相振り飛車

新相振り革命

新相振り革命 (MYCOM将棋文庫SP)
著者 :杉本 昌隆
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2004-11-01
価格 :¥227(2024/02/07 14:01時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

 前作『相振り革命』で緻密な研究を披露してくれた著者の、相振り続編。絶版の嵐が吹き荒れる毎コミ本の中で、いまだに発売されているという事実が良書であることを物語るだろう。

 今回は相振り飛車定跡本では珍しい美濃囲いに焦点を当てている。
 矢倉に対して美濃に囲って速攻を仕掛ける順や、▲7六歩▽3四歩▲6六歩に▽3三角という手順から向かい飛車にする後手3三角戦法など、すぐに実戦に生かせる定跡である。

 しかしそれだけに、あるていど「相振り飛車とはこんな形で……」という形や手順を知っていないと読みこなすのは辛いかもしれない。ひととおりの知識がある人が、さらに深いところを追求するための高度な内容の本だ。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車

続 〈定跡〉相振り飛車

「定跡」相振り飛車 続 (パーフェクトシリーズ)
著者 :小林 健二
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1999-10-01
価格 :¥100(2024/02/07 14:10時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

前作に続いての続刊。もう商売のうまさには声が出ない(笑)。
なぁんてケナそうと思ったら、今回はなかなか面白く書いてあるじゃん!!

最初の金無双編から△5三銀型や△3三銀型を取り上げたり、果ては相振り相矢倉、対穴熊左玉(高田流のような形)まで、なんだこれはビックリ人間ショーか!?(<古いよ)というくらい珍しい戦形が集めてある。
変化の底は浅いので面白がって見るだけにしておいた方がいいとは思うが(笑)、うまく自分なりに使いこなせれば相振りが楽しくなるかもしれない。最近の小林本には珍しいが、素直に「面白いから読んでみ」と薦められる本になっている。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車

相振り飛車の正体

相振り飛車の正体
著者 :宮崎 国夫
出版社:木本書店
出版日:2000-07-01
価格 :¥3,960(2024/02/06 13:00時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

 高い。

とにかく高い。なんでこんなに高いんだ。

非常に高度な内容であり、力作であることは認める。しかし、3,600円はなんぼなんでも高すぎると白砂は思う。

内容は、相振り飛車の実戦181局を集めてそれに詳細な解説を加えたものである。しかし、いきなり実戦譜が並ぶので、相振りの「形」を知らない級位者は読んでも意味がないだろう。
また、図面は少なく、全編を指し手が覆う(笑)。盤駒は必須である。初段前後の人は辛いかもしれない。
本書はあくまでも、「更なる研究用」の本だと思う。

もう少し値段が安ければとも思うが、例えば半額に下げたとしても2倍の売れ行きにはならないだろう。そう考えるとこの価格設定は仕方がないのかもしれない。
むしろ、実戦集をサブにして定跡講座をした方が売上は伸びそうな気がするのだが……。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車

筋違い角と相振り飛車

筋違い角と相振り飛車―ライバルに勝つ○秘作戦 (森内優駿流棋本ブックス)
著者 :木屋 太二
出版社:主婦と生活社
出版日:1997-07-01
価格 :¥623(2024/02/05 23:13時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

この本では筋違い角と相振り飛車の2つの戦形を扱っている。

筋違い角対策としては、▲3四角に△6四歩と突く形が知られている。以下▲6六歩と四間飛車を目指すと△6五歩▲同歩△6六角でハマるという仕組みである。
しかし、本戦法では角を7八ではなくなんと1六に引く。その後、相掛りのような形で攻めていく。そうすれば3四に歩がない分後手は困るだろうという考え方だ。

また、相振り飛車の方は、なんと相振りにもかかわらず▲5九金の中原囲いに組む。▲2八銀▲3八金の形が敵の攻めを厚く受けていて、しかも▲5九金▲6八銀の形が飛車交換になった場合の飛車打ちに強い、というメリットがあると言うのだ。

これも「ホンマかいな」系か、と思いがちだが、そこそこ実戦的だと思う。
変化手順が多いのもいい。自分で研究をすれば済むことではあるのだが、やっぱり指針があるに越したことはない。本書なら、とりあえず盤駒を持ち出さなくてもラクに読むことができる。
自分なりにアレンジして使いこなしてみたい戦形ではある。二、三段クラスでないと指しこなせないかもしれないが、お薦め度は大。

作成日:2001.07.20 
奇襲・変態戦法 相振り飛車

相振り飛車にツヨくなれ

相振り飛車にツヨくなれ―この一冊でパーフェクト (週将ブックス)
著者 :小林 健二
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1988-07-01
価格 :¥33(2024/02/07 19:29時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

名著『相振り革命』の帯にはこう書いてある。

「棋界初の本格的最新相振り飛車ガイドブック」
重箱の隅をつつくような話でアレだが、これは「ウソ」である。

『相振り革命』の発行が1995年10月15日、それより遡ること8年前の1988年7月10日に世に出たのが本書である。
本書には『相振り革命』で書いてあることのほとんどが書かれている。非常によく整理されており、形も豊富である。もし絶版になっていなければ、ぜひとも入手してほしい一冊だ。特に中盤戦での端の手の作り方、それぞれの囲いの破り方などは参考になる。

級位者から高段者まで、どの棋力の人にも楽しめるだろう。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車
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