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 関西若手棋士が創る現代将棋

関西若手棋士が創る現代将棋 (マイナビ将棋BOOKS)
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著者:池田 将之 / 出版社:(株)マイナビ出版
出版日:
 (定価)/50pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は11月16日 21:16現在)

 将棋世界に連載されていた「関西本部棋士室24時」をまとめた本。
 また、冒頭に結構なボリュームの棋士座談会がある。正直、この部分だけでも十分に読む価値があると思う。特に「将棋」より「棋士」が好きな方は必読。

 メインの連載は、意外と言うと失礼だが豊富に実戦例を紹介している。また、題材についても『対局日誌』と同じく、読んで楽しめるものをということからか逆転やねじり合いの将棋を多く取り上げている。棋士の控室に入り込んで観戦しながら検討している様を追体験できるようなもので、こちらは「将棋」が好きな方にも読んでもらいたい。逆転術や競り合いでの勝ち方、腰を落とした受け方など、実戦感覚が身につくと思う。
 あと、これもよくあるものだが、連載にあたってつけられた注釈が意外とツボだった(笑)。北浜が移籍したりとか、そういえばそうだったか……と思ったりして。

 時に棋士の(特に糸谷の?)お茶目な一面も覗けて、将棋も強くなれて、こうやって一冊にまとめたものを読んでみると意外といい連載だったんだなぁと認識を新たにした。合う合わないはあると思うので、ひとまず立ち読みか図書館で借りるかして、肌に合ったらじっくりと読んでみる、というのがいいだろう。
作成日 2018-07-26 | [その他 ( 読みもの )]
 プロが書けない 「将棋界」

プロが書けない 「将棋界」
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著者:島津 六 / 出版社:ごま書房新社
出版日:
 (定価)/49pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は11月15日 13:46現在)

 カルチャー&スポーツライターでありノンフィクションライター(日高将名義)でもある著者が、将棋ファンの目線で将棋界について語っている。

 内容は大きく2つ。

 一つは、昔から現在までの将棋界について。大山・升田時代や羽生7冠など、それぞれの時代について、わざと悪い言い方をすると「昔語りのおっちゃん」風に語っている。また、ファンなら必ず一度は考えたことがあるだろう「史上最強棋士は誰か?」といったことも、かなりのページを割いて考察している。
 個人的には、当たり前といえば当たり前なんだけど「わかるなー」という部分と「そりゃ違うだろう」という部分とがあって、正直あまり評価はしていない。
 例えば、羽生の7冠は史上初の快挙ではあるが、じゃあ大山が7冠取れるかというとまぁ無理で、というのも大山の全盛期はタイトルは5つしかなかったから。ないものは取れない。
 この理屈は判らないわけではない。だから、そういう表現で羽生を過剰に持ち上げているのでは? という著者の主張は判らないわけではない。ただ、だからといってタイトル占有率が強さの証明というわけではないということも見逃してはならない。「井の中の蛙」は最強でもなんでもないのだから(大山がそうだと言っているわけではなくて、「論拠」にならないという話をしている)。その点で、「徹底解析!実力名人制以降最強棋士は誰?」については、ちょっといただけなかった。全体的に論拠が薄すぎる。天野宗歩は当時無敵だったから史上最強、という話をしてるんじゃなくて、天野宗歩が現代にやってきたとして、棋風や棋譜から考察すると現代においても互角以上に戦える、という話をするべきなんじゃないのかなぁ。

 もう一つは著者が受けたことのある指導対局について。
 男性棋士も少しはあるんだけど、メインは女流棋士の指導対局。うーんとね、

ナイスきもい(爆)

 昔、新横浜にアプト(ロシアの超絶イケメンスケーター)が来たことがあって、なんかの弾みに話を聞いたもんだからそれをフィギュアヲタの女の子に話したら速攻で新横浜に飛んでチケット手に入れて(バレバレだったのか、チケット窓口のおっさんに「どこで知りました?」「アブトさん(目当て)ですか?」などと訊かれたらしい(笑))、花束渡せたよありがとうって言われたことがありました。その時はアイスショーだったので、ショーの場合は皆さんがテレビで観るような「花束をリンクに投げ込む」感じじゃなくて、リンクサイドまで来てくれて花束を受け取ってくれるんです。その娘はアブトに握手までしてもらえたそうで、とっても喜んでました。それを聞いて、「あぁ、スケーターってのは『会いに行けるアイドル』なんだなぁ……」としみじみしたのを覚えてます。本書を読んでそれを思い出しました。

感想が無意味だし長ぇよ(爆)
作成日 2018-05-13 | [その他 ( 読みもの )]
 摩訶不思議な棋士の脳

摩訶不思議な棋士の脳
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著者:先崎 学 / 出版社:マイナビ出版
出版日:2015-10-24
 (定価)/50pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は11月15日 13:48現在)

 週刊文春の「先ちゃんの浮いたり沈んだり」をまとめたもの。まえがきによると、もう全部単行本化したと思っていたらまだ残っていてそれをマイナビの人がまとめてくれた。かき集めたので時系列がバラバラ、とのことで、確かになとんなく時系列になっている気もするが確かにバラけて掲載されている。細かいことを言うと、できれば連載日を書いといてくれると嬉しかったかなぁ。

 内容はいつもの通りで、棋士と呑んだりどこかに行って呑んだりたまに将棋を指したり、というもの。読みやすい文章なので、週刊誌の1ページ連載にはピッタリだったと思う。
 とりあえず中村太一がいいヤツだということと山口恵梨子を将棋の世界に引き込んだ先崎GoodJobってことはわかった(笑)。
作成日 2018-01-17 | [その他 ( 読みもの )]
 渡辺明の思考: 盤上盤外問答


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著者: / 出版社:
出版日:
 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月21日 5:55現在)

 虫嫌いで石川梨華と「ぬい(ぬいぐるみ)」が大好きな「渡辺くん」にいろんな質問をして、それについて渡辺が答える、という本。渡辺に興味がない人にとっては「なにが面白いんだ」となってしまいそうで、まぁある意味それは正しいのだが、羽生に勝つために渡辺2号を出してきたり、金と銀の優劣について真剣に考えたり、ファンでなくても楽しめると思う。
 ファンももちろんだが、こういう無粋なことはあまり言いたくないが、カンニング問題などで渡辺アンチになってる人にこそできれば読んでほしい。かなり断定的なことも言っているので癇に障る部分もあるかもしれないが、ちゃんとした将棋ファンであれば、それらのことについてそういう考えの人がいてもいいな、と思えるだろうし、それなりに渡辺を再評価できると思う。

 構成がごとげんとのことで、イメージ的には、「後藤元気のごとげん♥らぶりんですっ♥」に渡辺がゲストで出てきて視聴者メールを元にトークをする、という感じだろうか。そういえば、なんでアイドルラジオの投稿って「○○でした。○○ちゃんは××なとありませんか、教えてください」ばっかりなんだろうねぇ。まぁ自分がビジュルムで採用されたメールもそういう文章にしたんで人のことは言えないんだけども(笑)。
 2017年はちょっと成績がふるわなかったが、頑張ってほしいなぁ……くらいには渡辺のことが好きになる本(個人的には、棋風があんま好きじゃないんで応援はしてなかったし今後も多分しない)。
作成日 2018-01-17 | [その他 ( 読みもの )]
 中学生プロ棋士列伝


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著者: / 出版社:
出版日:
 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月15日 13:48現在)

 加藤・谷川・羽生・渡辺・藤井という「中学生の時にプロになった棋士」にスポットを当て、人物像や経歴などを紹介する本。以前、瀬川がプロ棋士になった際にもそういう便乗本がいろいろ出たが、藤井フィーバー(あー表現がおっさんだなー)に当て込んでそんな意図で作られた本の一つなんだろうか。
 ただ、書いているのが大川ということもあってか、中身は至極まともな作りになっている。棋譜や図面をほとんど出さず、逆に例えば加藤の奇行エピソードなども極力触れずに、純粋に棋士としての凄さを紹介している。これは好感が持てた。また、プロ棋士になるまでの行程や永世資格の条件、過去のタイトル戦の記録などもうまくまとめてあって、将棋を知らない大人が「プロになるのは大変なんだ」「すごい羽生が○連勝してる」など、データからも感心してもらえるようになっている。

 唯一、どうしようもないのだが残念なところと言えば、発行が2017年10月だったことか。羽生の紹介ページで「あと1期で永世竜王だ」と触れられているが、これが永世7冠を持っている、あるいはもっと進んで国民栄誉賞まで話が及んでいれば、もっとインパクトが強かったはずだ。まぁ10月でももう藤井ブームも終わってる感があったと思うのでそれでも遅かったとは思うが、羽生の伝説、それも一番大きな伝説を記すことができるのとできないのとでは大きな違いがあるだろう。ホントにしょうがない話だとどうでもいいことではあるのだが。

 藤井を入口にしてプロ棋士、あるいは将棋そのものに興味を持ってもらうためにはちょうどいい一冊だと思う。「指さない将棋ファン」なら持っていても損はない。個人的には「将棋連盟が棋譜を保存するようになったのは加藤が中学生プロになったのがキッカケ」というのが知らなかったので驚きだった。
作成日 2018-01-17 | [その他 ( 読みもの )]
 羽生vs佐藤全局集

永久保存版 羽生vs佐藤全局集
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著者: / 出版社:日本将棋連盟
出版日:
¥ 3,024 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 17:44現在)

 出版時点までの、羽生vs佐藤の将棋を全局収録した棋書集。公式戦107局と非公式戦2局の計109が収められている。

 とはいえ、本書のキモは全棋譜ではなく、前半100ページの自戦記とインタビュー(と解説記事)にある。これが実に面白い。羽生が見た佐藤、佐藤が見た羽生、他棋士が見た二人と、いろんな立場から羽生将棋・佐藤将棋にスポットを当てている。
 何度も言っている通り白砂は棋譜集というものをあまり評価していないのだが、本書はプラスアルファの部分がとてもよく、その意味では将棋を「観る」派の人まで含めて、棋力に関係なく一度読んでほしい内容になっている。

 もちろん、二人の将棋であるから、将棋の内容そのものも一級品である。棋譜についている解説は少なく、「勝負のポイント」として1手についてのみスポットを当てているが、図面を2枚使って丁寧に解説しているので、棋譜並べの際は役に立つだろう。この点、よくあるABC……として短評を載せる形式とどちらがいいか迷うところではあるが、鑑賞用としては本書の形式の方が優れていると思う。
作成日 2014-12-30 | [その他 ( 実戦譜集 , 読みもの )]
 第一線棋士! B級に落ちても輝け中年の星

第一線棋士!―B級に落ちても輝け中年の星
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著者:青野 照市 / 出版社:清流出版
出版日:
¥ 1,575 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 17:44現在)

 青野2ch名人がいろんなところで書いたエッセイをまとめたもの。

 将棋と違う世界の話を将棋にからませつつ、うまく話を転がしていくので、将棋を知っている人にとってはとても読みやすいエッセイになっている。また、昔の将棋界の話なども、実体験として非常にリアルに書かれていて(塾生の頃の話とか)、逆に将棋を知らない人が読んでも面白いのかもしれない。さすがにもう「将棋を知らない人」の気持ちは判らないので断言はできないが。

 青野先生の人柄を反映しているかのような読みやすい文章と、選材のうまさで、あっという間に読めてしまう。まぁ、選材について言えば、「ドーハの悲劇」なんて言うのは勝負を知らない人の言葉で、知っている者にしてみれば必然の結果、とか、大丈夫なのかと思うものもないわけではなかったが、基本的にはのんびり面白く読めると思う。個人的には、盤駒の話が面白かった。

 かなり前(2014年現在から見て10年以上前)に書かれたものではあるのだが、普遍的な内容が多いので、今の将棋ファンにも、というか今の将棋ファンにこそ読んでほしい一冊といえるだろう。
作成日 2014-12-27 | [その他 ( 読みもの )]
 一二三の玉手箱

一二三の玉手箱
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著者:加藤 一二三 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,620 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 17:44現在)

 いや、まぁ、なんというか……加藤一二三の本。

 内容は大きく3つあって、一つはNECビッグローブで配信していた「加藤一二三伝説」の抜粋。滝を止めるとか食事はいつも鰻だとか、そういう話を集めたもの。特筆すべきは本人のインタビューが載っている点で、本人の言い訳(笑)が聞ける。
 二つ目は自戦記。これは将棋世界で連載されていたものだと思う。間に挟まれる宗教についての話などに見覚えがある。
 最後はエッセイ。宗教や音楽、将棋などについて書かれている。

 全編これ加藤一二三で、ひふみんヲタの人は絶対に買い。将棋界に興味がある人は、こういう棋界随一の名キャラクターを知っておくべきだと思うので読んでおいて損はないと思う。そうでない人は……時間があれば(笑)。
 最近、棋士がちょっと笑いのネタになっているきらいがある気がする。しかし、本書を読めば、本人達はいたって真剣であるという、本当に本当に当たり前の事実がよく判るだろう。将棋も知らずに「ひふみん」などと言って笑い飛ばしているだけの人達にこそ、本当は読んで反省して欲しいと思う。
作成日 2014-08-04 | [その他 ( 読みもの )]
 棋士が数学者になる時 千駄ヶ谷市場3

棋士が数学者になる時 千駄ヶ谷市場3
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著者:先崎 学 / 出版社:マイナビ
出版日:
¥ 1,470 (定価)/46pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は11月20日 17:44現在)

『将棋世界』誌に連載していた「千駄ヶ谷市場」をまとめたものの第3弾。平成20年2月から8月までの原稿をまとめている。ちゃんと奥付に書いてあったので、『孤高の大木 千駄ヶ谷市場2』からは改善されたようだ。そういえば、目次が前作よりもっと先鋭化されている。これはぜひ手に取って確かめてほしい……というほどの違いでもないんだけどね(笑)。

 内容は、真部の絶局の話や、第66期A級順位戦佐藤vs木村の「歩が足りてるんだよ」など(ちなみに、この言葉は本書には載っていない)、将棋界好きの人には楽しめる話題が多いかもしれない。

 最後に、本当にグチにしかならない話なのだが、本書のあとがきについて。
 コンピュータ将棋について、まぁよくありがちな「人間ドラマがない」「プレッシャーがない将棋を見ていて物足りない」などといった評がされている。これは個人(あえて「プロ棋士」ではなく「個人」と言う)の考え方なのでどう考えようと知ったこっちゃないのだが、プロ棋士を持ち上げるためにコンピュータ将棋を下げた評をしている気がしてなんか厭だ。こんなのは将棋の世界に限った話ではなく、例えば2ch界隈でも、●流出で大騒ぎしている中、モ娘(狼)板は「○○アンチが全方位攻撃をしていた」だの「ズッキをDisってたのは○○ヲタ」だの、お前ら足引っ張る以外にすることはないのかと(笑)、そういうような世界も多いんだろう(なんか逆に狭い世界の話をしている気がするが……)。
 しかし、プロ棋士にはそういうことはやって欲しくなかった。当事者だから。だからこそ。
 言いたいのをそこはグッとこらえて、人間ドラマを標榜したいんであればそれだけを言えばいい。わざわざコンピュータ将棋をマクラに持ってくることはない。将棋もコンピュータ将棋も知っている者としてはとても残念に思う。
作成日 2013-09-02 | [その他 ( 読みもの )]
 孤高の大木 千駄ヶ谷市場2

孤高の大木 千駄ヶ谷市場2
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著者:先崎 学 / 出版社:マイナビ
出版日:
¥ 1,470 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月16日 9:15現在)

『将棋世界』誌に連載していた「千駄ヶ谷市場」をまとめたものの第2弾。平成19年頃の原稿をまとめている。というか、白砂がよく読んでいないのか、よくある「○年○月~○年○月の記事をまとめたものです」的な注釈がないように見える。なくてもよいと考えたんだと思うけど、あってほしいなぁ……。
 目次も工夫されていて、本文がちょっとずつ載せられている。映画の予告編のような思わせぶりな文章が多く、なんだろうという気にさせられる。これを読ませて興味を引かせてレジへ持って行かせる作戦だとしたらなかなかうまいと思う(笑)。

 先崎らしい読みやすい文章で、プロ棋士の世界が判りやすく紹介されている。また「プロなら一目」「ここはこうやるもの」といったプロの将棋観がそこここにあるので、単純な読み物としてでなく、棋力向上にも役立つと思う。特に中級者くらいの人はぜひ読んで欲しい。

 個人的には、ラストの女流の部分が面白く読めた。清水のくだりはまぁいいや、という感じだったが、ダイジェスト的とはいえ、ここまで女流棋士の将棋を取り上げたのはなかなかないと思うので。女流の強さも弱さもよく判って楽しめた。もちろん、里見をはじめとする現在の女流トップはもっと強くなってきているが。
作成日 2013-09-02 | [その他 ( 読みもの )]
 新・対局日誌 第2集 名人のふるえ

新・対局日誌〈第2集〉名人のふるえ
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著者:河口 俊彦 / 出版社:河出書房新社
出版日:
¥ 1,680 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月18日 4:34現在)

「将棋マガジン」に連載されていた「対局日誌」を書籍化したもの。第2集は昭和62年度。中川・先崎が奨励会から上がってきた年である。もう少し古い人には、芹沢逝去の年、と言えばいいかな。古い。

 対局日誌の常で、筆者である河口老師の「おじさん説教」がとてもウザい。それがなくて実戦から取った手筋集、と考えれば非常にいい本である。なので、生暖かい目で見ながら読むべき本だろう。

 どうでもいい昔話をひとつ。
 P.57から、米長-泉(十段←竜王戦の前身棋戦)戦を取り上げている。終盤、米長が絵に描いたような手筋を喰らって逆転負けするのだが、そのとき、米長はこんなことを言ったという。
「いや、(その手筋を喰らった局面で)私の玉は寄らないと思っていたんだ」
 ここから、河口老師は、米長は人と考えることが違う、なんなとんでもないことを考えていて、今回はたまたまそれが裏目に出ただけだなどといろいろと書いているわけだが、実は、これについて、「盤側にへばりついている(開始から投了までずーっと盤側で観戦している人、という意味。普通はちょこちょこ見に行く程度なものらしい)」観戦記者の三宅正蔵が、近代将棋の付録で真相を語っていた。
 ……で、それは実は……とご紹介できればいいのだが、残念ながらすっかり忘れてしまった。ごめん。
 興味のある人は、昭和62年頃の近代将棋の付録冊子を調べてみると載っているはずだ。当時、読んで「なるほど」と思った記憶がある。

 もうひとつどうでもいい話をすると、P.68の▲1五角は△1五角の誤植だと思う。
 ホントにどうでもいい話で申し訳ない。
作成日 2011-09-20 | [その他 ( 読みもの )]
 新・対局日誌 第1集 二人の天才棋士

新・対局日誌〈第1集〉二人の天才棋士
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著者:河口 俊彦 / 出版社:河出書房新社
出版日:
¥ 1,680 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月21日 5:55現在)

 河口老師による、1986年(!)の将棋界を書いている。もう四半世紀も前である。大山が63歳で名人挑戦をした年。羽生が4段になり晴れてプロデビューした年である。もう歴史以外の何物でもない(笑)。
 また、河口老師の将棋観というか、「今の若手は個性がなくてツマラン」的な文章がそこかしこに出てくるので、それが気に障る人は最初っから読まない方がいい。年寄りの繰り言をさらっと聞き流せる人でないと、まともに受け止めてしまって読み進めるのが辛いと思う。大体、個性がないとか言いながら、使っている将棋は「石田がポカやって愚痴ってる」とかそんなのばっかりで(笑)、おいそれ個性かよ、と。いや、まぁ、個性なんだけども。

 ただし、それとおんなじくらいの割合で、実戦的な指し方やちょっといい手筋の紹介などもあるから侮れない。そういうところはさすがプロが書いているだけのことはある。白砂もそれが面白く、「白砂ノート」ではたびたび題材を拝借した。
 初段くらいまでの人は、ちょっと我慢して読んでみると、もうワンランク強くなるかもしれない。
作成日 2011-09-12 | [その他 ( 読みもの )]
 大局観 自分と闘って負けない心

大局観  自分と闘って負けない心 (角川oneテーマ21)
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著者:羽生 善治 / 出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)
出版日:
¥ 760 (定価)/26pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は11月20日 20:26現在)

「羽生ブランド」の一冊、という感じがした。正直なところ。

 羽生の将棋に対する考え方というのは、意外と目にする機会が多いように思う。おおげさな表現をすると、その内容がそのまま載っている。予想通りの一冊、である。
 その「カタい」作りから、将棋の本と言うよりはビジネス書として位置づけた方がいいと思った。まぁ、このシリーズの既刊内容を見ればそんな持って回った言い方をしなくてもわかる当たり前の話ではあるのだが(笑)。ちなみに、既刊については裏表紙の折り返しに出てます。

 内容は、勝負に関する事項──表題の「大局観」であるとか、精神力、運、セオリーなど──について羽生が自身の視点で語る、というもの。ざーーーっくり極端な約し方をしてしまうと、精神力って大事だよね、便利なものを過信しちゃダメだよね、といった感じの、まぁ典型的な「非論理賛美(白砂の造語です)」である。

 誤解のないように言っておくと、羽生は別に論理が大事ではない、精神力がすべてであるといっているわけではない。ここは大事なところなのでハッキリ言っておく。
 ただ、これまたありがちな話なのだが、
  1. 論理は大事
  2. 論理がすべてではない
  3. 非論理的なものは大事
  4. 非論理なものがすべてではない
という4つの面があったとして、だいたいにおいてこういう本で強調されるのは2と3である(笑)。やっぱりその方がウケがいいんだろうか。
 場所によってはそれがものすごく強調されすぎたところもあったので、そういう点でも「これホントに全部羽生が書いたのかなぁ……」と思ってしまった。
作成日 2011-08-04 | [その他 ( 読みもの )]
 頭脳勝負

頭脳勝負―将棋の世界 (ちくま新書 688)
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著者:渡辺 明 / 出版社:筑摩書房
出版日:
¥ 735 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 20:26現在)


 渡辺竜王が、将棋を知らない人に向けて書いた「棋士・将棋」解説本。ルールの解説からホームページの紹介、できるだけ平易な解説を試みた自戦記、詰将棋の収録など、意欲作である。

 ちくま新書からの出版ということもあり、また、ターゲットが「将棋を知らない人」ということもあるので、できるだけ▲△を使わないで将棋を説明しようという試みだそうだ。確かに、その意志は感じた。
 感じたのだが、しかし、じゃあそれが成功しているかというと、うーんどうなんだろう、というのが正直な感想である。自分自身がドップリ将棋に浸かっているせいで正常に判断できないということもあるし、そういう先入観を持ってしまっているせいか、どうも「わざとランクを下げて書いてます」的な空気が出てしまっているように感じてしまった。バカにしてる、とまでいうとそれこそ言いすぎだしそういうことでは絶対にないのだが、そのあたりのさじ加減に失敗している気がする。
 じゃあお前にできんのかそれと言われるとできないしorz、それが非常に難しいということも重々わかっている。それについて攻撃するつもりは毛頭ない。前述のとおり、意欲は買うしこれからもこういう方面にも手を出し続けていてほしいと思っている(渡辺竜王はそういうことができる素質を持っているとも思ってるし)。ただ、本書に関しては、ちょっと失敗だったかな……と。

 元々がどだい難しいテーマなので、及第点以上ではあるのかもしれない。ただ、どうにも肌に合わなかった……というのが正直なところである。客観的な書評でなくて申し訳ない。
作成日 2008-04-18 | [その他 ( 読みもの )]
 ボナンザvs勝負脳

ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21 C 136)
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著者:保木 邦仁、渡辺 明 / 出版社:角川書店
出版日:
¥ 720 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 20:26現在)


 時のタイトル保持者とコンピュータ将棋ソフトが平手で勝負する。こんな話が現実になったんですよね。渡辺竜王vsボナンザ。本書は、ボナンザ作者の保木さんと対局者渡辺竜王が、「世紀の一戦」前後について語った本である。

 まずは保木さんがボナンザ開発の経緯を解説し、続いて渡辺竜王が「世紀の一戦」前後についての顛末を。そのあと二人の対談が入り、最後に二人がそれぞれ思うところを綴っている。

 渡辺竜王の指摘はコンピュータ将棋の進歩にとって有用なものになるだろうし、ボナンザ開発の経緯はコンピュータ将棋に興味がある人であればぜひとも読んでほしい。個人的には、最後の保木さんの話が印象に残った。本題とは少し違う気がするんだけども……(笑)。

 通常の「将棋の本」ではないが、コンピュータ将棋に興味がある人、コンピュータ将棋なんてまだまだでしょ、と思っている人は、一度手にとってみてほしい。同じ将棋の、けれど少しだけ違う新しい世界がそこにはある。
作成日 2008-04-18 | [その他 ( 読みもの )]
 泣き虫しょったんの奇跡

泣き虫しょったんの奇跡 サラリーマンから将棋のプロへ
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著者:瀬川 晶司 / 出版社:講談社
出版日:
¥ 1,575 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月20日 20:26現在)


 将棋界はもとより世間に一大旋風を巻き起こした(というと大げさか)瀬川問題。これを自伝の形で綴った本。
 自伝の部分にかなりの筆が割かれているので、「瀬川問題」の本とは言いがたい。少なくとも、読後感はそこにはなかった。むしろ、厳しい奨励会の内幕や、将棋ファンの熱い想いを感じるための本だろう。
 おいおいゴーストかい、と思えるほど端正で読みやすい文章だった。途中で投げ出す、ということはないと保証するので、将棋ファンであればぜひ一度手にとって読んでみて欲しい。

 本書に登場する渡辺健弥や遠藤正樹という名前は、実は白砂にとってもかなり懐かしい名前である。いや、覚えている苗字と一致していたらの話なんだけども。大学当時、遠藤や出戸、渡辺ケンヤというのは、学生強豪で名を轟かせていた。当時の白砂はレギュラーが取れるほど強くはなく対戦すらしていないのだが、噂には聞いていた。中学生からこんな強かったんじゃ、そりゃ強いに決まってるよなぁ(<日本語がヘン(笑))。

 将棋に対する情熱を非常に感じた。「将棋倦怠期」に入っている人(笑)などは、本書を読めばまた熱い想いが復活するかもしれない。
作成日 2006-07-08 | [その他 ( 読みもの )]
 棋士瀬川晶司 61年ぶりのプロ棋士編入試験に合格した男 サラリーマンの挑戦!

棋士 瀬川晶司―61年ぶりのプロ棋士編入試験に合格した男
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著者: / 出版社:日本将棋連盟
出版日:
¥ 1,680 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は11月19日 10:25現在)


 日本将棋連盟発行の言わば「瀬川事件公式ブック」。
 身内が出版しただけのことはあって、米長会長や発起人? の一人である野月、理事の森下といった面々が寄稿している。また、『将棋世界』の観戦記をまとめたものや、過去29局の実戦解説など、「将棋を知っている人へ向けての瀬川本」であることが見てとれる。
 本人のインタビューなどもあるし、数ある瀬川本のうちどれを買うかとなれば、白砂は迷わず本書を推す。

 まぁ、買う必要があるかと訊かれるとあれなのだが……(笑)。
作成日 2006-03-31 | [その他 ( 読みもの )]
 瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか

瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか
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著者:古田 靖 / 出版社:河出書房新社
出版日:
¥ 1,575 (定価)
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<%myrate2()%> (評価:初段~三段)
<%myrate3()%> (評価:四段以上)
在庫切れ(価格・在庫状況は11月21日 5:55現在)


 まったく外部の目から見た瀬川事件の本、という感じ。正直、最初の感想は「誰こいつ?」というものだった(笑)。プロフィールや著書を見るに、いわゆるルポライターとかに分類されるのだろうか。
 非常に事件ライクというか無味乾燥というか(←褒めてます)、よくあるビジネス本と同じような文体、体裁である。最初にドラマチックな場面を描写して、いったん最初に遡ってから時系列を辿るといった手法はよく見る。図書館に行けば336あたりに山と置いてある(という表現をして果たしてどれだけの人が判るのか大いに疑問だ(笑))。
 そのため、将棋を知らない人が読むのには適している。白砂なんかは逆にちょっと「どぎつい」印象が強くてダメだった。『Number』の記事のような浸り具合、といってしまうとかえって判りづらくなるか……。

 かなり取材をしていることは確かなので、将棋界マニアの方は一度目を通すことをお勧めする。
作成日 2006-03-31 | [その他 ( 読みもの )]
 奇跡の一手 サラリーマン・瀬川晶司が将棋界に架けた夢の橋

奇跡の一手―サラリーマン・瀬川晶司が将棋界に架けた夢の橋
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著者:上地 隆蔵 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,449 (定価)
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<%myrate3()%> (評価:四段以上)
在庫切れ(価格・在庫状況は11月15日 14:46現在)


 いっぱい出た「瀬川本」のうちの一冊。元奨励会員であり、『週刊将棋』の編集者でもある著者が書いた「瀬川事件」の顛末である。

 内容としては周知のものであり、さほど目新しいものはなかったと思う。なにしろ瀬川本はほとんど同時に読んだもので(笑)、どうも印象が薄いのだ。
『瀬川晶司はなぜプロ棋士になれたのか』は、純粋に外からの目で書かれたもののように見えるし、『棋士瀬川晶司』は内部の人間がまとめた本である。本書は、図面や棋譜を一切使わないことで将棋を知らない人間に配慮しつつ、内部から優しい視線をもって書かれた本だと思う。

 正直、わざわざ蔵書に加える本だとは思わない。白砂は将棋のことと将棋界のこととはイコールではない、と考えているので。瀬川事件があったことは知っていていいだろうが、そのために本を手元に置いていつでも振り返るようにしておく必要は感じない。
 もちろん、将棋界も好きな人であれば、是非とも揃えておいた方がいい一冊だ。
作成日 2006-03-31 | [その他 ( 読みもの )]
 振り飛車党列伝

阿部隆の大局観―良い手悪い手普通の手
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著者:阿部 隆 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,365 (定価)
<%myrate1()%> (評価:級位者)
<%myrate2()%> (評価:初段~三段)
<%myrate3()%> (評価:四段以上)
在庫切れ(価格・在庫状況は11月15日 20:20現在)


『振り飛車ワールド』の1コーナーをまとめた本。

 白砂は『振り飛車ワールド』を全巻持っているのでなんの意味もない本なのだが、このインタビューは確かに「ゼニの取れる」内容だ。一冊にまとめて、広く読んでもらいたいという発想は間違っていないと思う。

 本書を読めば将棋が強くなる、というわけではないが、本書を読めば将棋が指したくなる、と、思う。多分(笑)。
 コピー将棋が多いだとか個性がないだとかいろいろ雑音も多いが、まだまだ個性的な棋士はたくさんいる。若手もベテランも含めて、登場したすべての棋士のファンになってしまいそうな、そんな「いい話」がいっぱい詰まっている。
作成日 2006-01-08 | [その他 ( 読みもの )]
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