手筋

将棋は歩から(上)(中)(下)

将棋は歩から 上巻
著者 :加藤 治郎
出版社:河出興産
出版日:1982-07-01
価格 :¥1,540(2023/01/20 23:53時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

はっきり言って、この本を読んでいない人は「損」である。
将棋において最も使用される駒である歩、その効果的な使用法を解説しているわけだから、こんなにおいしい本はない。二、三段レベルの人達でさえ知らないような手筋が、惜しげもなくそこらじゅうにゴロゴロ転がっている。
「ざっと一読すれば初段、通読すれば二、三段」とはあとがきの言葉だが、この言葉に嘘はない。騙されたと思ってぜひとも手に取ってほしい。

私はこれを綾瀬市立図書館で読んだ。現在はB6版の本が出ているが、そこにあったのは青い表紙の愛蔵版だった。家にはB6版の本があるが、これは結婚前、妻と二人で行った帯広の本屋で見つけたものである。3冊4,900円は安くはなかったが、見つけたその場でレジに走った。懐かしい思い出である。

誇張でなく、将棋400年の歴史に残る名著であると、私は信じて疑わない。

作成日:2001.07.20 
手筋

歩の徹底活用術 駒別スーパー手筋講座

歩の徹底活用術 (駒別スーパー手筋講座 (1))
著者 :小林 健二
出版社:創元社
出版日:2000-07T
価格 :¥205(2023/01/21 00:13時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

駒の種類ごとに、その特性と効果的な使い方をレクチャーする……というありがちな企画(笑)の第1弾。やっぱり「歩」から入るのは自然だと思う。

小林健二ということで既に白砂は胡散臭い目で見ていたのだが(笑)、内容はいたって堅実。見開きごとに項立てされていて、手筋が判りやすく解説されている。
初心者には『将棋は歩から』『歩の玉手箱』などよりとっつきやすいかもしれないが、棋力が上がるにつれて「内容の薄さ」が目に付いてしまうかもしれない。なんとなく「不足感」があるのだ。

シリーズ化ということで、全部の駒をやる。もっとも、あとは2冊にまとめてということになっているが。
級位者であれば、シリーズを通して読んでみると棋力が上がるだろう。それは保証する。初段前後でも、いくつか拾い物があるかもしれない。有段者は、たぶん時間の無駄だと思う。

作成日:2001.07.20 
手筋

飛角桂香の徹底活用術 駒別スーパー手筋講座

飛角桂香の徹底活用術 (駒別スーパー手筋講座)
著者 :小林 健二
出版社:創元社
出版日:2000-08T
価格 :¥513(2023/01/20 23:53時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『歩の徹底活用術』に続くシリーズ第2弾。
ツクリもテイストも全く同じ。なので、評価は3部作全て同一にした。級位者の実力向上に役立ち、初段前後の人の新たな発見を誘う内容だ。

飛角桂香という飛び道具が題材なのでもう少し飛んだり跳ねたりする内容だと思ったのだが、至って平凡。例えば、飛車であれば飛車交換を目指すだの自陣飛車だの、角であれば石田流の角打ちだの。言ってしまえばどれもこれも定跡にあるようなものばかりで、(本を)作るのは簡単だったんだろうなとは思う。
個人的には、コバケンの株はまた下がった(爆)。

作成日:2001.07.20 
手筋
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