2001

升田式石田流

升田式石田流 (SUPER SERIES)
著者 :升田 幸三
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1994-04-01
価格 :¥842(2024/02/08 10:57時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

言わずとしれた奇襲の王様「升田式石田流」を、本人が解説した(本当は違うのだろうが)のが本書である。
大体こういう「高段者が解説した本」というのにはロクなのがないのだが、この本はなかなかきちんと書いてある。変化も丁寧だし、実戦に生じそうな場面を多く用いている。
私が升田式を使っていたということもあるが、経験から言っても良書である。高段者はすでに常識のジャンルだろうから改めて読む必要はないだろうが、初段くらいまでの人は是非読んでほしい。

こんなに薦めておいて★★★はちょっと点が辛いが、何しろ昭和48年の本である。要は「古い」のだ(1994年に復刻されている)。
現在では升田式の対策も進んでいるし、升田式も進化している。それらの進化については別の本を参照してもらうとして、おおもとの下敷きとして本書を読んでもらえればいいと思う。

作成日:2001.07.20 
三間飛車

必勝向かい飛車 豪快!攻める怒涛流

必勝向かい飛車―豪快!攻める怒涛流 (SUPER SERIES)
著者 :大内 延介
出版社:マイナビ出版(日本将棋連盟)
出版日:1996-08-01
価格 :¥2,450(2024/02/06 03:24時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

メリケン向飛車も載っているが、もっと一般的な(?)向かい飛車の形も解説されている。そういう意味では級位者には目を通してもらいたい。
ただ、変化に乏しいうえに、定跡書にありがちの「二人で有利にさせる」手が多い。級位者に手の感覚を解説するには必要なことなのだろうが、そういう意味では上級者には薦められない本ではある。
ついでに言うと、実戦譜も古い。昔の本だということを感じさせる。
あくまでも入門書、啓蒙書として評価すべき本だ。

作成日:2001.07.20 
向かい飛車

公望流メリケン向飛車戦法

公望流メリケン向飛車戦法 (三一将棋シリーズ)
著者 :横山 公望
出版社:三一書房
出版日:1995-08-01
価格 :¥3,337(2024/02/05 23:13時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

7八金7五歩型の向飛車で、居玉のまま▲8六歩△同歩▲同飛と仕掛ける戦法がある。私も一時期指していたことがある変態戦法だ。
著者の横山公望氏が愛用しているので、横山→横浜→メリケン波止場→メリケン向飛車と「勝手に」名づけられた。だから多分、感想戦で「このメリケン向飛車が……」と言っても判ってくれないと思うので念のため。
戦法の解説は実に詳しくなされているので、そういう意味では「買い」である。居玉でいきなり仕掛ける形と3八玉まで囲う形の2つを詳解しているので、実戦的でもある。形が決まっているので変化を掘り下げやすいのだろう。

ただ問題が一つあって、「普通」に書いてくれたら本の厚さは実際の半分になったと思う。とにかく「やめてくれ」「勘弁してくれ」「もうひと思いに殺してくれ」というくらいに「ダジャレ」が多いのだ(オーバーだが、決して誇張ではない)。
誰かがダジャレ抜きの抜粋版を作ってくれたなら、それには★★★★★をあげよう(笑)。

作成日:2001.07.20 
向かい飛車

新手年鑑 vol.2

新手年鑑 vol.2
著者 :勝又 清和
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1996-08-01
価格 :¥17(2024/02/07 10:31時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『新手年鑑』に続いての出版。まさか続くとは思わなかったが、3が出ていないところをみるとやっぱり企画に無理があったのだろうか?(笑)

定跡補完としての地位は『これが最前線だ!』の出版により全くなくなってしまったと言っていい。本書は、新手が出た「その時の臨場感」を味わう読み物とすべきなのだろう。
シリーズ化は難しいかもしれない。雑誌の企画くらいがちょうどいいところなのだろうか。

作成日:2001.07.20 
全般

新手年鑑 vol.1

新手年鑑 vol.1
著者 :島 朗
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1995-08-01
価格 :¥59(2024/02/08 14:40時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

その時までに出た「新手」を、戦形別に分けて解説してくれる本。
言ってみれば古くなった定跡書の改編集みたいなもので、定跡を勉強する上では参考になった。しかし、出版当時は「凄いなぁこれ」と素直に感心できたのだが、さすがにここまで劣化が進むと定跡補完としての価値も低い。
それでも、そこそこ変化も書きこまれているし、変態戦法系も紹介されているので、目を通すくらいならしてもいい。また、読み物と割り切ってしまえばそれなりに楽しめるはずだ。

作成日:2001.07.20 
全般
広告