伏土竜の麻雀戦術論

効率編その4 役の効率

第2章 役を効果的に利用する(1)

 本章では、役それぞれについて特徴と効果的利用法を解説します。「よく使う役」についてここでは解説するので、偶然役、出現頻度の少ない三槓子・リャンペーコー・ホンロートー、及び役満については解説を省略します。
 また、どの役を利用するにしても、点数の効率で解説したように「4翻でのアガリを狙う」ことは忘れないでください。

1.門前ツモ

 この役は主体役ではあるものの、単独で利用しても点数的効果はほとんどありません。
 ですから、利用する際には必ずリーチと、できることならドラとも複合させて点数を高くするようにしてください。
 門前ツモという役は、リーチとセットになって初めて効果を生む役なのです。

2.ピンフ

 この役の難易度は門前ツモとほとんど同じですが、決定的な違いがあります。
 それは「ロンアガリできるかできないか」です。
 ツモアガリによるアガリのチャンスは自分一人しかないのに比べ、ロンアガリは四人分のチャンスがあるので、単純計算ではアガリのチャンスは四倍になります。
 とはいえ、ピンフは単独で利用しても、門前ツモと同じで点数的効果がほとんどありませんから、必ず何か他の役またはドラと複合させてアガリ点数を高くすることを心掛けてください。

 また、門前限定の付属役であることも重要なポイントです。
 付属役に対する基本的な考え方は、「主体役を狙った結果、たまたま複合できたならそれで良い」です。
 リーチのイーシャンテンでピンフには2シャンテンという手牌で、ピンフにしたいがために受け入れを狭くしてもあまり意味がありません。どうしてもピンフを複合しなければならない場合を除いて、リーチのイーシャンテンに取ってください。
 ピンフはしょせん1翻の付属役ですから、シャンテン数を落としてまで無理に狙う役ではありません。

3.タンヤオ

 この役の特徴は、「喰い仕掛けできる」点です。
 上記2役とは、テンパイした後は変わらなくとも、テンパイするまでに違いがあるのです。
 ツモやピンフがテンパイするまでの手段が一人分しかないのに比べ、タンヤオは喰い仕掛けを利用することでその手段が四人分あることになり、単純計算では手段が四倍にもなります。
 この点は、手牌の進行速度から見るととても大きな利点です。

 とはいえ、上記2役と同じく単独で利用しても点数的効果がほとんどありません。必ず何か他の役またはドラと複合させてアガリ点数を高くすることを心掛けてください。

 もう一つ、特殊局面では主体役になりうる特徴もあります。
 あくまでも特殊局面だけの話であって、普通の局面で喰いタンを頻用するのはいただけません。赤牌入りのルールでなければ、どうしてもアガリ点数が低くなってしまうからです。

前のページ 目次 表紙 次のページ