米寿祝図 後日譚

おじいちゃんの米寿の祝いは、3月26日に無事行われました。

白砂の「米寿祝図」は、前日夜中の1時までかけてプリントしてラミネートコーティングしました。その方が見栄えもいいし、ひょっとしたら飾ってくれるかなぁ……なんてことも考えて。どっちにしても、ただ紙で渡すよりは、きちんとした「形」になっていた方がいいかな? と思ってこういう形にしました。しかし、このためだけにラミネーターを買ってしまった白砂って一体……(笑)。

せっかくだからいい紙で、と思って「写真画質」紙を奮発したのですが、失敗でした。ウチのレーザープリンタはクソだったようで、上質な紙になるととたんにインクを噴きこぼしやがるんです。
結局、写真画質紙で印刷できたのは問題の図だけ。解答の詰め上がり図は普通紙で印字しました(泣)。まぁ、ラミネーターのおかげでそれっぽくは見えたんでよしとしましょう。

ラミネートしたものとは別に、正解手順と解説をプリントしたものをこういうやつできちんと綴じたものを渡しました。最近はこんな便利なものがあるんですね。
「米寿祝図」は21手詰です。米寿のおじいちゃんがすぐに解けるとは思えないし、7三金にもちゃんと意味はあるんだよといったことも書いておきたくて、解説的に用意したものです。まぁぶっちゃけて言うと、これを読んでくれて大変だったってことがわかってくれればそれでいいかなと(笑)。

そして一週間後の今日。
「ナショナルトレジャー」を観て大笑いしたあと(よいこのみんなは真似してはいけません)クロマサとかリナザウとか見に行って録っといたハロモニ観ながら「えりりんハァ━━━━━━ ;´Д` ━━━━━━ン!!」とか「なちえりはガチ」とか言ってたら(←ごめんなさいわかんない人は飛ばしてください(笑))電話が鳴った。

おじいちゃんからだった。

「どしたの?」
「みんなにもらった手紙やなんやら今日開けたんだけど……」

おじいちゃんらしいよ……。
米寿の会のときも、メシ喰ったあと親族の誰かがカラオケ持ち出したりしてたんだけど、それを横目に「ダラダラせずにとっとと終われよ!」ってオーラを誰よりも出してたのがおじいちゃんでした(笑)。そういう「形式」に無頓着なのねホントに。

「詰将棋なぁ……解けたよ
「ホントに!?」

マジで信じられませんでした。
でも、話を聞くと、と金を引くのが難しかったとか、最後馬で金を取るトコがわかんなかったとか、最後に香を打って詰ますのはどっかで見たことがあったとか、いやそれは解いたんだねホントに。

最近ではもっぱら実戦はせずに(ヒザが悪くなったので外出があまりできないらしい)NHK将棋講座の詰将棋を解くくらいしかしていなかったらしいんですが、それでもなんとか自力で解いたそうです。で、それを伝えたくって、白砂の実家に電話をして白砂の家の電話番号を聞いて、わざわざ電話してくれたんだそうです。

恥ずかしいけど、言います。
少し涙が出ました(笑)。

88歳だよ。将棋やってないんだよ。
それを、なんとか解いてやろうって思うこと自体がそもそも凄いし、それで解いちゃうってのがまた凄いし、それを報告してくれたってのも嬉しかった。

おじいちゃんからの電話を切ったあと、すぐ実家に電話しました。電話番号の話を確かめるためというのもあったんですが、なにより白砂がこのことを報告したかったので。
実を言うと、この詰将棋はみんなの前で堂々と渡したわけじゃなくって、こっそり渡したものだったから、白砂夫妻だけしかこのことは知らなかったんです。なんかそういうものを渡すのがぬけがけっぽくってイヤだったので。だから実家では詰将棋がどうこう言われても混乱してたんじゃないかなと(笑)。

父親からの話では、おじいちゃんはとても嬉しそうに「白砂が詰将棋を作ってくれて……」と話していたそうです。それを聞いてまた泣きそうななりました(笑)。白砂が事情を説明すると父親も納得がいったようで、いい贈り物だったねと言ってくれました。

あんまり嬉しいんで、私事でなんですが報告させていただきました。ホントについさっきの出来事で、これを書いている今でも少し興奮気味です。
こういう話を聞いても面白くもなんともないかもしれませんが、まぁ、たまにはこういう話もということで許してください。

しかしまぁ……。

おじいちゃん。
あなたはやっぱホント凄い人です。