伏土竜の麻雀戦術論

効率編について

 麻雀を覚えたての頃は誰もが、与えられた配牌からさしたることも考えずに漠然と手を進めます。

 そして回数を重ねるうちに、「1000点をアガることは簡単だけれども、満貫をアガることは難しい」とか、「字牌よりも、中張牌の方が面子になりやすい」とか、「カンチャン待ちよりも、リャンメン待ちの方がアガりやすい」などの、「どの選択をすればより効率が良いか」を考えるようになります

 けれども、実戦中にいちいち「どの選択をすればより効率が良いか」を考えていたのでは時間が掛かり、他の人に迷惑を掛けてしまいます。知識として覚えてしまえる範囲内はきちんと覚えてしまい、実戦中であれこれ考えなくてもノータイムで打牌の選択ができるようにすべきでしょう。

 一口に「効率」と言ってもあまりに間口が広く、えてして「確率」と勘違いして敬遠する人がいます。
 しかし、「効率」とはそんなに難しいものではなく、少し考えれば小学生にでも解ける計算で求められるものです。あまり難しく考えすぎずに、簡単に考えてください。

 ところで、効率はあくまでも効率に過ぎませんから、効率のよいと思われる方を選んだからと言って必ずしも良い結果を生むとは限りません
 けれども、効率のよい方を選ぶ方が悪い方を選ぶよりも確実に良い結果を生むことが多いのです。だからこそ、効率なのですから。

 本編では効率を、牌の効率・形の効率・点数の効率・役の効率・ドラの効率・門前と喰い仕掛けの効率、の6つに分けて解説します。

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