振り飛車党宣言! 4.四間飛車対左美濃
シリーズ最終刊は対左美濃。
これも藤井システムが全盛だし、そもそも左美濃自体が激減している感すらあるので、存在意義自体が薄れている気がしなくもない。
当然のごとく底の浅い解説も健在で(笑)、なんとかなんなかったのかな……という気がする。
よくよく考えてみれば、藤井システム系は藤井竜王自身が本を書いているので、そちらを参照するのが好手と思う。
シリーズ最終刊は対左美濃。
これも藤井システムが全盛だし、そもそも左美濃自体が激減している感すらあるので、存在意義自体が薄れている気がしなくもない。
当然のごとく底の浅い解説も健在で(笑)、なんとかなんなかったのかな……という気がする。
よくよく考えてみれば、藤井システム系は藤井竜王自身が本を書いているので、そちらを参照するのが好手と思う。
突然だが、正直に告白する。
私はここまで、けなし言葉として何度か「高段者の定跡本」という表現を使ってきた。
出るはずもない都合のいい手順をただ書いていくだけで、最新手順の発表もなく、さまざまな形の紹介をするでもなく、言葉は悪いが「金のためだけに」書いた本。それを「高段者の定跡本」と表現したわけだが、本書もそうだと思っていた。
だって、大内だよ。
しかし、それは間違いだった。
急戦・持久戦ともに、惜しげもなく最新の指し手が紹介されていた。残念ながら互角ていどの分かれにしかならない変化もあったと思うが、それだって正直さの裏返しである。作った手順を見せられるよりはよっぽどいい。
「しばらくの間、苦戦の続いた穴熊だが、今度はこちらから新作戦を披露する番だ。本書はそういった新しい指し方をすべて披露した」とはまえがきの言葉だが、この言葉に嘘はない。
古い本ではあるが、できれば一度は読んでみてほしい。
前作では穴熊を解説した鈴木大介が、今度は相振り飛車を解説してくれた。もちろん「鈴木流」は健在なので、本書だけで相振り飛車は指せません(笑)。
▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩から始まる向かい飛車対三間飛車の形から、基本的な金無双に組む形と、後手が穴熊・美濃に組む形を解説している。
正直言って、『相振り革命』と『〈定跡〉相振り飛車』があれば本書はいらないと思う。特に小林本とはカブるところが多い。
まさか同じライターとか言うなよ……(笑)。
塚本に借りた本シリーズ第2弾。と言うか、この本がメインだった。
夏合宿のときに塚本に3七銀戦法と3七桂戦法を教えてもらい、ついでに研究用にと貸してくれたのが本書である。
確かに特に3七桂の定跡は参考になったが、3七銀についてはちょっと古い気がした。それでも基本的な定跡を押さえるには最適なので、二、三段までは必携と言えるだろう。
世紀末四間飛車シリーズ最終巻。居飛車急戦定跡について、『世紀末四間飛車 急戦之巻』をふまえながら修正を加えて簡潔にまとめてある。「世紀末」と言っておきながら出版日が1994年。看板にでっかい偽りあり、だ(笑)。
手の内容そのものは他の本と大差ないかむしろ不親切なくらいだが(なにしろなんでこの局面が「先手よし」なのか判らないくらいの所で打ち切るのだから)、本書のウリはその口上。何しろ口が悪い、いや、断定が多い。
「世紀末四間飛車にとってはまるで相手にならない」
「よだれが出るようなおいしい指し方」
「従来の定跡書がいかに間違っているか」
「はまってしまう無知なプロ棋士が多い」
……。
「将棋の事が書いてあるトンデモ本」だと思って読むといいかもしれない(笑)。