デミリッチの多面張理論

第2章 初級編その1

 どうやら1章の内容は簡単すぎたでしょうか?
 少し回りくどくなりましたが、ここで猿人がやっと直立するレベル(謎)に入ります。

 ここでは4枚形の聴牌についてぐりぐりっと掘り下げてみます。
 ここから先は、少なくとも麻雀のルールと基本用語を知っていることが説明の前提とします。それと、体系立てて説明したいので、数学の教科書みたいな書き方になってしまうところがありますが、ご勘弁下さい。

(1)スジとは

 麻雀をちょっと知ってる人ならば「のスジ」という言葉もご存じだと思います。さて、スジはいったい全部でいくつあるでしょうか?

説1:      の7種類

説2:  の3種

 というのが一般的な答、あるいは3色(マンズ・ピンズ・ソーズ)あるからその3倍というのが普通だと思いますが、多面張論では、

萬子のスジ:   
索子のスジ:   
筒子のスジ:   
字牌のスジ:       
         (それぞれ7つの別のスジ)

 の合計16種類がスジと定義します。

「字牌のスジやなんてアホなこというな」とお怒りの諸兄もいらっしゃることでしょうが、問答無用、「私が決めた」からこれでいいんです。

 ……というと高飛車な野郎になってしまうから説明しますと、例えば、「シャンポン待ちは2つのスジで待てる」という法則を作りたいのです。
 上のように決めておけば、

  

 のどのシャンポン待ちも「2つのスジで待っている」と説明が付けられるからですね。この定義は後でテンパイ形を式で表すときに有用になります。

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