手筋

将棋・端攻め全集

将棋・端攻め全集 増補改訂版 (パーフェクトシリーズ)
著者 :大内 延介
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1998-02-01
価格 :¥10(2025/04/30 21:01時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

いきなり個人的な話で申し訳ないが、7七桂戦法を研究して感じたのは端攻めの重要性だった。7七桂戦法は持久戦になる確率が高く、また相手は位を取ってくる将棋になる。下段飛車から桂香を2四あたりに打ちこんで終わりという形に常になるわけだ。
そうなると、がぜん端攻めが脚光を浴びてくる。桂香を手に入れるには飛車を打ち下ろすか端攻めで交換するしかないからだ。
という思考の流れからこの本にたどりついた、のだが……。

改めて思ったことなのだが、端攻めの主役は桂香ではなく、歩である。タタキ、垂らし、突き捨て、連打……。とにかく「歩」が活躍する。

『将棋は歩から』に全部書いてあるぞ……。
 というわけなので、ことさらにこの本を買う必要はないと思う。私の持っているのは変形A5版くらいの本だが、今はちょっと大きめの本がリバイバルということで出ているらしい。
だまされないように(ちなみに、写真はその復刻された方)。

作成日:2001.07.20 
手筋

将棋は歩から(上)(中)(下)

将棋は歩から (上巻)
著者 :加藤 治郎
出版社:河出興産
出版日:1992-10-01
価格 :¥1,540(2025/04/30 18:19時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

はっきり言って、この本を読んでいない人は「損」である。
将棋において最も使用される駒である歩、その効果的な使用法を解説しているわけだから、こんなにおいしい本はない。二、三段レベルの人達でさえ知らないような手筋が、惜しげもなくそこらじゅうにゴロゴロ転がっている。
「ざっと一読すれば初段、通読すれば二、三段」とはあとがきの言葉だが、この言葉に嘘はない。騙されたと思ってぜひとも手に取ってほしい。

私はこれを綾瀬市立図書館で読んだ。現在はB6版の本が出ているが、そこにあったのは青い表紙の愛蔵版だった。家にはB6版の本があるが、これは結婚前、妻と二人で行った帯広の本屋で見つけたものである。3冊4,900円は安くはなかったが、見つけたその場でレジに走った。懐かしい思い出である。

誇張でなく、将棋400年の歴史に残る名著であると、私は信じて疑わない。

作成日:2001.07.20 
手筋

歩の徹底活用術 駒別スーパー手筋講座

駒別スーパー手筋講座 1
著者 :小林 健二
出版社:創元社
出版日:2000-07-01
価格 :¥10(2025/04/30 18:18時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

駒の種類ごとに、その特性と効果的な使い方をレクチャーする……というありがちな企画(笑)の第1弾。やっぱり「歩」から入るのは自然だと思う。

小林健二ということで既に白砂は胡散臭い目で見ていたのだが(笑)、内容はいたって堅実。見開きごとに項立てされていて、手筋が判りやすく解説されている。
初心者には『将棋は歩から』『歩の玉手箱』などよりとっつきやすいかもしれないが、棋力が上がるにつれて「内容の薄さ」が目に付いてしまうかもしれない。なんとなく「不足感」があるのだ。

シリーズ化ということで、全部の駒をやる。もっとも、あとは2冊にまとめてということになっているが。
級位者であれば、シリーズを通して読んでみると棋力が上がるだろう。それは保証する。初段前後でも、いくつか拾い物があるかもしれない。有段者は、たぶん時間の無駄だと思う。

作成日:2001.07.20 
手筋
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