最新矢倉戦法―徹底研究3七銀戦法 (スーパー将棋講座)
著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 先手の立場から見た矢倉3七銀戦法の解説本。創元社フォーマットとでも言うべき大きな図面を豊富に用いた解説ながら、3七銀戦法の急所はキッチリと押さえられた良書に仕上がっている。

 内容は、まずは3七銀戦法の基本形以前の変化(早い△8五歩や早い△4三金右など)を解説し、その後、基本形から△8五歩と△9五歩の2つの大きな分かれをそれぞれ解説していく。△9五歩型では▲6五歩に言及するなど最新の形にも触れていて、決して初級者向けだけの解説にとどまっていないのが好印象だった。
 最後に、大きな流れとはやや外れた形、△5三銀型と△7三銀型、それと森下システムについての解説がある。分量はさほど多くないが、確かに押さえておきたい変化だ。

 解説を最低限のポイントだけにしぼり、しかし不足なくまとめるというのはなかなかに難しいことだと思うが、それをやってのけた本だと感じた。本書一冊あれば、とりあえず先手番の矢倉は指しこなせるのではないだろうか。
作成日 2008-04-18 | [定跡 ( 矢倉 )]
とっておきの相穴熊 [マイコミ将棋BOOKS] (マイコミ将棋ブックス)
著者:広瀬 章人、遠藤 正樹 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,449 (定価)/14pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:22現在)


 相穴熊限定という非常に下品な(笑)分野にしぼった解説本。定跡書ではなく相穴熊を指す上での思想・考え方・大局観を解説する本で、昔、『秘伝穴熊王』という本があったが、それと同じようなテイストの本だ。
 穴熊マスターの広瀬プロとアナグマン遠藤アマとが、一つのテーマ図について自由に語り合うという対談形式になっているが、実際は広瀬プロの異質かつ鋭い大局観(とそれを裏打ちする深い読み)を堪能するという内容といった方が正しいだろうか。とにかく広瀬プロの手にかかると、固いと思われている穴熊があっという間に攻略されるし、さばけないと思っていた飛角が大暴れする。なんなんだろうこれは、と言いたくなるほどの「穴熊芸」である。

 穴熊ビギナーは第1章、第2章の基本講座的な内容で勉強し、穴熊マスターは第3章で広瀬プロの名人芸を堪能してほしい。
 穴熊党には必読の書である。
 それ以外の人は読む必要はない(笑)。
作成日 2008-04-18 | [定跡 ( 穴熊 )]
渡辺明の居飛車対振り飛車 2 四間飛車編 (2) (NHK将棋シリーズ)
著者:渡辺 明 / 出版社:日本放送出版協会
出版日:
¥ 1,050 (定価)/10pt (Amazonポイント)
★★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 NHK将棋講座の内容をまとめたシリーズの後編。2冊目は1巻まるごと四間飛車である。
 前書と同じく平易な語り口で、詳しい変化よりは大きく俯瞰で眺めるような内容になっている。

 取り上げられているのは、ナナメ棒銀、4五歩急戦、棒銀、5筋位取り、玉頭位取り、居飛車穴熊、相穴熊と盛りだくさんで、穴熊は藤井システムについてもかなり筆が割かれている。
 基本的なコンセプトも前書と変わらず、「急戦でも悪くないけど、美濃囲いは固いよ。居飛車穴熊のがいいんじゃない?」「居飛車穴熊は攻略が大変だよ。いろいろ工夫しないと」という歴史的なやりとりをふまえて書かれている。この辺り、初級、中級向けに説明するのはけっこう難しいと思うのだか、非常にうまくやっている感じがする。
 前書同様、中級者にとって心強い味方になってくれる本だ。

 どうでもいい話だが、藤井について「ユニークな解説や棋士のモノマネなどのファンサービスで有名ですが」って(笑)。
作成日 2008-03-24 | [定跡 ( 振り飛車全般 )]
渡辺明の居飛車対振り飛車 1 中飛車・三間飛車・向かい飛車編 (1) (NHK将棋シリーズ)
著者:渡辺 明 / 出版社:日本放送出版協会
出版日:
¥ 1,050 (定価)/10pt (Amazonポイント)
★★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 NHK将棋講座の内容をまとめた居飛車vs振り飛車の解説書。全2冊で、1の本書は四間飛車以外の中飛車、三間飛車、向かい飛車を取り上げている。

 現代将棋イコール穴熊、対振り飛車イコール穴熊、という事情もあってか、居飛車穴熊とその周辺に多くの筆が割かれている。
 中飛車編ではまず急戦の変化を取り上げ、これに代わって居飛車穴熊が出現して中飛車を撃破、対して振り飛車側はゴキゲン中飛車でそれを迎え撃つ……というような感じである。
 三間飛車も同様に、まずは急戦の変化を取り上げ、実戦的には大変という結論のあと、居飛車穴熊の出現、そして、それに対抗して(?)升田式石田流に話が進む。向かい飛車などはハナから居飛車穴熊の話しか出てこない。
 これはもう、前述のとおり、現代の常識がそうなっているから仕方がない、としか言いようがない。白砂のような古い人間だとなんとなく物足りないのだが(笑)、使わない定跡の変化を長々と解説されるよりは実践的といえる。

 非常に読みやすく、また、変化を必要最低限に抑えて、戦法の指し方、考え方、出現した理由など、概論的総論的な書き方をしている。NHKの講座単位という事情のためだろうが、入門書としてはそれがいい方に働いているように感じた。
 振り飛車を指す人も居飛車を指す人も、とりあえず形を覚えたら次は本書で少しだけ深くお勉強、というのが、使い方としてはいいだろう。戦法解説の中級編とでもいうべき内容なので、初級者には少し難しいかもしれないが、ちょっと強くなったり壁にぶつかっている人は一度読んでみるといいと思う。単純に形を覚えるという以上に、その戦法の持つ思想がよく伝わってくる。
作成日 2008-03-24 | [定跡 ( 振り飛車全般 )]
四間飛車道場〈第1巻〉ミレニアム (東大将棋ブックス)
著者:所司 和晴 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
通常4~6週間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 東大将棋ブックスのシリーズの栄えある1冊目。当時流行していたミレニアムを扱っている。この当時はまさかあと16冊も出るとは思わなかったが、しかし、衝撃的なほどに内容が濃かったことは間違いない。

 内容は、
▲6七金型
早めに▲6七金と上がって桂頭を守る。
▲6六角型
▲6六角▲7七桂から▲8九玉と引き、▲8八銀▲7九金▲7八金とガチガチに囲う
▲5五角型
やや特殊な形。振り飛車を牽制する狙い
 となっている。
 『四間飛車の急所1』などの新しい本を読むと、本書の振り飛車はやや無策で、ミレニアム側に都合がいい手順が多い。しかし、当時はそれだけミレニアムに対する距離感がわからなかったということの証左でもある。
 東大将棋シリーズらしい丁寧でない編集(<ごめんなさい)のために非常に読みづらいのだが、内容はギッチリ詰まった良書である。
作成日 2007-09-21 | [定跡 ( 四間飛車 )]
世紀末四間飛車〈持久戦之巻〉
著者:櫛田 陽一 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,223 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


『世紀末四間飛車 急戦之巻』に続く世紀末四間飛車シリーズ第2弾。本書は。持久戦を扱っている。

 内容は玉頭位取り、5筋位取り、左美濃、居飛車穴熊。左美濃に▲8八玉型があるあたり、時代を感じさせる。
 あいかわらず不親切な(笑)解説で、場合によってはおいこれで本当に振り飛車有利なのか? という局面もある。鈴木大介よりすごいかもしれない(笑)。
作成日 2007-09-21 | [定跡 ( 四間飛車 )]
世紀末四間飛車〈急戦之巻〉
著者:櫛田 陽一 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,223 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 スーパー四間飛車の小林八段とほぼ時を同じくして出てきた振り飛車党に櫛田五段がいる。その彼の書いたのがこの世紀末四間飛車シリーズである。本書はその1巻目。急戦について扱っている。

 内容はナナメ棒銀、▲4五歩早仕掛け、棒銀、5筋位取り、▲4六銀、右四間飛車と一通り。いずれも居飛車先手四間飛車後手で解説されている。

 △3二銀で待機せず、さっさと△4三銀と上がっておいて十分、というのが世紀末流で、現在の視点から見るとやや荒い感じはする。たとえば『東大将棋ブックス四間飛車道場 第6巻 最強1二香』『四間飛車の急所 4 最強の4一金型』などは「通常の形では振り飛車がやられるから形を変えよう」という思想に基づいてシステム化されている。
 しかし、とにかく美濃囲いに組んで△4三銀と上がって、この形を組んでしまえばあとはどうとでもなる、というある種の開き直り(笑)はアマチュアにとってありがたいことでもある。細かいことをこちゃこちゃやりたい人は8五飛戦法でも指していればいいのだ。振り飛車は暴れてナンボである(←暴言)。

 というわけなので、厳密には少し振り飛車が苦しいのかもしれないが、そんなことを気にせずまず形を覚えよう、という初段前後くらいまでにはお勧めの本。
 もっとも、そもそも新刊では手に入らないだろうが……
作成日 2007-09-21 | [定跡 ( 四間飛車 )]
飯島流引き角戦法 (MYCOM将棋ブックス)
著者:飯島 栄治 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,449 (定価)/14pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 元々は対藤井システム用に開発した戦法を、総合的な振り飛車退治戦法に昇華させたのがこの「引き角戦法」である。
 角道を開けないことで、振り飛車からの角筋の脅威から逃れている。また、変態戦法の「平美濃返し」のような感じで玉を囲っていくので、持久戦にも対応できる。

 内容は、まず通常の四間飛車について解説し、続いて中飛車、向かい飛車と続く。朝日オープンで登場した藤井-羽生戦は向かい飛車で、本書にもその解説が一部載っている。

「話としては面白い」というのが一読しての感想で(笑)、冒頭羽生の言葉ではないが、飛車先不突きがあるなら角道不突きがあったっていいじゃないか、というのはまぁわからなくもない。烏指し戦法と違うのは現代には穴熊を代表とする「玉を固める」という思想があることで、これにより単純な奇襲戦法から立派な変態戦法に昇格したと言ってもいい。

 ユニークな戦法だと思うが、「玉を固める発展性があるから有利」とか、意外と地味な部分が多いので、初段くらいの棋力では指しこなすのは難しいような気がする。高段者はやる方もやられる方も必須。一度は目を通しておくべきだ。
作成日 2007-09-04 | [定跡 ( 振り飛車全般 )]
著者: / 出版社:
出版日:
 (定価)
★★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 中飛車で初手から▲5六歩と突いていく、変態チックな面白戦法の解説書である。正直に告白すると著者を知らなかった(<すいませんすいません)のだが、なかなか面白く読めた。
 新ゴキゲン中飛車も初手が▲5六歩だが、こちらのワンパク中飛車は早い段階で▲7七角と上がり、ゴキゲン中飛車というよりはヒラメ戦法の味で指していく形である。

 簡単によくなる(ホントか?)角交換型から始まって、左美濃、居飛車穴熊といった持久戦、ナナメ棒銀などの急戦、果ては相振り飛車までと、一通りの形は揃っていそうだ。
 ただし、かなり強引な……と言って悪ければ豪快な手順が多いので、実際に本書の手順で指せるのかというと怪しいところもある。この辺りは「解説用」ということで、戦法の気分を味わうにとどめるへきだろう。

 初級者は中飛車が大好きで、実際これで結構勝ててしまうのだから面白い。早道は一つの戦法を集中的に指すことで、ぜひとも使ってほしい変態戦法だ。
 上級者は逆に、後手を持ってつぶされない指し方を研究してみよう。
作成日 2007-09-04 | [定跡 ( 中飛車 )]
最前線物語〈2〉 (最強将棋21)
著者:深浦 康市 / 出版社:浅川書房
出版日:
¥ 1,470 (定価)/14pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


『これが最前線だ!』『最前線物語』に続く、定跡の最前線を追うシリーズ。

 前著『最前線物語』はほとんどが藤井システム&8五飛戦法だったが、今回はいろんな戦法が登場している。
 振り飛車系ではゴキゲン中飛車、三間飛車(含早石田)、相振り飛車。居飛車系では一手損角換わり。この辺りはタイトル戦でも登場している戦形だけに、今回しっかりと解説してくれたのは嬉しく感じる。

 ただ、残念なことに2点ほど問題があって……。
 一つは、タイトル戦にも登場した「メジャーな戦法」を解説しているため、どれもこれも見たような気がする変化ばかりであるということ。もちろん、本書は「最前線のまとめ」なのだからそれで問題ないのだが、前2著に比べると新味感がやや薄く感じた。まぁ、特に前著は狭く深くだったから、それで余計にそう感じてしまうのだと思う。
 二つ目は、実は『将棋世界』の勝又講座と結構内容がかぶってしまっている点。一手損角換わり、ゴキゲン中飛車、藤井システム、相振りと、どれも講座で扱った内容なのだ。しかも相振りなんかは講座の方が詳しかったりするし。これも本書が悪いわけではないんだけどね。

 以上のようなことがあったので、白砂が読んだ感触としては「そんなに目新しくはない」という感じ。
 上記の欠点(?)も、本としてまとめてあるという功績は大きいし、調べる方もラクだからあっても問題はない。白砂の場合『将棋世界』は図書館に寄付してしまっているので特にあると嬉しい。

 8/21に八重洲ブックセンターに買いに行ったら、フラゲ日にも関わらず既に在庫なし。平積みの本棚にポッカリそこだけ空間ができていた。店員に訊いたところ、18冊あった在庫がすべて売れたらしい(あそこはPC管理なので、入荷と販売分がすぐわかる)。「こないだ仕入れたばっかりなんですけど、いや、こんなに売れてたんですね」という店員の言葉は、本書の価値を十二分に物語っていると思う。
 手元に置いて損はない一冊だろう。
作成日 2006-09-02 | [定跡 ( 全般 )]
杉本流四間飛車の定跡―居飛車の右四間飛車・先手4五歩早仕掛けを粉砕 (将棋必勝シリーズ)
著者:杉本 昌隆 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 タイトル通り、対右四間飛車と対4五歩早仕掛けを扱った本。

 かなり『四間飛車の急所1』とかぶる部分はあるのだが(特に右四間飛車)、そこは創元社のシリーズということで、うまいこと判りやすく書いてある。特に右四間飛車は狙いが単純なため変化が少なく、かなり突っ込んだ変化手順を解説されてもそんなに苦にならない。
 実際はかなり高度な内容が書かれていると思う。3段クラスでも「おぉ!」と思うような変化が転がっているかもしれない。右四間飛車での飛車先不突き対策であったり、玉頭銀の攻防であったり、面白い形であるにもかかわらず、プロであまり指されないが故に紹介されない形を拾ってくれている。

 創元社にしては珍しく(<をい)、きちんと居飛車側の対抗策が書かれているところも見逃せない。4五歩戦法vs玉頭銀、最善を尽くした変化はむしろ居飛車指しやすいんじゃないかなぁ……とも思えるのだが(笑)、それもきちんと書いてある。振り飛車党も居飛車党も、2段3段くらいまでの人は一度目を通しておいて損はない。

 一つ気になったのは、実際に4五歩戦法ってそんなに指されてるのかなぁ……ということ。白砂は「まっとうな将棋」を指さないし、公式戦から遠ざかっていることもあって、現在のアマチュアの流行をほとんど知らない。右四間飛車はいかにもアマチュアで指されそうな気がするのだが、あんな渋い(<失礼)戦法を指す人がそんなにいるのだろうか?
作成日 2003-12-10 | [定跡 ( 四間飛車 )]
振り飛車党宣言〈2〉新感覚の三間飛車 (MYCOM将棋文庫)
著者:石川 陽生、安西 勝一、中田 功 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 735 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 シリーズ第2弾。今度は三間飛車である。
 考えてみると、三間飛車の本というのは少ないのかもしれない。石田流はそこそこあるのだが、純粋三間飛車となると、居飛車側から見た▲4五歩急戦とか、その程度しかないと思う。
 本書のまえがきには「プロ間では先手なら三間飛車、後手なら四間飛車を指すという人がいる」とある。ということは、もっと三間飛車に注目してもよさそうなものなのだが……。

 内容としてはやはり変化の底が浅い。これはもうシリーズの特徴とも言えるものなので仕方がないだろう。
作成日 2003-08-14 | [定跡 ( 三間飛車 )]
振り飛車党宣言〈1〉新感覚の四間飛車 (MYCOM将棋文庫)
著者:小倉 久史、藤井 猛、杉本 昌隆 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 735 (定価)/7pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
通常3~5週間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 振り飛車党宣言シリーズ第1作。四間飛車急戦を取り上げている。

 しかし、いかんせん底が浅い。
 棒銀にしろ▲4六銀にしろ、そう簡単に結論が出るわけはないというのは、(居飛車振り飛車にかかわらず)実際に指している人であれば判る話だ。しかし、本書では半分ほどしかスペースを割いていない。あとは実戦譜がズラリと並んでいるだけである。

 私はこういう実戦譜をかき集めて「内容が濃いでしょ」という類の棋書は意味がないとすら思っているので、あまり賛成できない。プロやアマ高段者ならいざ知らず、4段程度までの人達が求めているのは「エキスのいっぱい詰まっている実戦譜」ではなく、それを噛み砕いて説明してくれる解説だと思うのだ。
「4段程度まで」というのは、ほとんどのアマチュアに当てはまるものだと思う。高段向けの棋書も結構。しかし、大多数の読者が何を求めているかというのも考えて欲しいと思う。
作成日 2003-07-15 | [定跡 ( 四間飛車 )]
相振り革命―相振り飛車の極意
著者:杉本 昌隆 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 735 (定価)
★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 相振り飛車の戦い方を判りやすく解説した本である。特に2、3段くらいの人にはぜひとも読んでほしい。初段以下ではちょっと辛いかもしれない。

 超急戦のハメ手三間飛車に始まって、向かい対三間、四間対三間、対穴熊など、基本的な戦形は全て網羅してある。また、対向かい飛車の△7四歩対策についても解説してあり、高段者にもためになる一冊である。

 プロではあまり指されることのない相振りだが、竜王戦での藤井の指し手を見てもわかるとおり、実際には相当研究が進んでいるものと思われる。本書はそんなプロの研究の一端が垣間見え、とても勉強になる。
作成日 2003-06-14 | [定跡 ( 相振り飛車 )]
武市流力戦筋違い角の極意 (プロの将棋シリーズ)
著者:武市 三郎 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,365 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 感想、ね。あくまでも感想だよ。

文章がヘタすぎ


 こんなこと言っちゃってホントに申し訳ないと思う。ある意味、ゴーストを使っていない証明かもしれない。
 しかしそれにしてもヒドい。
 とにかく一度読んでみてくれ、としか言えない。久々に「読みにくい文章」に出会った。

 ただ、ひとつ気になることがあって、じつは、個々のフレーズについては自分でもよく使っているのだ(笑)。人のことをこんだけ言っといて、他人から見ると自分の文章もそう見えるんじゃなかろうか……と心配してしまった。

 内容はというと筋違い角で(<をい)、基本的には振り飛車型を扱っている。
 角交換していきなり▲4五角として、あとは四間飛車に振って▲6七角からさばいていく感じとなる。
 もう少し変化を多くしてくれると、もっと良かったと思う。
 例えば、▲4五角△6二銀▲3四角△3二金▲6六歩に△6四歩と突く手がある。▲8八銀ならいきなり△6五歩と突いて▲同歩△6六角、という狙いを持った手で、△6四歩には▲6八飛と備える一手となる。ここまでは本書にも書いてある。
 しかし、同じ筋違い角を扱っている『森内優駿流 筋違い角と相振り飛車』には、ここから後手が右四間にする狙いが示されていた。「アマ強豪間ではこの対策が浸透しており……」みたいな記述もあったので、有力な対策の一つだと思う。ところが、本書ではこの形は出てこない(と思う。一応買って読んだ)。

 数年前の本に負けてどーするよ武市さんよぉ。

 冗談はさておき、読みづらく変化の底も浅い気がするが、筋違い角の狙い筋と戦い方はきちんと示されている。なので、筋違い角で一発狙ってやろうと思っている人、やられて困っている人は一度読んでみるのもいいかもしれない。
作成日 2003-06-04 | [定跡 ( 奇襲・変態戦法 )]
振り飛車ワールド〈第3巻〉
著者: / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,365 (定価)
★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 すっかりおなじみとなったシリーズの第3弾。なんでも第1巻の増刷が決まったそうで、うれしいのはわかるがうるせぇぞ(笑)。

 今回はインタビューがカトピンさん(加藤一二三)。
 もともと嫌いな人じゃなかったけど、今回のインタビューはよかった。個人的には、これを読めただけでもこの本を買う価値はあった。棒銀戦法に賭ける想い(笑)、勝負に対しての真摯な姿勢など、ひふみんワールド炸裂である。
「居飛車穴熊にすると藤井流(藤井システムとは言わない(笑))をはじめとする急戦を相手にすることになる。そのまま攻められて負かされて何が楽しいんだ」
 こんなセリフはなかなか言えない。それに続けて、
「急戦は自分が攻めていく。それで負かされるのは自分が弱いからで、納得がいく」
「棒銀戦法は悪くない。問題なのは自分の実力だ」
 など、名言の嵐。とにかく一度読んでみて欲しい。
 そして「いい!」と思ったら、ファン投票のつもりで買ってあげてください(笑)。

 その他は指定局面対局やらバンカナタン&あじあじのエッセイやらちょっとしたコラム講座や、目次としてはだいぶ固まった感がある。それぞれなかなか面白いので、ヒマつぶしていどに気軽に読めるのはいいと思う。ただし、指定局面対局は前回ほどのインパクトはなかったなぁ……。

 どうでもいい話だが、編集に携わっている西村詩さん。これ、「ぽえむ」と読むそうだ。白砂が学生時代にその名を馳せていた学生強豪の一人である。将棋に携わる仕事につけるって、なんかいいなぁ……。
作成日 2003-06-04 | [定跡 ( その他の振り飛車 )]
横歩取り道場〈第6巻〉3三桂戦法
著者:所司 和晴 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 すっかりお馴染みの東大将棋シリーズ。相横歩、8五飛、4五角ときて今度は3三桂戦法である。
 屋敷あたりが随分勝ち星を稼いで話題になった時期もあった。最近では脇-深浦戦やそれを踏まえた谷川戦などが話題に上ったようだ。最近は8五飛戦法の影響で少なくなったが、一発の入りやすいこういう戦形は特に持ち時間の少ない将棋などでは威力を発揮する。完全に潰される定跡が確立されない限り、今後とも長く指されていくのだろう。

 3三桂戦法の定跡書自体があまりなかったせいもあるのだろうが、かなり基本的な形から解説している。個人的には▲2七歩、なんていうのを久しぶりに見た(笑)。系統立てて、と言えるほど親切な作りにはなっていないが、狙い筋が単純なので体系化しやすく、作りやすかったのだろう。今までのシリーズよりは読んでいて雑多感は少なかった。
 ひととおり読めば、3三桂戦法の狙いや攻め筋が判ると思う。

 定跡書自体がないのだから、それだけで貴重な本と言えるだろう。アマチュアでは(もちろんプロでも)この戦法を得意にしている人も多いので、大会などで一発喰らってしまう、なんてことも十分にありうる。居飛車等は目を通しておいて損はない。
作成日 2003-05-21 | [定跡 ( 横歩取り )]
振り飛車ワールド〈第2巻〉
著者: / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,365 (定価)
★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 いかにもごった煮感の強い装丁だが、どうやら直す気はないらしい(笑)。しかし、あとがきで明言するとは強気な……。

 構成は前著と同じような感じで、インタビュー、指定局面対局、コラム的講座などがわらわら入っている。
 今回の目玉はバンカナたんのコラム指定局面対局で、4六銀戦法に対して振り飛車の新手が紹介されている。4六銀戦法は『世紀末四間飛車』『スーパー四間飛車』など昔の棋書でも取り上げられ「詰みまで研究されている」とまで言われていたものだが、ここへきて新たな展開を見せている。
 さわりだけ紹介すると、従来の定跡では△4六歩と叩いて▲同銀△4九飛となっていたが、ここで4九ではなく3九に打つのが研究の一手。以下いろいろ変化はあるのだが、どうも振り飛車がかなり有力らしい。
 この変化は、それこそ森安ダルマ流の頃からの形で、どうして今まで気づかなかったんだ! というくらい単純な筋である。もちろん、実際は奥底にある変化の中で「やれる」筋が見つかって復活したのだと思うが、それにしても将棋の奥深さを感じる。

 講座の方も相変わらずで、役に立つんだか立たないんだか白砂にはよくわからない(笑)。ただ、流してささっと読めるので、お得な感じはする。インタビューもなかなか味があったが、今度はバンカナたんにインタビューをして、ついでに写真をたくさん載っけてくれると嬉しい(爆)
作成日 2003-05-21 | [定跡 ( その他の振り飛車 )]
四間飛車道場〈第10巻〉急戦VS穴熊
著者:所司 和晴 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常3~5週間以内に発送(価格・在庫状況は10月7日 18:22現在)


 穴熊シリーズも佳境に入り、今度は対急戦。5七銀左、5七銀右、棒銀と、てんこもりのお得な一冊である。
 どちらかというと居飛車有利の変化が多い解説になっているが、これは仕方がないことかもしれない。なんとなく少し不利なまま終盤を迎えて逆転、というのが穴熊のパターンだし。ただ、場合によっては寄せまで変化を掘り下げているので、穴熊の寝技が威力を発揮する場面は限られてきそうだ。

 変化の流れとしては、通常の四間飛車vs急戦と比べてどーよ? という感じになりがちなので、目新しさは感じられない。一応、今までにない形や新手も紹介しているのかもしれないが、そういうわけであるのかどうかよくわからない。もっとも、まえがきで「あまり進歩していない云々」と書かれていた(と思う)ので、実際に目新しくはないのだろう。

 有段者は常識の変化が多いと思うが、まぁ持っていて損はない一冊だと思う。級位者は『史上最強の穴熊 1.急戦編』とか『秘伝 穴熊王』でも読んでいた方がよっぽど役に立つ。
作成日 2003-05-21 | [定跡 ( 穴熊 )]
消えた戦法の謎―あの流行形はどこに!? (MYCOM将棋文庫)
著者:勝又 清和 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 735 (定価)
★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は10月7日 18:59現在)


 流行の戦形は常に移り変わる。今は中座飛車と藤井システムが将棋界を席巻しているが、かつては森下システムや塚田スペシャルが棋界の中心だった。
 しかし、現在では誰も指していない。
 あの戦形はどこに行った?

 ……というコンセプトで生まれた本書。はっきり言って「買い」である。
 例えば、塚田スペシャルが消えた理由。詳しくは本書を読んでほしいが、谷川の△8二飛の自陣飛車の変化まで知っている人は少ないだろう。知らなければ、指されたときに負けてしまうのに、である。
 消えた戦法は、やっぱりどこか欠陥があったのである。極端に言えば、プロの世界でつぶされた瞬間、その戦法は奇襲扱いになってしまうのだ。
 奇襲戦法につぶされるのはバカらしい。ぜひとも本書を読み、戦法の移り変わりを知ってほしい。

 どうでもいいことかもしれないが、本書に「風車」が登場する。その消えた理由は「新風車に移行したから(正確には「千日手がイヤになったから」なのだが(<おいおい……))、この部分、賭けてもいいが著者の勝又4段は伊藤7段に取材していない。また、別に最初から事情を知っていたわけでもない。
『風車の美学』を抜き書きしたのである。
 読んでみると、なんの工夫もないさまがかえって笑える。確認してみてほしい。
作成日 2003-05-14 | [定跡]




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