7七桂・玉頭位取り9 |
- 01: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/16(金) 16:45
- この将棋はすっごく悔しいです。
自分では「うまく指せた」と思っていたんですが、中盤から徐々に苦しくなっていって最後はボロボロにされてしまいました。 で、あんまり悔しいんで、どう指せばよかったのかを駒澤大学の将棋愛好会の人達に聞いてみました。以下、駒将掲示板より抜粋します。
- 02: 名前:山田氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:42
- 個人的な見解だけど、53手目▲5七角と打たされるのでは既に苦しいな。
従って7四歩と一歩交換に行った手がプラスになってない。 で、61手目▲7五歩から8六角とした構想がまずかっただろう。 ここは早く6七銀〜6六と銀を活用したかったなぁ。 80手目の△3六歩に手を抜いてからは勝ち目がないと思うよ。 ここは苦しいけど同歩に2四桂3七銀と耐えて相手が間違えるのを待つしかないと思う。それでもかなり苦しい、何といっても飛角銀桂がこり形で相手は桂が手持ちで飛角が軽い形になってるからね。 自分なら44手目△4四角に陣形の堅さを生かして9五歩と開戦したいと思うよ。
- 03: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/20(火) 12:43
- 山田さんの感想で質問があるんですが。
▲9五歩のあとはどんな感じになるんでょうか? ▲9五歩△同歩▲同香△同香までは判るんですが、そのあとです。
後手の持駒:香 歩 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ | ・v桂 ・ ・ ・ ・ ・ ・v香|一 | ・ ・v飛v金 ・ ・v玉 ・ ・|二 | ・v歩v歩v歩v銀v金v桂 ・ ・|三 | ・ ・ ・ ・v歩v角v銀 ・v歩|四 |v香 歩 歩 歩 ・v歩v歩v歩 ・|五 | ・ ・ 飛 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六 | ・ ・ 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七 | ・ ・ 金 ・ 銀 ・ 銀 玉 ・|八 | ・ ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 歩
この局面ですよね。 単純に▲9六歩としてぼちぼち行くのか、それとも▲8四歩△同歩▲8三角みたいな感じで行くのか。 なんかこの形、ヘタに攻めてって手に乗られて△7一飛〜△2一飛とされるのが凄く厭な感じがするんです。▲8三角の攻めだとそれこそ△7一飛とされて、香歩の手駒を渡したまま玉頭戦になりそうな気がしちゃいます。▲9六歩と打って△同香▲同飛△9三歩(となるのかなぁ……?)の展開もあとあと△7一飛とされそうだし……。
なんか、後手玉もそこそこ固い気がして。 2段目に飛車が成れても桂馬取れないし(△2一飛とされているとして)、△4二銀とか△4二金と固める手が結構いい感じですし。
まぁ、こんな弱気なこと考えてるからいけないんですけど。どうもハッキリしなくて。
- 04: 名前:山田氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:44
- じゃあ、再び。95歩、同歩、同香>>に同香なら96歩で(ぼちぼちという言い方だったけど)いいんじゃないかな。
これに対して71飛とすぐ行くのは、94歩21飛まあこれに@93歩成り A96飛 B82角のいずれかで歩を渡さないようにすればいい捌きだと思う。
玉頭に嫌味を付けられても、飛車を成り込み手持ちに角・桂(後で入るとして)・香を持っての局面は先手側を持ちたいけどね。
相手は玉頭とはいえ、飛車と香だけの攻めだからそんなに怖くない。 イザトなれば39・48と逃げれるしね。それと、この戦法は捌き合いの将棋なんだからこの位のポイントで捌けるならOKだと思うよ。 それがイヤならもっと固める戦法を選ぶべきだと思う。
で最初に戻って、同歩同香96歩に同香なら同飛で、これは相手が93歩と打たないといけないので歩切れで辛い感じだな。こうなるなら先手が指しやすいだろう。
とりあえずこんなところでどうかな?
- 05: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/20(火) 12:45
- ありがとうございます。けれど……
なんか棋譜が繋がんないんです。 ▲9五歩△同歩▲同香△同香▲9六歩でいいんですよね? で、そのあと後手が△7一飛と指したと仮定する……というのもいいんですよね? すると、
> これに対して71飛とすぐ行くのは、94歩21飛まあこれに@93歩成り A96飛 B82角のいずれかで歩を渡さないようにすればいい捌きだと思う。
が判らないんですよ。 また図を出しますね。▲9五歩△同歩▲同香△同香▲9六歩△7一飛となった局面です。
後手の持駒:香 歩 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ | ・v桂v飛 ・ ・ ・ ・ ・v香|一 | ・ ・ ・v金 ・ ・v玉 ・ ・|二 | ・v歩v歩v歩v銀v金v桂 ・ ・|三 | ・ ・ ・ ・v歩v角v銀 ・v歩|四 |v香 歩 歩 歩 ・v歩v歩v歩 ・|五 | 歩 ・ 飛 ・ 歩 ・ ・ ・ 歩|六 | ・ ・ 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七 | ・ ・ 金 ・ 銀 ・ 銀 玉 ・|八 | ・ ・ ・ ・ ・ 金 ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角
▲9四歩が指せないんです……。 なんか私が勘違いしてるのか、それともそもそも上の局面が山田さんの描いているものではないのか、どうなんでしょうか? 教えて下さい。
あ、あと。
> イザトなれば39・48と逃げれるしね。それと、この戦法は捌き合いの将棋なんだからこの位のポイントで捌けるならOKだと思うよ。
というのはそうだと思います。 ただ、端っこの香が交換できた<くらいの>捌きではどうか……という気がしちゃうんですよ。また、先手の飛車が敵陣に成ると△6六角という手が発生しますよね? うまく合駒があればいいんですが、ヘタすると即死しちゃいそうな……。 まぁ、こんな神経質になってたらこの戦法は指せない、というのは判ります。私も対局中は結構無神経ですし(笑)。 ただ、この間の対局ではジリジリとやられていった感じが(自分では)していたので、フィーリングでOKみたいな指し方ではダメなんじゃないか……とちょっと反省しているところでもあるんです。なんで、少しでも緻密な指し方を考えようと言うことで敢えてここでは神経質になっています。うざいかもしれませんがご容赦ください。
というわけで、すいませんがもう一回お願いします。あと、一番最後になっちゃいましたけど、速攻レスありがとうございました。
- 06: 名前:石本氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:45
- >>1
45手目の67金が甘かったと思う。 ここで86飛と回り82飛を強要して71角と打ち込んだらどうなるの?僕も弱いから強気なことが言えないので、誰か教えてください。
- 07: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/20(火) 12:46
- ▲7一角△7二飛のあと、
すぐに▲8四歩と行くと△同歩▲同飛△7一飛▲8二飛成△2一飛でこれは負けそう。 なので、 ▲6二角成△同飛としてから▲8四歩とする。以下△同歩▲同飛△8二歩▲8三歩△同歩▲同飛成△8二歩▲8六龍。 角金交換ながら龍を作ってどうか……というところだろうね。うん、この手もあったかもしんない。
ただ、そういう「差し手争い」んとこじゃなくて、もっと中盤のところでどうだったんだろうか? というのが今持っている疑問なわけよ。要するに、上記の筋はあってそれを逃したというのはあったとして、じゃあそれ以降はこっちがずっと苦しかったのか……ということ。 どうなんだろう?
- 08: 名前:石本氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:47
- いやこれはあくまでも僕の形成判断なんだけど、その後久根ちゃんの方が一手一手損をしている感じなんだよね。要するに37歩成りが入ったところまでで交換してる桂馬を打たされ、さらに歩切れでしょ。打ち合った角の働きも後手がいいでしょ。
正直この相手は強いと思うよ。少し優勢になった後、確実にポイントを挙げていってる感じだから。 まあでも僕は最近囲碁一辺倒だから、塚本や山田さん熊倉さんたちの意見も是非聞きたいよね。
- 09: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/20(火) 12:48
- どうも▲5七角と打った構想、そして角を展開した構想にまず誤りがあったようですね。加えて△3六歩を手抜いたのもまずかったらしいです。対局中は(実は今でも)さっさと局面を決めたくて指したんですが、かえって陣形が弱くなってますからね。
対局相手は、HPにも書きましたけどレート2000超の人です。オニのように強い熊倉さんでさえ1800台ですから、私が敵うわけがないんですけどね(笑)。それでも、「自分の形」に組めたので「これは行けるかも。金星かも。野望かも(爆)」とずっと思ってました(笑)。換わってねぇな相変わらず……。 再度、ちょっと堅苦しくなっちゃいますが、ご検討ありがとうございました。
次はぜってー勝ってやる(懲りてない(笑))
- 10: 名前:塚本氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:51
- リクエストにお答えして、将棋研究所の方でなくこちらに真面目な書き込みを。玉頭9についてのコメントです。
序盤。 私の対白砂青松戦用布陣と似てました。やはり皆同じようなことを考えるものなのですね。
この将棋。序盤のポイントは、後手44角の是非でしょう。 この位置の角は、持ち角を手放す不利よりも盤面ににらみを利かす意味の方が大きい、と感じます。(ちなみに私が先手側を持つ場合は、3スジの位は譲歩しても4スジには位を取らせないようにしています。)
本局でも、後手44角に比して先手57角の働きは、相当に弱いと思います。 白砂青松さんは4スジの位を与える不利よりも、低いままの陣形を保つ利点を重要視しているように思われます。が、この辺は相手の強弱に応じて柔軟性を持たせるのも、一考の余地があると思います。 相手が弱く大サバキが可能なようであれば、低い陣形のままの方がより効果が高いですし、相手がある程度強く簡単に捌きが狙えないようであれば、盤面の右側でもそれなりにバランスを保つ、といった感じです。 中盤。 47手目。74歩から歩交換に行きましたが、後手が角を打ってまで押さえ込もうとしている以上、先手から動きたくないと感じます。そこで私のお薦めは98香。
67手目。86角はどうだったでしょうか。 その後、66銀と上がっていますが、86角76飛66銀の形はいかにもこり形(おまけの77桂も含めて)。それならば、97〜79〜57といった転用をしてみるのも一策でしょう。
81手目。74歩のところでは、とにもかくにも36同歩と取りたいです。以下の数手で、先手玉があまりにも弱くなってしまいました。ここで、形勢が傾いたように思います。 この局面、先手は決戦をもくろんでいます。 しかも駒がぶつかり、どのような形で収まるか、というところまで決戦の度合いは煮詰まっています。 そんな局面で、駒を渡しづらくしてしまったのは大きな問題でしょう。 そういう意味も含めて、87手目は何があっても38金と上がりたいです。金一枚玉の脇にいれば、多少の駒を渡してもいきなり詰みまで心配せずに済みますから。
ここより後は、さすがのペテン師でも無理でしょう。いかんせん駒損が大きすぎるし、なにより相手が迷う必要がない。敵陣突破〜自然な駒得〜入玉阻止と目標が一つづつ。これでは迷いようもありません。
- 11: 名前:熊倉氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 12:52
- ご指名ありがとう。
すばらしいエッセンスがたくさん詰まっており、勉強になりました。 いい将棋と思います。
検討をしはじめると難解になるばかりで、偉そうに解説するとボロが出そうなので感想を述べます。
76手目△85飛の局面では、すでに後手門屋氏がはっきり優勢と思います。
おそらく白砂青松氏は、その後にも指せそうな局面があってすっきりしないものを感じていると推察いたします。 この将棋が難解になっているのは、後手が小ミスをしているからではないでしょうか。 たとえば、128手目の△87角で、△87銀とすれば、飛車を逃げると△57角成がきびしく、また、▲78金上も同じく△57角成がきびしく、後手のわかりやすい勝ちと思います。
あえて中終盤で白砂青松氏の手番で検討するとすれば、138手目の79歩や150手目の52と金寄の局面だと思いますが、どなたかお願いします。
戻って76手目の局面で、68の金が78か58にあれば、▲74歩と指して先手十分と思います。 たとえば、△84桂には、▲53角成から▲86歩として飛車を取り合えば、 76飛を桂で取られても68の金に当たらないのでまったく別な将棋になります。 手駒の桂を24に打つ含みを残しておけば、どの変化になっても後手は容易ではないでしょう。
ゆえに私なら57の角を86に転用する前に、▲78金とするか、▲67銀から▲58金としてから戦います。
- 12: 名前:青山氏の意見(白砂転記)投稿日:2002/08/20(火) 13:00
- どうも。話題の将棋について、なぜか某プロ+アマチュアの強い人
がみてくれました(インターネットってすごいですね)
えーと。
・68金と引かずに66金とでる。 (引いた手は悪手。のちのち角が出たときあたってしまったのは起こるべくして起きたこと) ・36歩は負けても取らなくてはいけない。
の二点を指摘していました。
あと、序盤
・86歩〜85歩が遅いんだそうです。 ・先手が79銀を88に上がらないですむなら作戦勝ちになる可能性が大きいだそうです。
よって、後手は88銀と上がらせるようにしなくてはならないんだそうですが、その辺の話は難しくて良く分かりませんでした。
あと、後手の作戦は消極的だともいってました。 したがって、こういう指しかたなら先手がよくなるでしょうというような意味のこともいってました。
57角と打つ手については、「これもありますね」だそうです。(積極的に賛成はできないというニュアンスに聞こえました)
ちなみに、私の将棋も見てもらいましたが、講評は…厳しかった…。(ioi) まぁ、そんなわけで。
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