棋書「四間飛車破り【居飛車穴熊編】」について |
- 14: 名前:白砂 青松投稿日:2014/03/30(日) 20:30
- ■p.192問題
図と手順の認識を一にしておいた方がいいと思うので、白砂が考えているものをまず載せます。
後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一 | ・v玉v銀 ・ ・v飛v銀 ・ ・|二 | ・ ・v桂v金 ・ ・v角v歩 ・|三 | ・v歩v歩v歩v歩 ・v歩 ・v歩|四 |v歩 ・ ・ ・ ・v歩 ・ 歩 ・|五 | ・ ・ 歩 歩 歩 ・ 歩 ・ 歩|六 | 歩 歩 角 金 銀 歩 ・ ・ ・|七 | 香 銀 金 ・ ・ ・ 飛 ・ ・|八 | 玉 桂 ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし
p.192の1図▲1六歩に対し△1四歩と受け、▲3八飛に△4三銀ではなく△4五歩はどうだろう、というのが最初の質問ですよね? で、>>4で▲3五歩△同歩▲同飛という手を白砂は提示しましたが、それに対し、(テーマ22のように)いきなり△9六歩▲同歩△9七歩というのはどうだろう? また、もっと進めて、▲9七同香△8五桂▲8六角△9七桂成▲同桂△9二香打(下図)という手はイヤじゃないか? というのが今回の再質問の趣旨と理解しました。
後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香 ・ ・v金 ・ ・ ・v桂v香|一 |v香v玉v銀 ・ ・v飛v銀 ・ ・|二 | ・ ・ ・v金 ・ ・v角v歩 ・|三 | ・v歩v歩v歩v歩 ・ ・ ・v歩|四 | ・ ・ ・ ・ ・v歩 飛 歩 ・|五 | 歩 角 歩 歩 歩 ・ ・ ・ 歩|六 | 桂 歩 ・ 金 銀 歩 ・ ・ ・|七 | ・ 銀 金 ・ ・ ・ ・ ・ ・|八 | 玉 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:桂 歩三
ここまではあってるでしょうか?
確かに気持ち悪い気はしますが、▲8九玉くらいでどうでしょうか。振り飛車は歩切れで細かい攻めも難しいように見えます。一方、先手は(▲8九玉として角筋からそれているのでより一層)▲6五歩という攻め筋があります。 どちらかというと、▲8六角に△9七桂成▲同桂△9二香打とするのではなく、テーマ22をニラみながらいったん△4三銀と受ける方が本筋っぽい(笑)気がします。 多分穴熊側は▲6五歩と攻めるんでしょうけど、△3二飛とじっとガマンして、▲6四歩△5三金▲4五飛△4四角▲3七歩△6二飛とする、あるいは単に△6二飛▲6四歩△同金とする、といった感じです。
……どっちにしても難しい変化ですねー。
というか、これを言い出すとキリがないんですが、本書の話の流れは、おおむね以下のようになっています。
1.▲7八金に△4五歩と突いてきた。これに対し▲3八飛は△9六歩からの端攻めがあっていやらしい(テーマ22) 2.なので、▲7八金△4五歩には▲3八飛ではなく(←ポイント)▲3七桂として4五歩を目標にした方がいい(テーマ23) 3.ただし、その前に△1五角を消しておく意味で、先に▲1六歩と突いておこう(テーマ23) 4.▲7八金△4五歩▲1六歩に対し△4三銀は先手有利(テーマ23-1) 5.なので▲7八金△4五歩▲1六歩に△5四歩とするが、▲3七桂として以下分厚く攻めれば先手有利(テーマ23・24) 6.そこで▲7八金には△4五歩ではなく△5四歩とする。これなら▲3七桂で狙われる心配がない(←ポイント)(テーマ25) 7.△5四歩と用心されたため、先手は▲1六歩と1手待つ(テーマ25) 8.▲1六歩と1手待った手に後手も△1四歩と1手待った(テーマ25) 9.△1四歩と1手待った手に対し▲3八飛と仕掛けた(テーマ25)
1.2.で、△4五歩型に▲3八飛は損だと言っておきながら、▲3八飛に△4五歩と指していないんですよね。振り飛車側が△5四歩とムダ手を指しているので条件が違うといえばそうなんですが。 なので、なにかしらフォローがあってもよかったのかなという気がしますね。
なお、▲3八飛としなくていい、という条件であれば(上記9のところで別の手を指していいのであれば)、▲5九角としてしまうのも一案だと思います。後手は△5四歩としてしまっているので△5四銀型に組めません。それに目をつけて▲2六角型を目指します。 形は少し違いますが阿部健治郎の「四間飛車激減の理由」p.252に載っています。ご参考までに。
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