振り飛車全般

鈴木大介の振り飛車自由自在

鈴木大介の振り飛車自由自在 (NHK将棋シリーズ)
著者 :鈴木 大介
出版社:NHK出版
出版日:2005-02-01
価格 :¥1(2024/02/08 03:12時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

NHKの将棋講座の内容をまとめた本。

よく言うと振り飛車vs居飛車の様々な戦い方が載っている本。悪く言うと雑多すぎて変化が薄くよく判らない本。あくまでもカタログ、俯瞰として眺めるために使う本だと考えればいいだろう。
それぞれの章末に簡単な「その戦形における振り飛車の戦い方」が載っているので、振り飛車を指したことがない! という初級者の人でも、だいたいの指し方は判ると思う。もっとも変化は「ほぼない」ので、本の通りに進むという甘い考えは捨ててかかった方がいい。本書は、「こういう<感じ>」という指し方指し回しに重点を置いた本である。

講座をそのまままとめた……というより、ひょっとすると更に圧縮しているかもしれない、と思えてしまうくらい本筋以外の内容がないので、これ一冊ではあまりに辛い。本書を読んだあと、別の本のフォローか必要だろう。
また、これはあくまでも個人的な意見なのだが、非常に読み辛かった。印字の濃さか書体か太さか行間か文字間か図と文字の間隔か、その辺はよく判らないのだが、とにかく読みにくい。もう少し他社製の棋書を参考して、「読みやすい」本作りにも留意してほしい。

作成日:2005.03.02 
振り飛車全般

振り飛車破りユニーク戦法

振り飛車破りユニーク戦法:独特の急戦7戦法で振り飛車を撃破! (スーパー将棋講座)
著者 :田丸 昇
出版社:創元社
出版日:2005-02-01
価格 :¥733(2024/02/07 08:20時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

対振り飛車のマイナー戦法を集めた本。
奇襲色や変態色はあまり強くはなく、あくまでもマイナー戦法の色合いが強い。

内容は、飛車先不突き右四間、富沢キック、5筋位取り急戦・持久戦、相振り左玉、地下鉄飛車、対三間飛車桂跳ねず▲4五歩急戦。ラインナップを見ただけでどこかで解説された感が漂うが、こうやって集めてみると面白そうに見えるから不思議だ(笑)。

変態将棋党なら(←いるんかそんな奴がゴロゴロと)知っている形がほとんどなので新鮮味がない。ただ、棋書であまり見ない形が多いので、一冊にまとめたという価値はあるかもしれない。
変化もそこそこ多いので、一定の形に組めるようになれは、その戦法をモノにするまでにさほど時間はかからないだろう。
一度は手にとって、形を知っておくのは悪くないと思う。

作成日:2005.03.02 
振り飛車全般

なんでも矢倉

なんでも矢倉 (将棋必勝シリーズ)
著者 :森下 卓
出版社:創元社
出版日:2004-08-01
価格 :¥1,430(2024/02/05 22:27時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

中飛車、棒銀に続くなんでもシリーズの第3弾は矢倉。いくらなんでも「なんでも矢倉」にはできないだろー、と思っていたら、うまくというかずるくというか(笑)、確かに「なんでも矢倉」になっている。

内容は、対振り飛車の矢倉棒銀! と玉頭位取り、そして相居飛車での後手無理矢理矢倉の3つ。

振り飛車に矢倉棒銀なんてありかよ! という気もするが、本書に書いてある通り、加藤一二三が指していた。昔、加藤自身が書いた著書を読んだ記憶もある。
戦法としては鳥刺しに近い感覚である。一応急戦と持久戦の両方を解説してもいるし、級位者が得意戦法にするのにはいいかもしれない。

玉頭位取りは、もう玉頭位取り、としか言いようがない。そりゃ確かに銀立ち矢倉だけどさぁ……。
それでも、意外と高度なことも書いてあるので、少しは役に立つかもしれない。もっとも、振り飛車が飛車を振り戻して玉頭戦になる対抗策についてはほとんど触れられていないので、初段くらいではもう役に立たないと思う。

最後の無理矢理矢倉は、矢倉に組むというよりはそれ以外の形について多くを割いているようにも思える。後手番で飛車先不突きの腰掛け銀の形なども書いてあるので、少しは参考になるだろう。

当たり前の話だが全体的に初級者向けなので、細かいことは言わず、なんとなく戦法の雰囲気をつかむといったくらいの心構えで読むのがいいと思う。

しかし、次はなんだろうか……?

作成日:2004.09.02 
振り飛車全般 矢倉

振り飛車ワールド ’04 第3巻

振り飛車ワールド ’04 第3巻
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2004-05-01
価格 :¥550(2024/02/05 22:27時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

内容はこんな感じ。

  • インタビューは三浦と真部
  • 指定局面対局は△3二銀型藤井システム、ゴキゲン中飛車▲5八金右、5筋位取り型
  • 石田流講座はvs左美濃
  • 千葉の講座は居飛車穴熊
  • その他いろいろ

三浦にインタビューってどーよ? と思っていたのだが、冷静に考えてみればミレニアムがあった。忘れてた(爆)。
指定局面対局は△3二銀型藤井システム。なんでも最近新手が出たそうで、それについて深く掘り下げている。△3五歩なんて手、全然知らなかった。
久保の自戦記は、盤駒ナシで読むのはキツいと思う。さすがに図面間の手数が長すぎ。別にページに縛られてはいない(……よなぁ?)のだから、もう少しなんとかして欲しかった。

今回から新しい編集者が配属されたようで、なんだか凄い「前へ前へ」という感じがする(笑)。個人的には別に嫌いではないが(好きでもない。なくても困らない)、これを嫌がる人もいると思う。ギャンブルだったと思うのだが、成功したかどうかは今後のツクリを見れば判ってくるだろう。
まぁ、今回はバンカナタンの写真だけで満足かな(笑)。

作成日:2004.06.10 
振り飛車全般

振り飛車ワールド ’04 第2巻

振り飛車ワールド ’04 第2巻
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2004-03-01
価格 :¥337(2024/02/05 22:27時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

内容はこんな感じ。

  • インタビューは中原と中田功
  • 指定局面対局は居飛車穴熊vs藤井システム、▲3五歩からの急戦と藤井システムからの急戦
  • 石田流講座はvs左美濃
  • 千葉の講座は右4六銀戦法
  • その他いろいろ

個人的には、中田功のインタビュー部分だけでもこの本は買い。戦術的なものも人間的なものも、どちらの部分も読んでいて楽しめた。
指定局面対局は、四間飛車道場の15巻とほぼ同じ形。一応、最新の研究ということで、有段者は読んでおいて損はないだろう。しかし、この急戦が成立しているようなら、藤井システムはやばいんじゃないのか……? 千葉の講座も急戦だったし、もはや対穴熊だけを考えていればいい時代は終わったのかなぁ。

ここのところ、本シリーズの対象棋力が上を向いてきた気がする。今まではもう少し全方位的だったように思うのだが、気のせいだろうか。

作成日:2004.04.06 
振り飛車全般
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