定跡

将棋の基本戦法

将棋の基本戦法―図解
著者 :松田 茂行
出版社:日東書院本社
出版日:1987T
価格 :¥304(2024/02/06 22:42時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

さまざまな将棋の戦法について、基本的な駒組みの部分までをわかりやすく解説した本。

非常に古い本である。昭和53年初版発行だ。
なので、取り上げられている題材は古い。有段者でも今の若い人は「新旧対抗」なんて知らないだろう。それほど古い。

この本のすごいところは、前書きで堂々と「これは作った手順です」と宣言していることだ。初めて読んだ時には気が触れたかとも思ったが(笑)、続きを読んで納得。ようするに、「初心者には、正しい指し方を提示して『形勢不明』とするよりも、ウソの指し方であっても理想を展開して『有利』とした方がいい」という考え方らしい。
これは、非常に優れた考え方だと思う。
いや、今までのいわゆる「高段者の定跡本」というやつも、そういう考えでウソ手順を載せていたのかもしれない。しかし、それを「言わない」のではサギでしかない。それをきっちりと明確にしたところが本書の(発刊姿勢の)素晴らしさである。初級者、中級者にものを教える時にはこうありたいものだ。

作成日:2001.07.20 
全般

振り飛車党宣言! 4.四間飛車対左美濃

振り飛車党宣言! 4 四間飛車対左美濃
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1994-12-01
価格 :¥282(2024/02/06 07:21時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

シリーズ最終刊は対左美濃。
これも藤井システムが全盛だし、そもそも左美濃自体が激減している感すらあるので、存在意義自体が薄れている気がしなくもない。
当然のごとく底の浅い解説も健在で(笑)、なんとかなんなかったのかな……という気がする。

よくよく考えてみれば、藤井システム系は藤井竜王自身が本を書いているので、そちらを参照するのが好手と思う。

作成日:2001.07.20 
四間飛車

史上最強の穴熊 1.急戦編

史上最強の穴熊 1 急戦編
著者 :大内 延介
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1994-10-01
価格 :¥682(2024/02/07 00:01時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

突然だが、正直に告白する。

私はここまで、けなし言葉として何度か「高段者の定跡本」という表現を使ってきた。
出るはずもない都合のいい手順をただ書いていくだけで、最新手順の発表もなく、さまざまな形の紹介をするでもなく、言葉は悪いが「金のためだけに」書いた本。それを「高段者の定跡本」と表現したわけだが、本書もそうだと思っていた。
だって、大内だよ。

しかし、それは間違いだった。

急戦・持久戦ともに、惜しげもなく最新の指し手が紹介されていた。残念ながら互角ていどの分かれにしかならない変化もあったと思うが、それだって正直さの裏返しである。作った手順を見せられるよりはよっぽどいい。
「しばらくの間、苦戦の続いた穴熊だが、今度はこちらから新作戦を披露する番だ。本書はそういった新しい指し方をすべて披露した」とはまえがきの言葉だが、この言葉に嘘はない。
古い本ではあるが、できれば一度は読んでみてほしい。

作成日:2001.07.20 
穴熊

振り飛車新世紀5 鈴木流相振り飛車

鈴木流相振り飛車 (振り飛車新世紀 5)
著者 :鈴木 大介
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1998-10-01
価格 :¥623(2024/02/08 00:32時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

前作では穴熊を解説した鈴木大介が、今度は相振り飛車を解説してくれた。もちろん「鈴木流」は健在なので、本書だけで相振り飛車は指せません(笑)。

▲7六歩△3四歩▲6六歩△3五歩から始まる向かい飛車対三間飛車の形から、基本的な金無双に組む形と、後手が穴熊・美濃に組む形を解説している。
正直言って、『相振り革命』『〈定跡〉相振り飛車』があれば本書はいらないと思う。特に小林本とはカブるところが多い。

まさか同じライターとか言うなよ……(笑)。

作成日:2001.07.20 
相振り飛車

中原流相がかり―必殺の5九金型

中原流相がかり―必殺の5九金型
著者 :中原 誠
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1994-03-01
価格 :¥10,198(2024/02/06 08:42時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

塚本に借りた本シリーズ第2弾。と言うか、この本がメインだった。

夏合宿のときに塚本に3七銀戦法と3七桂戦法を教えてもらい、ついでに研究用にと貸してくれたのが本書である。
確かに特に3七桂の定跡は参考になったが、3七銀についてはちょっと古い気がした。それでも基本的な定跡を押さえるには最適なので、二、三段までは必携と言えるだろう。

作成日:2001.07.20 
相掛かり・角換わり
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