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 角換わり 初段の常識

角換わり 初段の常識
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著者:塚田 泰明 / 出版社:マイナビ出版
出版日:2018-04-11
 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月19日 11:15現在)

 角換わりの将棋である腰掛け銀・棒銀・早繰り銀について優しく解説した本。それぞれで一冊本が書けそうなくらいの戦法ばかりなので、とれもややカタログ的な紹介となっている。

 腰掛け銀については、さすがに木村定跡の解説はなく(笑)、富岡定跡がベースとなっている。△8六歩と突き捨てる筋なども解説していて、一通り読むにはちょうどいいボリュームだと思う。最新の▲4五桂を早く跳ねる手や▲4八金型なども少しだけ触れている。
 一方で、棒銀と早繰り銀は少し薄い感じがした。特に棒銀はかなり古い定跡も紹介していて、△5四角vs▲3八角なんて久しぶりに見た気がする(笑)。まぁこの戦形が多いわけでもないし、とすると定跡が止まったままなのだろう。ちなみに、白砂が学生の頃は△2四銀と打つ手が定跡で、最新形として△2四歩が出始めだったと思う。懐かしい。早繰り銀も「△6四歩型だとすぐ負けちゃうよね。なんで△7四歩型」くらいで解説が止まっている感じ。こちらも定跡の進歩はそんなにないと思うので、これまた仕方がないところだろうか。

 最初に言った通り全体的にカタログ的でそれを薄いと見るか網羅していると見るか、というところだろう。白砂は後者と受け取ったので、評価もそこそこ高いものとなっている。実際に読んでいて図面の使い方などがちょうどいい感じで、うまくまとめていると思う。
 タイトル通り、初段くらいまでの人であれば、角換わりをかじるという意味でも読んでいて損はないと思う。高段者の人は知っていて当然だと思うのでいらないかな。ついでに言うと、最新形を追っているわけではないので「観る将」の人もあんまり役には立たないと思う(笑)。
 とはいえ、繰り返しになるがきちんとまとめられているので、高段者の人でも観る将でも、一読の価値はあるかもしれない。
作成日 2018-07-17 | [定跡 ( 相掛かり・角換わり )]
 コンピュータ発! 現代将棋新定跡

コンピュータ発! 現代将棋新定跡 (マイナビ将棋BOOKS)
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著者:suimon / 出版社:マイナビ出版
出版日:2018-06-12
 (定価)/48pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月16日 11:13現在)

 現在(2018年6月)流行っている、または流行っていた将棋の戦法のうち、コンピュータ将棋発のものを4つ抽出して解説した本。
 もちろんプロの実戦などからも手を紹介しているが、floodgateでコンピュータ同士が対戦した棋譜を主に使用している。また、局面の評価についても、コンピュータの評価値を適宜紹介することで可視化している。昔、+とか±とか記号で形勢を表示していたものに似ているか。

 戦形は以下の4つ。
角換わり▲4五桂
駒組の途中のような形からいきなり▲4五桂と仕掛けていく現代将棋の立ち位置を示すような戦法。成立する・しないは細かい形の違いによって変わってくるため、いろいろな形について、おもに玉の位置の違いを中心に解説している。
角換わり▲4八金
▲4八金▲2九飛、というか元をたどれば△6二金△8一飛型になるのかな、去年(2017年)千田がこれで升田幸三賞を取っていた形。原型となった△6二金▲5八金型と、△6二金▲4八金を解説している。
雁木
高見増田の「矢倉は終わった」に代表されるように、近年矢倉に代わって急速に指されるようになった。本書ではツノ銀型を主に解説している(もちろん通常型の雁木もちゃんとある)。
相掛かり△7四歩取らせ
説明が難しいが、早めに△7四歩と突いてそれを▲7四飛と取らせ、その飛車を△7三銀△6四銀と追い掛け回すことで手得を強調する指し方。プロでは山﨑がよく指していたと思う。これはさすがに力戦形なので体系だった解説は難しいが、いろいろな形についてまとめている。
 まさに最新形の将棋ばかりだ。
 形勢判断についてもかなりシビアで、いやここで先手有利かよ……というような局面もゴロゴロある。昔の『角換わり腰掛け銀研究』のような感じである。これは有段者でも読みこなすのは難しい。正直白砂も一読しただけでは入ってこなかった。ちょっと面倒でも各章ごとに3回くらいずつ読み返すか、盤駒の力を借りないと理解するのは大変だと思う。

 欲を言えば、例えば▲4五桂にしても、昔は無理だと思われた形が現代に指されているわけで、例えばどの手順で無理だと思われていたのに思わぬ手があってそこに青信号が点ったから復活したとか、そういう「どんな新しい酒を盛ったのか」という部分の解説がほしかった。まぁそうなるとむしろ勝又教授の出番という気がしないでもないので(笑)、本書の立ち位置としてはあくまでも「プロを超えたコンピュータ将棋から見たプロの最新形」というこのスタイルでいいのか。
作成日 2018-06-15 | [定跡 ( 居飛車全般 )]
 佐藤康光の矢倉

佐藤康光の矢倉 (佐藤康光の将棋シリーズ)
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著者:佐藤 康光 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,620 (定価)/15pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月19日 6:53現在)

 四間飛車藤井システムを開発した藤井が、矢倉で新機軸を見せた「矢倉藤井システム」について解説した本。なんで佐藤が解説するのかはよく判らないのだが、内容はいいからまぁよしとしよう(笑)。
 そしてまたなんでか判らないのだが、森下システムとセットになっている。単純に考えると双方ともに1冊の本にするには苦しく、合わせて出版した……ということなのだろうか、内容はいいからまぁよしとしよう(笑)。

 矢倉藤井システムについては、基本的な形の解説から後手の対策までをいろいろ解説している。
 森下システムは、ざっくり森下システムが消えた理由を紹介した後、復活の一因となった深浦流の▲5三歩から▲5四香、それを避けて後手が△4三金右と変化する指し方を解説している。
 講座編で飛ばした部分を実戦編で紹介する、という、一風変わったシステムの本で、定跡本として読むと少し「とっ散らかった」印象を受ける。白砂は体系的に読んだ方が理解がしやすいクチなので、よりそう感じたのかもしれないが。とりあえず、講座編で「先手ピンチ。対策は実戦編で」はやめようよ(笑)。

 解説そのものはとても丁寧で、重要な部分では2、3手で1ページくらいのペースで進むため、初級者でも判りやすいと思う。実戦編の方でもそれくらいのペースで解説してくれるのは少し驚いた。ただ、それならやっぱり体系立ててきちんと解説してくれた方が……と思ってしまった。また、ほんの少しの工夫なのだが、それぞれの解説の概略部分では行間を少し広げて読みやすくしてくれている。これはいいアイディアだと思った。

 棋書としてはきちんとまとまっていて、ちゃんと藤井システム・森下システムが理解できる良書だと思う。

 ただ、ちょっと卑怯な話なのだが、個人的なことを言うと、実は以前、藤井自身による解説会に参加したことがあるのだ。その時は(当たり前だが)本人から口頭で講義を受けたのだけれども、それがまたとても判りやすかったのである。その講座の内容と比べてみると、やはり「藤井流とはどういうものなのか」という大事な部分についての解説が少ないと感じた。一応10-11ページで解説はしているし、19ページでも補足はしてあるのだが、言葉だけではなく手順や図など、もう少し工夫があればなぁ……と思う。
 もちろん、これはあくまでも個人的なバックボーンあっての感想であるし、解説が判りやすいことは確かである。初級者から有段者まで、しっかりと役に立つ棋書であることは間違いない。
作成日 2015-02-14 | [定跡 ( 矢倉 )]
 現代横歩取りのすべて

現代横歩取りのすべて (マイナビ将棋BOOKS)
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著者:村田 顕弘 / 出版社:マイナビ
出版日:2014-10-23
¥ 1,717 (定価)/51pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月20日 11:43現在)

 升田幸三賞を受賞した「横歩取り5二玉型」をメインに解説した本。メインに、と書いたのは、それ以外にも、横歩取りの基本となる話をいろいろと解説しているからである。

 内容は
横歩取りを避ける変化
▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩となったら、横歩取り以外は損だという解説。
5二玉型以外の横歩取りについて
△2三歩型や△4五角型などについて。
5二玉型
本書のメイン。△5二玉とした基本図から、▲5八玉、▲6八玉、▲4八銀の3つの変化を解説。
5二玉型最新形
リアルタイムで研究が進んでいて、まだ結論が出ていない形を中心に紹介。
青野流
先手が▲3六飛と引かず3四飛で頑張る形。
 かなり色々な内容で、特に最初の2つは、相横歩や△4四角型などを含め、本気で解説したらこれだけでまとめて1冊できそうなくらいのものである。まぁ、昔は『横歩取りは生きている』とかあったしなぁ(遠い目)。
 メインの5二玉型は、△2三銀から△2四飛とぶつける筋が中心になる。8五飛戦法の頃の5二玉型は(ものすごく乱暴に言ってしまうと)4一玉型の囲いの修正だったわけだが、8四飛型での5二玉型はそもそもの攻め筋からして違っていて、かなりとんがっている感じがする。
 その他、YSS新手や菅井流の歩を打ってしまう形など、最新の形にも触れている。こちらは「紹介」程度の内容ではあるが、どちらが有利と断言できないのであれば紹介だけしとくね、という、ある意味潔い態度ではある。

 特にメインの5二玉型については、それぞれの微妙な形の違いを判りやすく解説していてとてもよかった。
 また、変化のチョイスというか、実戦で使ってみたくなるような面白い手順を数多く紹介していて、すごくこの戦法の勘所が判っているなあと感じた(上から目線に聞こえたらすいません。そういう意図はありません)。
 

 とりあえず本書を読めば、初段くらいまでの人でも横歩取りの乱戦を楽しく戦えると思う(殴り合いなので勝ち負けは別ね)。有段者の人でも、最近の横歩取りの情勢には一通り触れられているので、一読しておくと自分の頭の中がすスッキリすると思う。もっとも、横歩取り党の有段者はこの辺りはキッチリ整理済みなのかもしれないが。門外漢の白砂だから特にそう感じてしまうのかな(笑)。
 最新の戦形の解説をタイムリーに出した良書だと思う。だったらお前もタイムリーに紹介しろというツッコミはすいませんナシの方向で。
作成日 2015-01-22 | [定跡 ( 横歩取り )]
 矢倉5三銀右急戦

矢倉5三銀右急戦 (最強将棋)
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著者:村山 慈明 / 出版社:浅川書房
出版日:
¥ 1,620 (定価)/48pt (Amazonポイント)
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通常1~3週間以内に発送(価格・在庫状況は9月17日 11:44現在)

 タイトルを見ただけで「あぁ、あの形か」と判る人はそれだけで上級者な気がする。というのも、あまりメジャーな戦法ではないと思うからだ。また、形が流れによってかなり変ってしまうので、「あぁ、あの形か」の「あの形」が判りにくい、というのもあるだろう。
 要するに矢倉で後手が早めに△5三銀右と上がって、5筋の歩を交換する形のことである。急戦矢倉の一種ではあるのだが例えば右四間や米長流のようにただガンガン行くだけという戦形ではなく、そういう意味ではプロっぽい戦法なのかもしれない。一時期阿久津流と呼ばれたりもしていた(かな?)。

 この戦法のエポックメイキングは、本書でも「衝撃のW新手」として語られている、羽生-渡辺の竜王戦6・7局だろう。本書では、それまでの5三銀右急戦がどのように指されて結局先手有利で終わったかをまず説明し、続いて上記の渡辺新手の変化を解説。そして、その後どう結論が動いていったかまでが書かれている。
 類書はそんなに多くはなく、というかあるのだが前述の通り形が決まっていないため説明しづらく、形の紹介はあっても変化の解説は少ない、ということが多かったため、これだけまとまった解説がなされているということだけで貴重な一冊と言ってよいと思う。

 ただ、個人的には少し読みづらかった。
 基本的に定跡解説というよりは「実戦譜紹介」に近く、例えば目次にも「第1章 △2二角からの攻防(1989→1999)」とある通り、まずこんな感じで実戦に出ました。最初はうまく行ったが修正手順を指されて先手が有利とされました。次に郷田はこんな改良手を出したがうまくいかず、今度は阿久津がこんな新手を指し……といった感じで進んでいくのだ。
 これが『最前線物語』くらい短いテンポで進めばいいのだが、全編これをやられるとちょっと辛い。手の解説だけであれば、その辺りはいらない状況だからだ。一応、あぁこんなことがあったなそういえば……と感慨に耽りながら(笑)読んではみたが、正直そうやって読むにしては手の説明が詳しすぎる。その辺りが『最前線物語』辺りとの大きな違いだと思う。

 定跡はプロの指しての積み重ねでもあるし、プロがどうやって定跡を作り上げて行ったか、という点に面白さがあるということは、定跡ヲタとして十分に判る。しかし、やりたいことは判るのだが、ちょっと本書においてはカラ回りしてるかなぁ……と感じた。
 そっちの方に重点を置きすぎて、ちょっと本の作り方が甘いかな、とも思ったし。例えば『四間飛車破り 居飛車穴熊編』などは、本書と同じくらい変化を詰め込んでいたと思うが、かなり整理整頓されてそれが紹介されていたと思う。本書には、目次の工夫もフローチャートも図面をまとめたページもない。ただプロの実戦譜が解説つきでどんどん紹介されているのだ。「定跡書」として本書を見た場合、その構成や見せ方は、残念ながら稚拙だと言わざるを得ない。

 何度も言うが、狙いはいいし着眼点もよい。書かれている内容そのものも素晴らしい。
 ただ、評価の通り、棋書として級位者にはとても勧められないし、有段者であっても盤駒なしでザッと読むというのはかなり辛いと思う。
 いっそのこと帯にある「大河小説」のつもりで、変化等を一切深く考えずに、起こった出来事としてまず一読してみるといいのかもしれない。それでそういうプロ間の流れをつかんだ上で、もう一度しっかり「定跡部分」を読み直す。この方が盤駒なしなら読みやすいだろう。一度にやろうとするのはかなりハードルが高い。
 そうでないなら、本書は盤駒を脇に置いて、しっかりと熟読するのがいいだろう。それだけの内容が詰まっている良書だと思う。
作成日 2015-01-17 | [定跡 ( 矢倉 )]
 横歩取りの教科書

横歩取りの教科書 (将棋の教科書シリーズ)
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著者:畠山 鎮 / 出版社:マイナビ
出版日:
¥ 1,663 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月18日 2:52現在)

 横歩取りの定跡及び終盤の戦い方について書かれた本(一応、中盤編というものもあるのだが、中盤についての解説という感じはしなかった)。

 内容は、△2三歩型の横歩取りから始まって、相横歩取り、8五飛戦法(新山﨑流や△2四飛ぶつけを含む)と、とても広範囲にわたっている。その分個々の内容は簡略化されているが、それでも本筋はしっかりと解説されているので、一通り読めば横歩取りとはどんな戦法かということは理解できるだろう。

 著者がこういう「殴り合い系」の将棋が大好きということもあってか、こういう将棋は面白いからもっとアマチュアの人も指してよ、という主張が強く感じられる。それはとても好感が持てた。ただ、初の著書ということもあってか、少し……ごめんなさい個人的にはかなり、文章がこなれていないと感じた。まぁ、大盤解説などを聞いていると元々こういう言語センスの人なのかなぁという気もするが、ここの語尾はこうだろう、とか、この文章は1文でいいよね、とか、なんだかどうでもいいようなことにすごく目が行ってしまった。
 あと、好きだということはとてもよく伝わったのだが、そのせいか(違うかもしれませんが)本当にギッシリと変化が詰まっている。上記では「簡略化されている」とはいったが、それでも初級者・中級者向けの内容と考えるとかなりのボリュームだと思う。熱血指導だなぁと好意的に捉えてはいるのだが(笑)、図面の使い方に少し難があると感じた。
 例えば、指し手が続いて、ここで後手からうまい手がある、という文章があったとする。この場合、ページの左下などに指了図があって、読者はその図面を見ながら次の一手を考え、そして答え合わせでページをめくる、というのが普通だろう。わざわざそこで「うまい手がある、考えてみましょう」と煽っているわけだし。しかし、本書の場合、そのページに図面が載っていなくて、次ページの右上の大図面しかないのだ。しかも、そこにそこから先の指し手も書いてある。これでは「うまい手がある」という惹き文句が台無しである。
 また、主要な変化であり、①②③などと変化も分かれている局面なのに、図面が1枚もなかったりする。白砂だったらこっちの図面じゃなくてここを使うのになぁ……と、読みながら何度か思ってしまった。これは著者の責任というより、編集が指摘したり考慮したりする部分じゃないのかなぁ。なんかもったいないと感じた。
 編集という点で言えば、項立ての構成も少しおかしい気がした。
 最初でも「中盤編」について触れたが、こういう章分けをする理由がいまいち伝わらない。
 また、各項のタイトルももう少し工夫がほしい。見出しを読んでも自分がいま何の戦形の解説を受けているのかが判りづらい。初級者・中級者向けに取っつきやすくと考えてのことだと思うのだが、タイトルとサブタイトルを使い分けるなどすれば、その辺りはクリアできたのではないかと思う。

 不満点ばかりをあげつらってしまって申し訳ないが、誤解の内容に繰り返しになるが書いておくと、取り上げている戦形や書かれている変化、著者の横歩取りに対する愛情は十二分に感じられる。それだけに、処女作なんだからもう少し編集頑張ってやれよと、そこが残念なのである。白砂が頭の中で再編集した原稿が読みやすく理解しやすいかは保証できないが、それこそ1からリライトしたいくらいに内容は素晴らしい本だった。
 初段くらいまでの居飛車党なら、本書からB級な変化の部分を選んで指してみても面白いだろう。それこそ、著者が言う「面白い将棋」が堪能できると思う。有段者でも、正直購入を薦めるほどに詳しい本ではないが、横歩取り使いではないのであれば、一度は読んでおけば最新形までの過去からの流れが整理されて判りやすく理解できるはずだ。できれば文章などには目をつぶって、符号を中心に追いかけるとより理解が深まるだろう。
作成日 2014-12-30 | [定跡 ( 横歩取り )]
 よくわかる矢倉戦法

よくわかる矢倉戦法
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著者:関根 茂 / 出版社:東京書店
出版日:
¥ 1,575 (定価)/16pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月16日 21:24現在)

「将棋は歩から」の東京書店の本。
 矢倉を解説しているのだが、なにしろ復刻版なので内容はかなり古い。3七銀戦法を最新と言っているくらい古い。なので、はっきり言ってしまえば棋書マニア以外には意味のない本だと思う。
 4七銀・3七桂の形などを見て懐かしい気分に浸りたい人にはいいのかもしれない(笑)。
作成日 2014-12-27 | [定跡 ( 矢倉 )]
 佐藤康光の居飛車の手筋2 強襲・矢倉編

佐藤康光の居飛車の手筋〈2〉強襲・矢倉編―3七銀戦法から対右四間飛車まで、緩急自在の佐藤流
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著者:佐藤 康光 / 出版社:山海堂
出版日:
¥ 1,404 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月18日 2:52現在)

 『佐藤康光の居飛車の手筋1』に続く次の一手形式の解説本。第2段は矢倉である。
 内容は基本の▲3七銀戦法に始まり、森下システム、右四間飛車、左美濃戦法。
 先手番から見た矢倉であり、そういう意味では「公平な視点」で書かれている本ではない。
 また、少し内容が薄すぎる気もする。例えば▲3七銀戦法は宮田新手あたりまでで、後手版の対策も△9五歩型に限られている(△8五歩型がない)。森下システムも端攻めや深浦新手がない。本当に「先手が成功する形」だけを紹介している感じだ。まぁ、入口で読んでもらう本であるので、これはこれでいいという気もするが。

 vs右四間、左美濃といった形を取り上げているのもポイントが高い。ただし、右四間は△4二金対策に触れていないので、安易に使うと痛い目を見ることだけはとりあえず書いておく。使いこなしたいのであれば、別の棋書も参考にすること。

 判りやすく矢倉の組み方・戦法の狙いが書かれているので、初段くらいまでの居飛車等は参考にして欲しい。有段者は知っている変化が多いので前半はいらないだろうし、例えば左美濃などは『対矢倉 左美濃作戦』といった本も出ているので、そちらを参考にした方がいいだろう。

 実は、本シリーズは4巻出して(評判を見て)以下続刊、という予定だったようだ。巻末に広告が載っている。しかし、本書を出版後わずか3ヵ月後に出版社の山海堂が倒産してしまったので、34巻は出版されていない。vs中飛車・三間飛車と角換わり・横歩取りを予定したようだが、無責任な感想を言えば、とりあえず一通りは出して欲しかったなぁ……。
作成日 2014-06-29 | [定跡 ( 矢倉 )]
 ひねり飛車戦法 攻めて攻めて攻めまくれ!

ひねり飛車戦法―攻めて攻めて攻めまくれ! (将棋必勝シリーズ)
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著者:桐山 清澄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月20日 9:50現在)

 いぶし銀桐山のひねり飛車の本。若い将棋を指す著者にはピッタリの題材だろう。
 後手の陣形を急戦2種、持久戦2種の4つに分類し、それぞれの形についての先手の指し方を解説している。

 ただし、かなり古い本でもあり、△5四金型の解説にページを多く割いている。最近は玉を固める指し方が主流なので、そっちをメインに解説して欲しかった。しかしまぁ、成功例を多く紹介する入門書であるからこの辺はしょうがないのだろうか。

 また、これは構成の問題というか本のツクリの問題なのだが、せっかく4種に分けているのに、それがパッと見で判りづらい。タイトルを工夫するとか、見出しの見せ方に少し凝るとか、もう少しレイアウトをちゃんとした方がよかったと思う。何しろタイトルが「急戦の戦い方」「持久戦の戦い方」としかなっていないので、せっかくページ左上に表記されいるタイトルがほとんど役に立っていないのだ。せめて「急戦の戦い方 基本A図の攻防」とかしてもらえれば少しは見やすくなると思うのだが。

 ひねり飛車戦法の基本は抑えているし、ひねり飛車特有の捌きの手筋(▲6五歩と▲7四歩の組み合わせ方など)も結構細かく解説されているので、初段くらいまでの人には参考になるだろう。主流戦法ではないので強い相手に一発入れるにはもってこいだと思うし。
 もうちょっとうまく作ればもっと判りやすい入門書になったと思う。少しもったいないなぁ……と感じた本。
作成日 2014-06-21 | [定跡 ( その他の居飛車 )]
 矢倉棒銀戦法

勝てる矢倉戦法 (将棋最強ブックス)
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著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,365 (定価)/42pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月19日 15:52現在)

 創元社で同じ著者が出している『最新矢倉戦法』の続編的内容の本。というより、『勝てる』シリーズの矢倉編、と言った方がいいのかもしれない。

 内容は、 の4つ。
 とはいえ、全体的にメインストリームでない形を扱っている。
 例えば、第3章の4六銀型では、後手の陣形は「△5三銀△4二角型」である。現代ではとにかく先に△6四角と牽制して、そのあと銀の動きを決めるのが一般的だろう。
 悪い言い方をしてしまえば「後手に都合のいい悪手を指させている解説」なのだが、しかし良い言い方をすれば「最新定跡通りに指してこない級位者向けに、最新定跡から外れた形を解説する」本ということになる。創元社刊ということを考慮するなら、ここは好意的に考えてあげるのが優しさというものだろう。

 そういうわけで、最新定跡が飛び交う有段者の役には立たないかもしれないが、緩手に対してつぶし方を知っておくのも悪くはないと思う。一度は読んで見るのもいいかもしれない。
作成日 2012-07-30 | [定跡 ( 矢倉 )]
 横歩取り必勝ガイド

マイナビ将棋BOOKS 横歩取り必勝ガイド
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著者:稲葉 陽 / 出版社:マイナビ
出版日:
¥ 1,470 (定価)/45pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月15日 15:59現在)

「ガイド」と聞くと、もう中年オヤヂの白砂は「黄色本」を連想してしまうのだが(笑)、まさにそんな感じの横歩取り8五飛戦法の解説書。
 内容は
先手中住まい
8五飛戦法に対して▲5八玉とする、かなりクラシックな形。それこそ8五飛戦法の黎明期からある形である。ただし、古き皮にもいろいろな新酒が注がれているので、古くて新しい形が楽しめる。
新山崎流
居玉のまま▲4八銀▲3七桂とする新山崎流。大げさではなく8五飛戦法が絶滅の危機に瀕するほどの実に論理的に構築された形なのだが、今では8五飛側が様々な対策を打ち出している。そのあたりを中心に。
△5二玉型
2012.2現在で最もホットな8五飛戦法の形。まぁ言ってしまえば「目先を変えた手」ではあるのだが、それゆえに微妙な形で△4一玉型では成立しない指し手が成立したりと、おそらくプロ棋士自身が楽しんで鉱脈を探している形である。そういう最新系なので、書き換わる可能性は十二分にある。
△8四飛型
8五飛戦法が指されたことで、旧式(?)の8四飛空中戦(内藤棋聖の十八番であった。ああ懐かしい。というか白砂もさすがにリアルタイムでは知らない(笑))がもう一度クローズアップされた。「8五飛戦法で培った手筋がこっちにも使えんじゃね?」というわけである。なので、それはそれでそこそこ指されている形である。
 といったところ。

 また、最後に「横歩取り詰将棋」として、8五飛戦法の囲いである中原囲いを詰ます実戦詰将棋が8題載っている。
 この戦形を指しているんであれば、詰将棋アレルギーの人もぜひ「見て」ほしい。解答を見てしまっても構わない。知っているのと知らないのでは大違いである。
 広い層に薦められる、とても「カタく」まとまっている良書だと思う。
作成日 2012-02-29 | [定跡 ( 横歩取り )]
 対矢倉 左美濃作戦

マイナビ将棋BOOKS 対矢倉 左美濃作戦
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著者:中田 宏樹 / 出版社:マイナビ
出版日:
¥ 1,470 (定価)
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 相矢倉の後手番の作戦として、先手が飛車先不突き矢倉で来るのだから△3三銀と受ける必要はなく、だったら△3三銀と上がらずに△3二銀のまんまにしておけばいんじゃない? という考えから、左美濃の形にする、というのがある。何年か前、佐藤康光が「ボクは優秀だと思うんですが誰もマネしてくれなくて」とグチっていた作戦である(笑)。
 リクツから言えば間違っていないし、実際、矢倉であれば△4二銀△3三銀△5二金△4三金△3二金と5手必要なところを△3二銀△5二金△4三金の3手で済ませて(玉移動は同じ2二までということでカウントせず)、場合によっては後手にもかかわらず先攻しよう、という意欲的な作戦だとは思う。

 大まかに言うと、早めに△6四角と出た手に対して▲3七銀と受けるか▲3七桂と受けるかで、それによって先手側の陣形が▲4六銀▲3七桂になったりスズメ刺し(っぽい形)になったり森下システム風になったりする。これらに対してそれぞれの対策が解説されている。また、左美濃を咎める意味で逆に先手から早めに▲2五歩と突いてくる形も解説してある。
 しかし、それぞれの内容は相当にボリュームがある。本当に戦法として成立させるためにはこれくらいの対策は立てておかなければいけないのだろうが、それにしても変化が多い。

 また、そもそも章立てがあまり多くないので、それも読みづらい元になっていると思う。なにしろ「左美濃編」と「▲2五歩早突き編」だけなのだ。もっと細かく章立てをして、それぞれの基本図から始めた方が、より体系的に理解できるはずだ。編集も止めろよ……。

 内容はとても高度だし、定跡形の矢倉に疲れた後手番の秘策として勉強しておくのは悪くない。なので、有段者は一度見ておくといいだろう。上記の通り盤駒がほぼ必須なので、2段くらいではとても読みこなせないと思う。
 せっかくの内容なのにもったいないなぁ……と思った一冊。
作成日 2012-02-04 | [定跡 ( 矢倉 )]
 超急戦横歩取り

超急戦横歩取り (将棋最強ブックス)
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著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,365 (定価)/42pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月15日 15:59現在)

 横歩取りというか横歩取らせというか……後手番から見た横歩取りの本。すべて先後が逆になっている。なので、▲6五角戦法は△4五角戦法だし▲7七桂戦法は△3三桂戦法のことである。目次を見て「なんでここで7七桂戦法が?」と思ってしまったのはナイショだ(笑)。

 内容は、横歩取りの基本を押さえる、というより、メインストリームではないハメ手定跡っぽいものを抜き出して解説している感じである。内容も『定跡外伝2』とかぶっている部分も多い。 ただ、創元社らしい「図面大きくいっぱい」なので、横歩取り初心者でも面白く読めると思う。相横歩△2七角戦法などもあるので、3段くらいまででも十分に楽しめるだろう。
 一方、△3三桂戦法などについては、奇襲一発でハイおしまい、みたいになっている。△3三桂戦法は相振りっぽくなる地味ーな戦法でもあるので、本書だけで指しこなすのは難しいかもしれない。

 個人的には、相横歩の▲4六角の変化を懐かしく読んだ。
 白砂が大学生の頃だったと思うが、この手は青野が指した新手で、この頃『近代将棋』誌の観戦記は盛り上がっていたものだ。普通▲8二歩△同銀▲5五角と打つところを、▲4六角△8二角▲同角成△同銀▲5五角とすれば1歩省略できる。メカニズムを一言で説明するとそういうことなのだが、この論理的な構造はすごいと思った。で、じゃあ後手は△8二角以外に応手がないのか、誌上ではいろんな変化が飛び交っていた。確か「横歩取りは生きている」の連載もあったように記憶してるんだけどどうだったかなぁ……。白砂が定跡ヲタになったのはこの体験もあったのかもしれない。

 横歩取りの「面白さ」をうまく抜き出した、創元社の仕事らしい良書と思う。
作成日 2011-09-03 | [定跡 ( 横歩取り )]
 よくわかる角換わり

マイコミ将棋BOOKS よくわかる角換わり
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著者:西尾 明 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,470 (定価)
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通常2~3営業日以内に発送(価格・在庫状況は9月18日 1:30現在)

 角換わり、となってはいるが、基本的には現代の花形戦法である角換わり腰掛け銀を中心に解説した本。
 めずらしく「木村定跡」から解説をしていて、▲8八玉△2二玉型では先手有利。じゃあ後手が一手早く仕掛けよう、ということで△2二玉の一手を省いて▲8八玉△3一玉型で仕掛けると後手有利。じゃあ▲8八玉もやめよう、ということで▲7九玉△3一玉型、という一連の流れが解説されていたのは驚いた。
 その後、現代の角換わりということで一手損角換わりの話になり、相腰掛け銀、早繰り銀、棒銀、右玉といった対策の解説へと進んでいく。

 その昔、『消えた戦法の謎』という本で「角換わりは三すくみの関係だったが腰掛け銀だけになった」みたいなことが書いてあったが、一手損角換わりが登場したことによってまたその「いろいろ入り混じったとっ散らかった状態」に戻ったとも言える。本書は、そのいろいろカオスになった状態の角換わりを丁寧にほどいて解説した本、というわけではない。そうではなく、おいしいところ、基本の部分だけをうまいことすくい出して整理してくれた本である。
 なので、高段者であれば改めて読むまでもない(とまで言うと大げさだが)が、初段前後の人であれば役に立つだろう。

 角換わりのはじめの一歩にはピッタリの本だと思う。
作成日 2011-08-25 | [定跡 ( 相掛かり・角換わり )]
 最新の矢倉3七銀戦法

最新の矢倉3七銀戦法 (プロ最前線シリーズ)
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著者:屋敷 伸之 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,575 (定価)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月15日 15:42現在)

 タイトルの通り、矢倉3七銀戦法を解説した本。
 加藤流と4六銀戦法△8五歩型、4六銀戦法△9五歩型を解説している。
 △9五歩型は宮田定跡のその先を、△8五歩型は穴熊に組んでからの攻防が主流。

 かなり詳しく、そしてしっかりと解説しているなと感じた。レイアウトなどが東大将棋シリーズに似ていたからかもしれない(笑)。解説部分に関してはよく書けていると思う。

 ただ、少し気になったのが、変化が分岐したときの書き方。
 例えば、▲2五歩に△3三銀と△1三銀という2つの手があったとする。そのとき、△1三銀は後述する、とする。これはいい。しかし、△3三銀の解説が一段落ついたところで、急に第○図というのが出てきて、それが△1三銀と指した局面なのだ。普通、「第○図は第○図の△3三銀で△1三銀と指した局面」とか書いておくよねぇ……。
 これがあったので、ちょっと油断すると「あれ、今どこだっけ?」となってしまう。白砂は盤駒を出して棋書を読む人間ではないのでこういうことをやられるとより辛い。

 内容がよかっただけに、この点はもうちょっと気を配ってくれてもよかったと思う。もちろん内容はいいので、評価は高いです。
作成日 2011-08-25 | [定跡 ( 矢倉 )]
 最新矢倉戦法

最新矢倉戦法―徹底研究3七銀戦法 (スーパー将棋講座)
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著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月21日 12:58現在)


 先手の立場から見た矢倉3七銀戦法の解説本。創元社フォーマットとでも言うべき大きな図面を豊富に用いた解説ながら、3七銀戦法の急所はキッチリと押さえられた良書に仕上がっている。

 内容は、まずは3七銀戦法の基本形以前の変化(早い△8五歩や早い△4三金右など)を解説し、その後、基本形から△8五歩と△9五歩の2つの大きな分かれをそれぞれ解説していく。△9五歩型では▲6五歩に言及するなど最新の形にも触れていて、決して初級者向けだけの解説にとどまっていないのが好印象だった。
 最後に、大きな流れとはやや外れた形、△5三銀型と△7三銀型、それと森下システムについての解説がある。分量はさほど多くないが、確かに押さえておきたい変化だ。

 解説を最低限のポイントだけにしぼり、しかし不足なくまとめるというのはなかなかに難しいことだと思うが、それをやってのけた本だと感じた。本書一冊あれば、とりあえず先手番の矢倉は指しこなせるのではないだろうか。
作成日 2008-04-18 | [定跡 ( 矢倉 )]
 将棋定跡最先端 居飛車編

将棋定跡最先端 居飛車編
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著者:所司 和晴 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,449 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月22日 11:29現在)

 定跡伝道師の居飛車定跡解説本。
 ということで当然のように『東大将棋シリーズ 居飛車編』の続編かと期待してしまうが、矢倉、横歩取り、角換わり、相掛かりを一冊でまとめてある。
 もう少し詳しく説明すると、 というラインナップである。
『東大将棋シリーズ』の中で結論が変わった部分を中心に構成されている。また、角換わりや相掛かりはこないだまでやっていた『週刊将棋』の連載をまとめたものだろう。
 大げさに悪く言うと過去の東大将棋の補足本なのだが、それはそれとして親切なことだと思う。紙媒体は一度できあがってしまうとなかなか修正ができないが、こうやってきちんとフォローしてくれるだけでも十分にありがたい。

 ただ、その分、角換わりや相掛かりについてのページか中途半端になってしまった感じだ。矢倉・横歩取りの修正分だけで本は出せないだろうということでこれらの項もまとめて出版したのだろうが、それがかえって悪い方に出ている。特に3六銀戦法は類書もまだ多くないだけに、「定跡伝道師」への期待は大きかったはずだ(白砂はあんま期待してないんだけどね(笑))。
 それでも、最新の内容を追っていることには違いなく、居飛車党ならば目を通しておいて損はないだろう。
 概説、と言えるほど網羅的ではないし簡単ではないので、級位者は手を出さない方が無難だと思う。もっといい本はある。
作成日 2006-01-08 | [定跡 ( 居飛車全般 )]
 相居飛車の定跡

相居飛車の定跡
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著者:青野 照市 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月15日 15:59現在)

 相居飛車の定跡、というので相掛かりから横歩取りから矢倉からなにからなにまで入っている本だと思ったら、違った。
 相掛かり3七銀戦法と、対ウソ矢倉、それと相矢倉のみが解説されている。
 要するに居飛車党なら上の3戦法を覚えれば十分だろうというのが本書の主張なのだ。▲2六歩と指し、後手が△8四歩としたら相掛かり3七銀戦法へ、△3四歩としたら▲7六歩から矢倉へ、というわけだ。後手だったらどうするの? という話はなかったことにするが(笑)、なるほど相居飛車を指したければそれだけで指すことはできる。

 内容は創元社らしく簡潔にまとまっている。
 3七銀戦法も矢倉も結局は先手が攻めていく形なので、「攻めが続くので棋力が低ければ先手(攻めてる方)有利」というコンセプトで選んだのだろう。気持ちよく攻めて、気持ちよく勝っている。もちろん実戦でそううまくいくかは判らないのだが、攻めの形、戦術(戦略ではなく)を学ぶには十分だ。
 最終章の相矢倉は現在流行の矢倉形を紹介し、少しだけ骨っぽさの出しているので、初段くらいの人でも十分参考になるだろう。

 もう少し詳しい攻防は東大将棋矢倉道場に任せて、「相居飛車を指す」ことに重点を置く。創元社らしい作りで、これはこれで役に立つ本だと思う。
作成日 2004-12-11 | [定跡 ( 居飛車全般 )]
 なんでも矢倉

なんでも矢倉 (将棋必勝シリーズ)
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著者:森下 卓 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/14pt (Amazonポイント)
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在庫あり。(価格・在庫状況は9月17日 10:42現在)

 中飛車、棒銀に続くなんでもシリーズの第3弾は矢倉。いくらなんでも「なんでも矢倉」にはできないだろー、と思っていたら、うまくというかずるくというか(笑)、確かに「なんでも矢倉」になっている。

 内容は、対振り飛車の矢倉棒銀! と玉頭位取り、そして相居飛車での後手無理矢理矢倉の3つ。

 振り飛車に矢倉棒銀なんてありかよ! という気もするが、本書に書いてある通り、加藤一二三が指していた。昔、加藤自身が書いた著書を読んだ記憶もある。
 戦法としては鳥刺しに近い感覚である。一応急戦と持久戦の両方を解説してもいるし、級位者が得意戦法にするのにはいいかもしれない。


 玉頭位取りは、もう玉頭位取り、としか言いようがない。そりゃ確かに銀立ち矢倉だけどさぁ……。
 それでも、意外と高度なことも書いてあるので、少しは役に立つかもしれない。もっとも、振り飛車が飛車を振り戻して玉頭戦になる対抗策についてはほとんど触れられていないので、初段くらいではもう役に立たないと思う。

 最後の無理矢理矢倉は、矢倉に組むというよりはそれ以外の形について多くを割いているようにも思える。後手番で飛車先不突きの腰掛け銀の形なども書いてあるので、少しは参考になるだろう。

 当たり前の話だが全体的に初級者向けなので、細かいことは言わず、なんとなく戦法の雰囲気をつかむといったくらいの心構えで読むのがいいと思う。

 しかし、次はなんだろうか……?
作成日 2004-09-02 | [定跡 ( 振り飛車全般 , 矢倉 )]
 東大将棋ブックス横歩取り道場 第6巻 3三桂戦法

横歩取り道場〈第6巻〉3三桂戦法
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著者:所司 和晴 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,260 (定価)
<%myrate1()%> (評価:級位者)
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在庫切れ(価格・在庫状況は9月21日 13:14現在)


 すっかりお馴染みの東大将棋シリーズ。相横歩、8五飛、4五角ときて今度は3三桂戦法である。
 屋敷あたりが随分勝ち星を稼いで話題になった時期もあった。最近では脇-深浦戦やそれを踏まえた谷川戦などが話題に上ったようだ。最近は8五飛戦法の影響で少なくなったが、一発の入りやすいこういう戦形は特に持ち時間の少ない将棋などでは威力を発揮する。完全に潰される定跡が確立されない限り、今後とも長く指されていくのだろう。

 3三桂戦法の定跡書自体があまりなかったせいもあるのだろうが、かなり基本的な形から解説している。個人的には▲2七歩、なんていうのを久しぶりに見た(笑)。系統立てて、と言えるほど親切な作りにはなっていないが、狙い筋が単純なので体系化しやすく、作りやすかったのだろう。今までのシリーズよりは読んでいて雑多感は少なかった。
 ひととおり読めば、3三桂戦法の狙いや攻め筋が判ると思う。

 定跡書自体がないのだから、それだけで貴重な本と言えるだろう。アマチュアでは(もちろんプロでも)この戦法を得意にしている人も多いので、大会などで一発喰らってしまう、なんてことも十分にありうる。居飛車等は目を通しておいて損はない。
作成日 2003-05-21 | [定跡 ( 横歩取り )]
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