手抜きのタイミング |
- 01: 名前:パパイヤ投稿日:2002/08/16(金) 16:16
- 管理人様
「将棋タウン」の質問掲示板にも投稿させてもらったんですが、 同じ質問をいたします。
中終盤のせめぎあいで、敵の攻めを受けようにも受けがない、 あるいは、これ以上受けてもきりがない、というようなとき、 どこかで手抜いて攻め合いにもちこみ、速度勝ちにもっていく ことが、勝負のひとつの心得(コツ)だとおもっています。
ただ、この「どこかで」という手抜きのタイミングが非常に 難しいところで、しばしば速度計算を誤って苦杯をなめること がよくあります。
そこでご教示いただきたいのですが、敵の攻めを手抜くとき、 どのような考え方を基に、「ここは手抜き」と判断されますか? 何かポイントとなる根拠(指針)があれば、ぜひ、お教え願います。
- 02: 名前:白砂 青松投稿日:2002/08/16(金) 16:16
- 非常に難しい質問だと思います。
というのも、基本的に、精緻な読みの裏づけがなしに「ここは手抜き」「これはいったん受ける」なんてことができるのかどうかという問題があるからです。手抜きとはあくまでも「読んだ結果、まだ大丈夫」という裏づけがあって初めて成立するもののはずです。
まぁ、そんな生真面目なことを言っていても仕方がないので(笑)、白砂の考え方を。 もっとも、上にも書いてある通り裏づけがないと意味がないものではありますので、非常にハメ手チックに聞こえるかもしれません。しかし当人としてはそういう意図はなく、100%真剣です。
1.相手の攻め駒が重複するとき
振り飛車の常套手段ではありますが、居飛車側が△8六歩▲同歩△8八歩としてきた瞬間に攻める、というのがあります。これなんかは典型的な「攻め駒が重複したとき」です。8八の歩のせいで、後手の飛車は当分成れない状態ですから。 こういう風に、相手の主力部隊である飛角に重複して攻めて来られた場合、こちらとしては手抜きのチャンスだと思います。 この理屈で言うと、棒銀なんかは手抜く大チャンスです。棒銀を相手にせず逃げ回ります。銀に成られちゃってもいいんです。その後ろの飛車に成られなければ。
2.自分の大駒が取られるとき
大駒を取るというのはおいしい手のはずです。であれば、それを「見せ手」に手を稼ぐ、という考え方はあるかと思います。 例えば、飛車取りに銀を打たれた。 ここで手抜くのも一つの考え方ですし、また、いったん逃げて、相手にもう一手指させてから手抜くという考え方もありです。要はその駒が取られる場所がどうかという問題なんですが、とにかく、大駒が取られそうなときというのは手抜きのチャンスだと思います。 ちょっとハメ手っぽい考え方ですが(笑)、結構有効だと考えています。
3.守りの駒をはがされているとき
何が重要かというと、はがされているくらいだから近くに守り駒はいっぱいあるだろうという前提での話ですが、全部取られるくらいでなければ詰みがない、という場合であれば思い切って手抜きというのもありです。 例えば矢倉なんかですと1枚はがされただけで相当痛いですが、美濃であれば結構持ちます。その違いを見極めるのが難しいんですが、とにかく、守りの駒を取られそうになった=それを防ぐ、と短絡に考えるのはますいです。
以上が大体の考え方です。 あとは「気分」だったり「意表をつけるか」だったりと別の話になってきそうなんで省略させていただきます(笑)。
- 03: 名前:パパイヤ投稿日:2002/08/16(金) 16:17
- 管理人様、明快なご回答ありがとうございます。参考になりました。
要は、手抜いて攻められたあとの「形」で判断すべきなのかなぁ…
将棋の価値尺度としての「駒の損得計算(攻められて駒損必定 or 囲いが崩れ る)」から 相手玉に向かっていくスピード(「速度計算」)を優先させようとする、価値 の変換点において しばしば手抜きを行なう、と…。そういったシチュエーションを冷静に判断 して、手抜きという ものを考えてみるべきなのでしょうかねぇ・・・。
「攻め駒が重複している」というのも、焦土戦術を前提(一つの戦略)とする ならば、つまりは、 そこからは寄せのスピードを優先させようとする、思想があらわれているよ うな気がいたします。
最終盤では、手を抜いて攻められた「形」が、いわゆる「ゼット」の形なら ば、詰めろ詰めろの 連続で寄せて必死にもっていく、とか、美濃囲いの6一金を取られた瞬間に 、詰めろの連続で、 受けなしに追い込む、とか・・・ やはり、「形」を数多く知ることが、必要 なんでしょうかねぇ。
勉強になりました。また、よろしくお願いいたします。
- 04: 名前:あぼーん投稿日:2011/10/23(日) 17:45
- あぼーん
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