振り飛車ワールド 第2巻

作成日:2003.05.21
振り飛車ワールド 第2巻
著者 :毎日コミュニケーションズ
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2003-03-01
価格 :¥434(2024/02/05 22:27時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

いかにもごった煮感の強い装丁だが、どうやら直す気はないらしい(笑)。しかし、あとがきで明言するとは強気な……。

構成は前著と同じような感じで、インタビュー、指定局面対局、コラム的講座などがわらわら入っている。
今回の目玉はバンカナたんのコラム指定局面対局で、4六銀戦法に対して振り飛車の新手が紹介されている。4六銀戦法は『世紀末四間飛車』『スーパー四間飛車』など昔の棋書でも取り上げられ「詰みまで研究されている」とまで言われていたものだが、ここへきて新たな展開を見せている。
さわりだけ紹介すると、従来の定跡では△4六歩と叩いて▲同銀△4九飛となっていたが、ここで4九ではなく3九に打つのが研究の一手。以下いろいろ変化はあるのだが、どうも振り飛車がかなり有力らしい。
この変化は、それこそ森安ダルマ流の頃からの形で、どうして今まで気づかなかったんだ! というくらい単純な筋である。もちろん、実際は奥底にある変化の中で「やれる」筋が見つかって復活したのだと思うが、それにしても将棋の奥深さを感じる。

講座の方も相変わらずで、役に立つんだか立たないんだか白砂にはよくわからない(笑)。ただ、流してささっと読めるので、お得な感じはする。インタビューもなかなか味があったが、今度はバンカナたんにインタビューをして、ついでに写真をたくさん載っけてくれると嬉しい(爆)