白砂青松の麻雀を打とう!

第2章 迷った時のコツ

第5項 ドラは気にしない

 初級者の方が麻雀を打つと、一晩に必ず一度はこう言われませんか?

「それドラじゃ〜ん」

 私なんかも結構言う方なんですが(笑)、今後、こういう声は、

気にしないで結構です。

 ドラは確かに便利なものですし威力もあるんですが、でも、それにこだわっていては麻雀は打てません。というか、初級者の人はドラにこだわると確実に打牌のスピードが落ちます。考えることが増えるからです。
 だから、ドラは気にしないで下さい。


 例えば、こんな手牌が来たとしましょう。

 前項で使った例題です。
 トイトイなんでとりあえずいらない牌から切っていくわけなんですが、まぁ仮にとしましょう。あとでもう一度ちゃんと解説しますが、字牌はトイトイに必要な牌ですからね。

 では、ドラがだったら、何を切りますか?

 はドラがらみだから切りたくないし……、
 とすると落としかなぁ……。
 あ、もいらないかもしんない……。

 こうやって初級者は打牌を遅くしていくんです。

 正解はもちろん落とし。できれば今までの法則通りにから落としていって下さい。

「ドラです、ドラ!」

 判ってます。
 でも、切って下さい。
 迷わずにすぱあーっと落としや切りが出てくる人は切っても構いません。またを落とすにしても、ちゃんとドラの存在に気づいていて「ちょっとだけドラ切りは待って、とりあえず同じくいらないから切ろ」。これでもいいです。

 この辺は何度も出ている考え方ですが、貴方がそれをノータイムで切れるのであれば、ドラ以外の打牌をしても構いません。
 ただ、いちいち考えないと切れないんであれば、いっそのことドラを叩っ切っちゃって下さい。
 確かに、ドラを切った次順のツモが、泣きながらツモ切りするとまたその次のツモが、なんて事もないわけじゃありません。でも、やっぱり早さ優先で切ることを白砂はお薦めします。


 ここからはちょっと難しい話(の、正確には前置き)。

 ドラを叩っ切っちゃって下さいと言ったって、ドラが大事なことに変わりはありません。
 少し強くなって考える余裕が出てきたら、今度はドラを残すことを覚えましょう。
 詳しい話は後々に譲るとして、ここでは触りの部分を1つだけ。

自分の手役に必要ないドラは、
やっぱり切っていくこと

 例えばピンズのホンイツをやっているのにソーズのドラを持っていたってしょうがありませんし、タンヤオやっている時にドラのを持っていたって多分使えません。
 つまり、手役にいらないドラなら、どうせ使えないんだからさっさと切っちゃえということです。

 これは、攻めというよりもむしろ受けの考え方ですね。

 今、狙っている手役に関係ないドラを持っているとして、そのドラを生かすためには、ドラを対子にするかメンツに組み込むかして、なおかつ方向転換をしてそのドラを使ってアガれる役を目指さないといけません。
 例えばホンイツをやっていたけど別の色のドラが対子った。
 今まではホンイツのことだけ考えていましたけれども、今度はドラ対子を生かすために、リーチをかけたり、タンヤオへ切り替えたりといった「遠回り」をすることになります。
 もちろん手牌にドラが入っているわけですから点数は多少上がりますが、ドラ対子で2飜アップ、メンツならたかだか1飜アップでしかありません。回り道をしてそれだけの点数アップにしかならないのであれば、いっそのことドラなんか使わないと腹をくくった方がいいと思いませんか?

 で、ドラを使わないと決めたとして、それをいつまでも持っているとどういうことになるでしょうか?
 ドラは強力な牌です。
 となれば、当然ドラを欲しがっている人もいるかもしれません。チーでもポンでもロンでも、やられるとそれだけ相手は喜びます。
 そんなことをする前に、とっとと叩っ切っちゃえばいいんです。

 難しい話でしたから、今はとりあえずこれくらいでいいでしょう。
 もっと強くなってから、いろいろと深くまで考えて下さい。

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