛車

佐藤康光の居飛車の手筋2 強襲・矢倉編

佐藤康光の居飛車の手筋 2(強襲・矢倉編) 3七銀戦法から対右四間飛車まで、緩急自在の佐藤流
著者 :佐藤 康光
出版社:山海堂
出版日:2007-08-01
価格 :¥499(2024/02/06 04:49時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『佐藤康光の居飛車の手筋1』に続く次の一手形式の解説本。第2段は矢倉である。
内容は基本の▲3七銀戦法に始まり、森下システム、右四間飛車、左美濃戦法。
先手番から見た矢倉であり、そういう意味では「公平な視点」で書かれている本ではない。
また、少し内容が薄すぎる気もする。例えば▲3七銀戦法は宮田新手あたりまでで、後手版の対策も△9五歩型に限られている(△8五歩型がない)。森下システムも端攻めや深浦新手がない。本当に「先手が成功する形」だけを紹介している感じだ。まぁ、入口で読んでもらう本であるので、これはこれでいいという気もするが。

vs右四間、左美濃といった形を取り上げているのもポイントが高い。ただし、右四間は△4二金対策に触れていないので、安易に使うと痛い目を見ることだけはとりあえず書いておく。使いこなしたいのであれば、別の棋書も参考にすること。

判りやすく矢倉の組み方・戦法の狙いが書かれているので、初段くらいまでの居飛車等は参考にして欲しい。有段者は知っている変化が多いので前半はいらないだろうし、例えば左美濃などは『対矢倉 左美濃作戦』といった本も出ているので、そちらを参考にした方がいいだろう。

実は、本シリーズは4巻出して(評判を見て)以下続刊、という予定だったようだ。巻末に広告が載っている。しかし、本書を出版後わずか3ヵ月後に出版社の山海堂が倒産してしまったので、34巻は出版されていない。vs中飛車・三間飛車と角換わり・横歩取りを予定したようだが、無責任な感想を言えば、とりあえず一通りは出して欲しかったなぁ……。

作成日:2014.06.29 
次の一手 矢倉
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