振り飛車

相振り飛車の正体

相振り飛車の正体
著者 :宮崎 国夫
出版社:木本書店
出版日:2000-07-01
価格 :¥3,960(2024/02/06 13:00時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

 高い。

とにかく高い。なんでこんなに高いんだ。

非常に高度な内容であり、力作であることは認める。しかし、3,600円はなんぼなんでも高すぎると白砂は思う。

内容は、相振り飛車の実戦181局を集めてそれに詳細な解説を加えたものである。しかし、いきなり実戦譜が並ぶので、相振りの「形」を知らない級位者は読んでも意味がないだろう。
また、図面は少なく、全編を指し手が覆う(笑)。盤駒は必須である。初段前後の人は辛いかもしれない。
本書はあくまでも、「更なる研究用」の本だと思う。

もう少し値段が安ければとも思うが、例えば半額に下げたとしても2倍の売れ行きにはならないだろう。そう考えるとこの価格設定は仕方がないのかもしれない。
むしろ、実戦集をサブにして定跡講座をした方が売上は伸びそうな気がするのだが……。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車

世紀末四間飛車 先手必勝編

世紀末四間飛車 先手必勝編
著者 :櫛田 陽一
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1994-10-01
価格 :¥380(2024/02/08 14:47時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

世紀末四間飛車シリーズ最終巻。居飛車急戦定跡について、『世紀末四間飛車 急戦之巻』をふまえながら修正を加えて簡潔にまとめてある。「世紀末」と言っておきながら出版日が1994年。看板にでっかい偽りあり、だ(笑)。

手の内容そのものは他の本と大差ないかむしろ不親切なくらいだが(なにしろなんでこの局面が「先手よし」なのか判らないくらいの所で打ち切るのだから)、本書のウリはその口上。何しろ口が悪い、いや、断定が多い。

「世紀末四間飛車にとってはまるで相手にならない
よだれが出るようなおいしい指し方」
「従来の定跡書がいかに間違っているか
「はまってしまう無知なプロ棋士が多い」
……。

「将棋の事が書いてあるトンデモ本」だと思って読むといいかもしれない(笑)。

作成日:2001.07.20 
四間飛車

筋違い角と相振り飛車

筋違い角と相振り飛車―ライバルに勝つ○秘作戦 (森内優駿流棋本ブックス)
著者 :木屋 太二
出版社:主婦と生活社
出版日:1997-07-01
価格 :¥623(2024/02/05 23:13時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

この本では筋違い角と相振り飛車の2つの戦形を扱っている。

筋違い角対策としては、▲3四角に△6四歩と突く形が知られている。以下▲6六歩と四間飛車を目指すと△6五歩▲同歩△6六角でハマるという仕組みである。
しかし、本戦法では角を7八ではなくなんと1六に引く。その後、相掛りのような形で攻めていく。そうすれば3四に歩がない分後手は困るだろうという考え方だ。

また、相振り飛車の方は、なんと相振りにもかかわらず▲5九金の中原囲いに組む。▲2八銀▲3八金の形が敵の攻めを厚く受けていて、しかも▲5九金▲6八銀の形が飛車交換になった場合の飛車打ちに強い、というメリットがあると言うのだ。

これも「ホンマかいな」系か、と思いがちだが、そこそこ実戦的だと思う。
変化手順が多いのもいい。自分で研究をすれば済むことではあるのだが、やっぱり指針があるに越したことはない。本書なら、とりあえず盤駒を持ち出さなくてもラクに読むことができる。
自分なりにアレンジして使いこなしてみたい戦形ではある。二、三段クラスでないと指しこなせないかもしれないが、お薦め度は大。

作成日:2001.07.20 
奇襲・変態戦法 相振り飛車

振り飛車新世紀1 窪田流四間飛車

窪田流四間飛車 (振り飛車新世紀 1)
著者 :窪田 義行
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1997-06-01
価格 :¥350(2024/02/06 01:05時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

「若手プロがそれぞれの得意形を解説する」という編集方針の元に作られたシリーズで、シリーズ1作目は窪田の振り飛車。居飛車穴熊と山田定跡、棒銀その他の戦法が載っている。
5年前の本なので定跡としては若干古くなっているが、山田定跡などはこれ以降に本になっていたかなぁ……というくらい意外と書かれていないような気がする(気がするだけです(笑))ので、そういう点では一読してみるのもいいかもしれない。

作成日:2001.07.20 
四間飛車

振り飛車新世紀2 久保流四間飛車(上) 棒銀撃破!

久保流四間飛車 上 棒銀撃破! (振り飛車新世紀 2)
著者 :久保 利明
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1997-09-01
価格 :¥190(2024/02/08 14:35時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

四間飛車対棒銀にのみ絞ってまるまる一冊解説している。

『振り飛車新世紀1 窪田流四間飛車』で窪田も棒銀については解説しているが、本書のほうが気持ち緻密だ。振り飛車が先手後手両方について書いてあるのもいい。
昔、誰かが「振り飛車の定跡本の場合、千日手の変化があると必ず振り飛車を後手にする」と言っていたことがあった。本書に限ってはそれはないわけで、それだけきちんと解説している証拠でもある。先手と後手の変化を比べることにより、一手の差の大きさをより強く認識できる効果もある。

かなり古い本ではあるのだが、一度は読んでみて欲しい。級位者には特におススメである。

作成日:2001.07.20 
四間飛車
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