伏土竜の麻雀戦術論

効率編その2 形の効率

第2章 イーシャンテンでの効率

第3項 目先のシャンテン数にとらわれない

受け入れの少ない苦しいイーシャンテンよりも、受け入れの広い楽な2シャンテンの方がアガリに結びつきやすい

 という考え方を覚えてください。
 例えば、

……手牌例2

 こんな手牌から「イーシャンテンになる」というだけの理由で、せっかくの連続形であるを捨てないようにしてください。
 それらを捨てたところでどうせカンチャン2つの苦しいイーシャンテンなのですから、カンチャンターツを捨ててリャンシャンテンに戻し、より好形のイーシャンテンを目指した方がアガリに結びつきやすいのです (このように、自らシャンテン数を落とすことを「シャンテン落とし」と言います)。

 せっかくのイーシャンテンに気づかずにシャンテンを落としてしまうのはただのバカですが、自らの意志で、何らかの代償を求めてシャンテン落としをすることはかなりの勇気が必要です。
 シャンテン落としをして結果的に自分がアガリ損ねた場合、損をするのは自分なのですから。

 けれども、手牌例2のような、そのまま普通にテンパイしたとしてもアガリづらい手牌である(手牌例2でイーシャンテンにしたとすると、結果としてどちらかのカンチャン待ちになる)ならば、またアガリに結びついたとしても大したアガリ点数にならないような手牌であるならば、思い切って一度シャンテン落としをしてアガリやすくしたり、より高くしたりするのも一つの方法です。

 シャンテン数を少なくすることだけがアガリに結びつくのではなく、時には回り道をしたように見えることが有効なこともあるのです。

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