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 最近、ウチの奥さんが洋裁を習い始めた。
 実のところ、白砂の服の袖ツメだのなんだのといろいろ必要なことなので、今まで独学でやっていたものをきっちりと覚え直そう、ということで通うことになったのである。
 週に1回だけなので、まぁ子供の頃の「お稽古ごと」に近い感じだが、それでも、随分と刺激になった部分はあったようだ。
 一番驚いたのは、手順の全てがシステム化されているということ。システム化、というと大袈裟だが、
「仕付け糸一本つけるのも、型紙に線を一本引くのもやり方とその理由がちゃんとある」
 ということらしい。
 もちろん、自己流でもできないことはない。事実、今までそれでなんとかこなしてきた部分はあるから(あ、やってんのは白砂じゃなくてね(笑))。
 例えば、スカート一枚作るにしても、極端なこと言えばどういった手順でもそれなりのものはできるらしい。しかし、実際に教室に通うと、「まずこれをやる」「ここでこうする」みたいな手順がきっちりと出来上がっている、というのだ。
 凄いのは、その際に、先生がきちんとその理由まで説明するということ。
「ここではこうしますが、これは○○なんで、××というやり方よりはこの手順をとります」
 みたいな感じらしい。白砂はシロートなんで、その手順の部分は右から左にすぅーっと抜けてったけど(笑)。
 正直言って、裁縫だとか編物なんてのは女の人なら誰でもやってそうなことなんで、適当にやればできるもんだと思っていた。しかし、話を聞くと、ちゃんと習いに行くとやっぱり違うらしい。
 まだ4回ほどしか行っていないが、現在、今まで先生から聞いた話をまとめていったら、もうノート半分くらい埋まっているそうだ。それだけウチの奥さんが我流でやってたってこともあるんだろうけど(笑)、それだけ教わることも多かったようだ。
 それを聞いてふと思ったのが、将棋のこと。
 よく、定跡なんて覚えたって役に立たないじゃーん、みたいな言葉を聞く。
 その愚痴も判らないわけではない。
『東大将棋なんたら道場』の手順を必死に覚えて対局に挑んだのに、僅か数手で定跡から外れて苦労が水の泡になる。うろ覚えの手順で定跡っぽく進めたら、裏定跡に引っかかって酷い目に遭った。こんな話は枚挙にいとまがない(笑)。
 けれど、定跡というのは、方向を定めてそれに向かって駒組みを進めていく際の、先人達の経験のカタマリである。
 仕付け糸の留め方に理論があるように、定跡の一手一手にはきちんとした理論づけがある。定跡を覚えても役に立たなくて当然。定跡は「覚える」ものではなく、「理解する」ものなのだから。
 なんだかどーでもいい話かもしれないが、夕飯の時に妻の話を聞いているうち、ふとこんなことを思い浮かべたので書いてみた(笑)。
あぁのろけだよ文句あっか
作成日 2004-03-10 | [雑記]
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