伏土竜の麻雀戦術論

効率編その3 点数の効率

第3章 点差が大きく離れた場合の対処

第1項 離している側の対処

 大きなリードをした側は、そのアガリ以後の方策を自由に選択できる分だけの有利さを得ます。

 リードをより大きく広げようとさらに攻撃するのも、リードを保つために守備的な進行をしようと、それは個人の好みの問題です。
 満貫ツモで逆転されない点差を保ったままオーラスを向かえられたなら、その局のトップを取れる確率がかなり高まります。

第2項 離された側の対処

 逆に、リードされた側は方策が限られてきます。

 このような場合に考えなければならないことはいくつかありますが、

どんな点差があろうとも、
逆転を狙いトップを断固取りにいくこと

 だけは忘れてはなりません。
 大きな点差がつくと2着で満足する人をよく見かけますが、麻雀の勝者は半荘ごとのトップ者ですから、それはある種の妥協でしょう。常に半荘ごとのトップを意識しなければ、いくら回数をこなしても上達の道は遠いと思います。

 また、その点差を一回のアガリで逆転しようとするのではなく、親の連荘で逆転するつもりで局を進行させることも重要です。
 誰かが高得点のアガリをすると、「よーし、俺も」とばかりに高得点のアガリを狙う人を見かけますが、そんな必要はどこにもありません。親番での連荘で、逆転するかまたはオーラスに逆転可能な点差にまで詰め寄ればそれでよいのです。自分の親番がなくなったならばそこで初めて、オーラスに逆転可能な点差にまで詰め寄る大きなアガリを狙うようにしてください。

 とはいえ、大きなアガリを狙って簡単にできるようなら、誰も苦労はしません。
 そうは簡単にできないからこそ、親で頑張って連荘することが必要になるのです。

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