入門

マンガでおぼえる棒銀戦法

マンガでおぼえる棒銀戦法:この本を読めば友だちに勝てる!
著者 :高橋 道雄
出版社:創元社
出版日:2011-06-09
価格 :¥1,046(2024/02/06 05:28時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

マンガで戦法の解説ができるものなんだろうか、と正直疑ってかかっていたのだが、なかなかどうして、ちゃんと解説されている。もちろん、微に入り細を穿ちというわけにはいかないが、「棒銀でこうやって敵陣を破るんだよー」という基本ができている。
ここで、ホントはやっていいのかどうか微妙なところなのだが、本書で紹介されている解説手順の棋譜を掲載する。

▲2六歩  △8四歩A  ▲2五歩  △8五歩  ▲7八金B  △3二金  ▲2四歩  △同 歩
▲同 飛  △2三歩  ▲2八飛  △8六歩  ▲同 歩  △同 飛  ▲8七歩  △8二飛C
▲3八銀  △7二銀  ▲2七銀  △6四歩  ▲2六銀  △6三銀  ▲2五銀  △5四銀
▲2四歩D  △同 歩  ▲同 銀  △3四歩E  ▲2三銀不成F△4四角  ▲3四銀成 △2二角G
▲2四歩H  △4五銀  ▲3五成銀 △5四銀  ▲2三歩成 △同 金  ▲同飛成  △8六歩
▲同 歩  △8五歩  ▲7六歩I  △8六歩  ▲8三歩  △5二飛J  ▲2二角成 △同 飛K
▲同 龍L  △同 銀  ▲8二歩成 △8七歩成M ▲同 金  △8五飛  ▲9六角N  △3五飛
▲4一飛  △6二玉  ▲6一飛成O △同 玉  ▲5二金 まで先手勝ち

A:△3四歩と突けば棒銀の形は回避できる
B:▲2四歩は△同歩▲同飛△8六歩▲同歩△8七歩で不利になる
C:△8四飛とし、以下▲3八銀△3四歩▲2七銀△3三角▲2六銀△2二銀▲2五銀△3五歩で棒銀不発
D:▲2四銀では△同歩▲同飛で銀損
E:△2三歩は▲同銀成△同金▲同飛成で先手有利
F:不成で行くのがポイント
G:△2二歩は▲4四成銀で駒損
H:▲2三歩でも悪くないが、▲2三歩成とと金ができた図と比べると若干損
I:▲同歩は△同飛で3五成銀取りと△8七歩を見られる
J:△同飛は▲2二角成△同銀▲同龍で先手銀得
K:△同銀は▲2六龍で先手有利
L:▲3四龍は△3三歩で先手やや不満
M:△2七飛は▲3九金△2三飛成▲3四歩で後手不満
N:▲8六歩は△8二飛で、▲8六飛は△3五飛で先手やや不満
O:詰み筋は他にもいろいろある

注目してほしいのが、▲2三銀不成から▲3四銀成、▲2四歩といった手筋を解説しつつも、▲2四歩と合わせ歩で攻めるのではなく▲2四銀と突っ込んだらどうなるのかという超初心者向けの手も解説しているところ。実際にこういう手を初心者が指してしまうのかどうかは正直わからないが、そういう「ダメな手」を解説しつつ駒の損得など基本的な部分についての解説もしているという点は評価できる。また、最後の詰めの部分についても何通りもの詰め方を解説したり、基本的な手順のみではあるが原始棒銀対策も紹介しているところなど、「次の一歩」の手がかりを残しているという点もいい。

将棋を覚えたての子供が本書を読んで、とりあえずの得意戦法とする……というにはちょうどいいだろう。良書と思う。

作成日:2011.08.13 
入門

史上最強カラー図解 羽生流勝つための将棋入門

史上最強カラー図解 羽生流勝つための将棋入門
著者 :羽生善治
出版社:ナツメ社
出版日:2011-04-14
価格 :¥1,100(2024/02/07 06:04時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

駒の動かし方から始まって、序盤・中盤・終盤にどのような目標を持って指せばいいか(玉を固める、駒を成る、など)の概論と各論、この辺りまでで大体120ページくらい。そこから先は囲いと戦形のガイドと手筋の紹介、次の一手が合わせて70ページくらい、といったところか。

書名の通り全ページオールカラーで、191ページで1,000円というのは頑張った価格なんだろうな、とは思う。ただ、この本の対象者が見えない。
すべての漢字にルビを振っているところからも、小学生程度を対象としているのだろうなということはなんとなくわかる。しかし、であれば「攻めの拠点を作る」とか「攻守のバランスに優れた」なんていう表現をするのはどうなんだろう。もう少し他の言い回しがあってもいいように思う。

どうも、子供向けとは言いながらも、将棋を知っている人がその知識で作ってしまった本、という感じがする。
内容は悪くない。特に、レベル2、3辺りの「序盤中盤終盤でやるべきことが違って、それぞれの目標に合った指し方をする」という解説は、ただ手筋を並べるよりも親切だしわかりやすいだろう。

前述のことからも、むしろ大人の入門者が読むべき本だと感じた。

作成日:2011.08.03 
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やまと先生の入門! 将棋教室 すぐに指せる、強くなる!!上達するからおもしろい!!

やまと先生の入門!将棋教室―すぐに指せる、強くなる!!上達するからおもしろい!
著者 :高橋 和
出版社:日本文芸社
出版日:2003-11-01
価格 :¥1(2024/02/06 00:46時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

高橋和というアイドルを前面に押し出した将棋入門書。お隣の囲碁の方では梅沢由香里タンの入門書がたくさんあるが、それと同じようなものである。今のところ、将棋界でのビジュアル代表は和ちゃんか中倉@美形でフラットの方(<ごめんなさいごめんなさい)だろうから、こういう本もアリだろう。DVDなら、千葉(碓井)涼子あたりが『毒舌将棋入門 マゾの方用』みたいなのもアリかもしれないが(笑)。

中身は意外とまともで、駒の動かし方から玉の詰まし方から、基本的なことは習得できる。いくつか定跡も紹介してあるので、ホントにホントの初心者でも、そこそこ形だけは指せるようになるだろう。
各ページの見出し上には和ちゃんの顔写真がある。いろんな表情のがあるんで、やまとヲタはその写真を見るためだけで買い。そうでなくても、そのためだけに立ち読みするのもいいと思う。

しっかし、もう人妻なんだよなぁ……。

作成日:2004.01.28 
入門
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