詰将棋手筋教室

作成日:2001.07.20
詰将棋手筋教室―基本テクニックオールガイド
著者 :村山 隆治
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2000-07-01
価格 :¥35,280(2024/02/05 22:24時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

詰将棋が掲載されている本というのは数多くあるが、それらは基本的に問題集であり、観賞用である。本書はそういったスタンスではなく、「詰将棋を解くためには」という、解法解説を題材にしている。
非常に珍しい着眼点であり、待望の書だと思う。思うのだが……。

高い。
ぶ厚い。

これでは、初心者は読んでくれないと思う。
できるだけ多くの手筋を判りやすく、という執筆方針だったんだと思う。そういう姿勢は否定できないし、結構なことだとも思う。けれども、こういった類の本は「読んでもらってナンボ」だと思うのだ。
おそらく、対象者は詰将棋が好きな人ではないと思う。指し将棋はそこそこ指せる人で、むしろ詰将棋は敬遠している人。もしくはこれから詰将棋を楽しもうと考えている人が対象だろう。
そういう相手に対して、膨大な解法書を見せたらどうなるか? 全てを読み通し、理解してくれたら問題はないだろう。けれども、多分途中で投げ出されてしまいそうな気がする。

今回の本はこれでいいと思う。というかしょうがないや出しちゃったし(笑)。しかし、本当の初心者救済のためであれば、もっと「薄くて判りやすい本」を出して欲しいと思う。