穴熊

居飛車穴熊の教科書

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教科書シリーズの一冊。今度は居飛車穴熊を解説している。

内容は、

  • 角筋を止める後手四間飛車に▲6六銀
  • 角筋を止める後手四間飛車に▲6六歩
  • 後手ゴキゲン中飛車に(超速からではない)居飛車穴熊

となっていて、題材としてはちょっと古い。教科書なので基礎的な話をしましょう、ということなのだろう。

3段くらいまでの居飛車党は、本書の内容をよく頭に叩き込んでおいてほしい。現在では同じ形になるということはないだろうが、7三の桂や3三の角を攻める手筋や、囲いが完成したら強気に攻めるという距離感は、居飛車穴熊党になるためには絶対に身に着けなければならない内容だ。
逆に振り飛車党なら、本書の内容を踏まえつつ、だから石田流やゴキゲン中飛車や角交換四間飛車が流行しているという事実を理解してほしい。また、本書の中の「都合のいい手順」を探してみれば、ノーマル振り飛車も意外とやれるんだということがわかるだろう(特に捌き合いになった直後くらいに、振り飛車側の甘い手が目立つ)。
なお、有段者についてはやや星を落としているが、これはもう常識の範疇なので、必要性があまりないと考えたから。まぁ元々対象棋力を外れているのだから当然といえば当然だろうか。

作成日:2015.01.05 
穴熊

振り飛車穴熊戦法 軽快にバランスよく攻める

振り飛車穴熊戦法―軽快にバランスよく攻める (将棋必勝シリーズ)
著者 :福崎 文吾
出版社:創元社
出版日:2002-11T
価格 :¥589(2021/10/13 09:24時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

振り飛車穴熊全般について書かれている本。
序盤の駒組み、中盤での捌き方、終盤のテクニックなど、一通り紹介されている。しかし、四間飛車・三間飛車・中飛車(向かい飛車は序盤のみ)の全てを解説しているため、それぞれの解説はどうしても薄くなってしまっている。また、それぞれの振り飛車について序盤~中盤の解説をする、というのではなく、序盤についてそれぞれ、中盤についてそれぞれ、となっているため、少し散漫な印象も受ける。

と、あまりよくない書き方をするとこういう感じになるのだが、創元社のコンセプト(?)である「興味を持ってもらうためにカタログ的にいい部分を説明する」を考えると、そのコンセプトに沿ってうまくまとめているとも言える。前述の解説方法についても、序盤はこんな感じでやっていきます、中盤はこんな感じです、と、ざっくり雰囲気だけを紹介したいのであれば手法としては「アリ」だろう。
それに、穴熊特有の豪快な手順が多いので、そういう意味でも「こりゃすごいや、指してみよう」と思わせる効果はあるだろう。

細かい注文をつけると、序盤編にはあった欄外のキャプション……と言っていいのかよく判らないがとりあえずこう称する。マンガ雑誌で言う「柱」の部分に、黒で判りやすく題名が書かれているのだ。これが途中からなくなっている。そのため、ページを読んでいるといきなり再度1図から始まってしまっており、少し混乱する。本書はいろんな戦形を解説しているので、これがなかなかよく機能していた。なのでなくなると結構読みづらいのだ。

個人的には、最終章の「終盤のテクニック」がヒットだった。これの最終問題は穴熊の特徴をよく表していると思う。

かなり古い本なので、今更感はあると思うが、これから穴熊を指してみようという初級者にはいい本だと思う。創元社の特徴がいい方向に転がった良書だ。

作成日:2014.06.21 
穴熊

よくわかる振り飛車穴熊

マイコミ将棋BOOKS よくわかる振り飛車穴熊
著者 :佐藤 和俊
出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:2011-05-25
価格 :¥294(2021/10/13 09:19時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

「よくわかる」シリーズ第2弾とのことで、アマチュアには嬉しい振り飛車穴熊。広瀬が王位を取った原動力にもなった戦法で、最近急にプロでもクローズアップされている。

内容は四間飛車穴熊と三間飛車穴熊。それとちょっとだけだが、穴熊の終盤講座として穴熊の優秀性を説き、布教活動をしている(笑)。
詳しく言うと、

  • 四間飛車は「居玉棒銀」「△3一銀型棒銀」「棒銀」「ナナメ棒銀」「玉頭位取り」「銀冠」「相穴熊」「対矢倉」。
  • 三間飛車は「対△6五歩早仕掛け」「対左美濃」「相穴熊」に加え、矢倉流のような四間飛車への組み換えと、石田流。
  • 終盤講座は美濃囲いとの比較によりゼット(絶対に詰めろがかからない形)に持ち込みやすいということ、ゼットの状態から攻めること、ゼットを作ってから攻めに行くこと、ゼットを作って受けること、など。その他、穴熊で目を配るべきマス目や実戦解説など。

となっている。

これだけのことを盛り込んでいるので、もちろん内容そのものは本筋だけをカタログ的に紹介するに留めている。ただし、頻出する形をうまく取り上げている(例えば、四間飛車に△6五歩急戦の形は載っていない)ので、振り飛車穴熊を指すには困らないはずだ。
また、居玉で棒銀、△5三銀と備えない単純棒銀(△3二玉まで囲ってあとは一目散に棒銀に来る形)、矢倉など、級位者が「猪突猛進してくる」攻め筋についても紹介し、さらに受け方を教えている。これはいいと思った。対居玉棒銀などは実は穴熊に囲ってすらいないのだが(笑)、やられて困ると思っている人には嬉しい解説だろう。
一方、三間飛車穴熊については「定跡化が進んでいないので……」と素直に述べている通り、形を解説するだけに留められている。類書もあまりないので、できれば別の形でもいいから一冊本を出してほしいところだ。

有段者であれば『四間飛車穴熊の急所』などでもっと深く勉強すべきかもしれないが、4段くらいまでなら本書で形を覚え、あとは実戦で殴り合って吸収して行くことで自分のものにできるはずだ。
近年振り飛車穴熊は不遇の時代を過ごしていた(と思う。白砂は穴熊は指さないので)。
かつての『史上最強の穴熊』のように、「穴熊の反撃」となればいいと思う。

作成日:2011.09.05 
穴熊

居飛車穴熊必勝ガイド

居飛車穴熊必勝ガイド (マイコミ将棋BOOKS)
著者 :佐藤 天彦
出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:2008-04-24
価格 :¥212(2021/10/13 06:01時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

題名の通り、居飛車穴熊vs四間飛車に絞って解説している本。ちなみに、居飛車穴熊が先手で解説してある。

内容は、

  • △3二飛型急戦……藤井システム対策に早めに▲3六歩と突いた手に対して△3二飛と回って△3五歩と突く手を狙ってくる展開。
  • △4五歩△3五歩急戦……△4五歩△3五歩としたあと、△4四飛△3四飛を狙ってくる展開。
  • △4四銀型……△4五歩△4四銀から△5五歩を狙ってくる展開。先手は松尾流を基点に考える。
  • △3二銀型……△3二銀の形から△4五歩と突く形。後に△4一銀△5二銀と固めたりもする。
  • △5四銀型……クラシカルな腰掛け銀。受けに重点を置いている。

となっている。

当然のことながら全て先手、つまり居飛車穴熊が指せる、という結論になるのだが、実は『四間飛車破り 居飛車穴熊編』からほとんど進化していない。渡辺本はかなり詳しく解説されているので、深い勉強をしたかったら、古い本ではあるが本書よりも渡辺本のほうがいいかもしれない。
逆に言うと、本書のよさはコンパクトにまとまっていること。主要な変化だけに抑えて枝葉をバッサリ削り、本筋を理解できるように考えられている。これはどちらがいいか悪いかということではなく、読み手がどちらを選ぶべきかという問題だろう。

という理由により評価は有段者はやや下げている。決して有段者が読む必要がないと言うわけではないので誤解のないように。

作成日:2011.08.22 
穴熊

とっておきの相穴熊

とっておきの相穴熊 [マイコミ将棋BOOKS]
著者 :広瀬 章人
出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:2007-10-23
価格 :¥1,518(2021/10/13 05:17時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

相穴熊限定という非常に下品な(笑)分野にしぼった解説本。定跡書ではなく相穴熊を指す上での思想・考え方・大局観を解説する本で、昔、『秘伝 穴熊王』という本があったが、それと同じようなテイストの本だ。
穴熊マスターの広瀬プロとアナグマン遠藤アマとが、一つのテーマ図について自由に語り合うという対談形式になっているが、実際は広瀬プロの異質かつ鋭い大局観(とそれを裏打ちする深い読み)を堪能するという内容といった方が正しいだろうか。とにかく広瀬プロの手にかかると、固いと思われている穴熊があっという間に攻略されるし、さばけないと思っていた飛角が大暴れする。なんなんだろうこれは、と言いたくなるほどの「穴熊芸」である。

穴熊ビギナーは第1章、第2章の基本講座的な内容で勉強し、穴熊マスターは第3章で広瀬プロの名人芸を堪能してほしい。
穴熊党には必読の書である。
それ以外の人は読む必要はない(笑)。

作成日:2008.04.18 
穴熊
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