著者: / 出版社:
出版日:
(定価)
★★★★★(評価:級位者)
★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
駒別の手筋について、初心者(初級者ではなく、本当の意味での初心者)に解説する本。
はじめの2/3くらいで、講義形式で
ずーっと手筋を解説するという、かなり贅沢というか丁寧というか、ありそうでなかった形式を取っている。
『寄せが見える本』の初心者版、といった感じだろうか。この形式は評価したい。
題材も、初心者向けということで、▲2二歩と打って桂馬が取れますとか、▲2五香で田楽刺しですとか、▲4一銀と割り打ちますとか、そういうレベルのものを一通り集めている。半可通の方が見ると「こんなカンタンすぎるもの」と哂いそうなものもたくさんあるが、こういう知識の集成が実は上達には一番いいのだ。著者はそこのところをよーくわかっているのだろう。本文中のイラストも含めて、物を教える才能があるのだと思う。こういう人はこういう人で立派な
プロだ。
本音を言えば、個人的には若干文章が気になった。もう少し練ればさらに読みやすくなるのでは……と感じる部分も多々あった。ただ、この点については個人の手癖の部分が大きいからなんとも言えないのかな……と考えることにしている。
後ろのほうにちょっとだけ高度な(単に手数が長いだけと言ってしまえばそれまでなのだが(笑))手筋を載せて、「これが理解できたんだ。上達したんだなオレって」と読み手の心理をくすぐることも忘れていない(←冗談ですか、まったくの妄想ではないと思います)。なかなかに練られた良書だと思う。
作成日 2008-07-21
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者:片上 大輔 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:17現在)
3手一組の指し手を考える、次の一手ならぬ次の三手本。
考えてみれば、次の一手というものは次の一手だけを当てればいいというものではなく、その局面から勝ち筋有利筋を引き出すものだ。そういう意味では、一手だけではなく連続した手筋というのを扱うのも当然といえば当然である。
本書で扱っている3手一組は、「歩の手筋」「攻めの手筋」「しのぎの手筋」の三種類。計86問である。
白状すると、結構難しかった。
いわゆる手筋的な……という表現はよろしくないのだろうが、いかにも作りもの的な問題はさすがにすぐにわかった。ただ、タイトルどおり「プロの技」がたくさん詰まっているので、パッと正解が浮かぶという問題ばかりではない。問題を解く、というより、プロの技を鑑賞するといった感じになってしまった。
それぞれのテーマごとに最初に少しだけ解説が載っているが、それもなかなか親切でよかった。
量産するのは難しいジャンルかもしれないが、こういう本がもっとたくさん出ると、3段くらいからのステップアップにはいいと思った。
作成日 2008-04-18
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総合 (
手筋 )]
著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
寄せの技術についての解説本。
各テーマごとに、見開き2ページの基本問題と、テーマを応用した実戦解説を4ページ前後費やしている。
サブタイトルが対居飛車・対振り飛車となっているが、著者が純粋居飛車党ということもあって、対居飛車は矢倉のことであり、対振り飛車は居飛車から見た美濃・穴熊攻略である。振り飛車党は逆の立場で読まなければいけないし、横歩取りなどは出てこない。
「とにかく上から押さえていこう」「王手をかけて玉を逃がすのは下策」といった感じの初級編テイストではあるが、基本問題から全体図を使用しているため、やや複雑な印象を受けた。このレベルのことを解説したいのであれば、部分図にしたほうが頭には入りやすいんじゃないかなぁ……と思う。
また、ちょっとムリがないかこのテーマは? というものもないではない。「遊び駒を活用せよ」とか「盤面を広く見ろ」とか、これは寄せの極意というよりは常に考えておなければならないことだと思うのだが(笑)。また、基本問題で美濃囲いの▲7四桂という手を解説しておきながら実戦編では▲9四桂という手を出すとか(▲7四桂の筋はかけらも出てこない)、ちょっとチグハグな部分もないではなかった。この辺りの部分をもう少し整理して削り、横歩系の陣形に対する寄せを盛り込んだ方が、内容としては充実した気がする。
やや重箱の隅的な注文ではあるが、逆に言うとそれ以外の部分、たとえば問題のレベルや解説の多寡などは非常にバランスが取れていてすばらしい。創元社らしい初級者に優しい作りになっていると思う。
前述のとおりすべてが全体図なのでとっつきにくい印象があるかもしれないが、初段前後までであればお勧めできる良書である。
作成日 2008-03-22
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者: / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,050 (定価)/10pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
「端攻め」という1ジャンルにしぼって解説している手筋本。一局の将棋で端がからまないということなどはほとんどなく、そういう意味では必修手筋とも言えるはずなのだが、これまであまりクローズアップされてこなかった。
もちろんそれは触れてこなかったという意味ではなく、実は「歩の手筋」「囲いの崩し方」という形で取り上げられてはいた。しかしそのためやや手筋が分散してしまった感があった。本書では、200問の次の一手形式で端攻め手筋を網羅している。
端攻めの基本手筋から始まって、終盤での手筋、囲いの崩し方と、本当にいろいろな形での端攻めが載っている。また難易度も、▲4六角△1一香△1四歩持駒歩歩の局面で「▲1二歩△同香▲1三歩で香得が確定」というレベルから(正直、最初の問題がこれだったので「入門書だったのか?」と少し不安になった)9手くらいの一連の手筋までさまざまだ。下は初心者(初級者ではなく)から上は2、3段くらいまで十分に楽しめる。
個人的な話になるが、今回200問を解いてみて、自分がやはり振り飛車党だということがよくわかった。矢倉の崩し方の正答率が他に比べてかなり低かった(4、5問は出なかった)。「自分の客観的な将棋観をはかる」という、ちょっと変わった楽しみ方もできるようだ(笑)。
有段者にとっては常識レベルの話だろうが、そこまで行かないなぁ……という人であれば、一度目を通しておくのもいいと思う。いっぺんでいいなら立ち読みでも十分だが、できればたまに読み返して棋力が落ちてないかをはかる試験にするという読み方もある。
次の一手形式というサラッと読める形式なので、こちらもそれを活かした読み方をするべきだ。
作成日 2008-03-20
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総合 (
手筋 )]
著者:谷川 浩司 / 出版社:日本将棋連盟
出版日:
¥ 1,020 (定価)/10pt (Amazonポイント)
(評価:級位者)
(評価:初段~三段)
(評価:四段以上)
通常3~5週間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
「光速の寄せ」で名を馳せる谷川の寄せ解説本。もともと谷川の著書は一定以上のクオリティを持っているが、本書は格別。殿堂入りにしても文句ない名シリーズである。
5巻セットの1巻目は居飛車から見た振り飛車退治の本。基礎知識編で美濃囲いと穴熊囲いの特徴を学び、手筋編で崩し方を、即詰み編で詰み手筋を次の一手形式で解説する。
非常に内容が濃く、実戦で生じやすい形がよく出てくる。本書の手筋を知っているかいないかだけでかなり勝率が違ってくるだろう。しっかりと体系化された良書だと思う。
作成日 2007-09-03
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者:週刊将棋 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 999 (定価)
★★★★(評価:級位者)
★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
昔、毎コミで出ていた『終盤の定跡』をまとめたもの。それに加えて、囲いの崩し方と3手5手の詰め将棋が載っている。
そもそもの『終盤の定跡』シリーズが週刊将棋の段級認定問題を採録したもので、本書では初歩から3段までが載っている。2段だの3段だのといいつつ、しかし他の記事はといえば初級講座と3手詰5手詰というのはかなりの違和感だが(笑)、要はそれだけ問題が難しくはないということだろう。事実、正解率が9割前後の問題は「よくある手筋」がほとんどだ。
初級者が力をつけるには悪い本ではないと思うが、なにぶん現在は手に入りづらい。類書もあることだし、わざわざ手間をかけてまで読む本ではないだろう。古本屋などで見かけたらキープしておくのはアリだと思う。
作成日 2007-08-31
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者:勝浦 修 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
級位者向けに詰め手筋や囲いの崩し方を教える、という内容。
一冊に詰め込むにしては範囲が広く、そのためやや散逸な印象を受ける。しかし、もともと基本手筋の紹介であるのでこれで十分だろう。
図面も大きく、初級者から中級者にとっては「読みやすい」本でもある。
創元社らしい、入門向けに手がたく作られた良書だ。
作成日 2007-08-30
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者:中村 修 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
「受ける青春」おさむちゃん(<こら)の、将棋の「受け」の部分について書かれた本。
結論から言ってしまうと、なんともよく判らないできあがりになっている。
というのも、扱っている題材の難易度がバラバラなのだ。初級レベルの歩の手筋を解説していたかと思えば、ギリギリで切らせて入玉などといった高度な話をしている。合わせ歩を習う人間が、10手先の局面を考えての受けの手なんて指せるかっ!(笑)
ただ、逆に言うと、どの棋力の人でもそれなりに楽しめる内容にはなっていると思う。
級位者の人は、易しい手筋を覚えるだけにして、難しい部分は「鑑賞」すると割り切ってしまった方がいいだろう。
初段よりちょっと上の人は、ここで挙げられている題材を見ながら、「切らせて勝つ快感」を覚えて下さい。切らせて勝つ快感を覚えてきたら、どうぞ3二金戦法の世界へ……(<違う)。
かように面妖な本なので、ちょっと購入するのは勇気がいると思う。まずはいったん中を確かめて、後悔しないと確信したら買うといいだろう。
(2006.9.2 記)
著者:森 信雄 / 出版社:山海堂
出版日:
¥ 1,260 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
前著『終盤の鬼』に続く「寄せのレッスン本」。ただし、前著もそうだったが、基本に忠実ではあるのだが問題自体はスーパートリックである(まえがきにも断り書きがある)。
もともと白砂はこういう「次の一手本」というものをあまり信用していないので、その点でやや評価は辛くなっている。ただ、本書は「詰めろ逃れの詰めろ」といった
切り返しの技が基本なので、自陣敵陣に目を配りつつ、速度計算もしつつ……と、結構高度なことを考えないといけない場面も多い。まぁ、大体は妙手一発で終わるんだけどね(爆)。
正直な感想を言えば、スーパートリックの続きのような「鑑賞物」という位置づけに近いと思う。
作成日 2006-09-02
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総合 (
終盤・寄せ )]
著者:内藤 國雄 / 出版社:日本将棋連盟
出版日:
¥ 1,155 (定価)/11pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
初級者から中級者向けくらいを対象にした、易しい必死集。
簡単な1手必死120問と、少し難しい1手必死30問とからなる。
終盤を鍛えるなら詰将棋より必死の方が実践的で、というか必死はその中に詰将棋を内包しているため、読みの長さが少し多く必要になる。そのため、たった1手の必死とはいえ、詰将棋に直すと5手とか7手分を読むことになる。読みの訓練になるのも納得というものだ。
本書では、前段として詰みの形について解説し、どの持ち駒があれば詰むかという練習問題でウォーミングアップする。それから1手必死に入っていくので、徐々に読み筋が深まっていくのだがあまり気にならない。
問題数、問題の質ともに、初段以下の人には最適だと思う。
こういう良質な必死本を読むと、必死と詰将棋を合わせた本というのも欲しくなってくる。
問題が提示されるが、詰むかどうかが判らない。詰ますか必死をかけるかという選択も同時に迫られる。応用問題として、詰みも必死もかからないのでいったん受けに回るとか、2手スキをかけて勝ちとか、そういう問題がところどころに入っているとなおいい。
浅川書房あたりで一つよろしく(笑)。
(2006.7.8 記)
著者:羽生 善治 / 出版社:浅川書房
出版日:
¥ 1,365 (定価)/13pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
前作に続き、寄せについて書いた本。お得意の「本をひっくり返す」次の一手方式で書かれている。
サブタイトルは「基本だけでここまで出来る」となっていて、取り上げられた形を見ても、なるほど基本的な手筋だけで構成されている。入門書で手筋を覚えても、実際に使いこなせなければ意味がないという好例だろう。
同時に、羽生の「大山先生は手を読んでない。ホントに読んでないんですよ」という発言も思い出した。大局観と基本的な手筋が頭にあれば、手を読むことなどしなくてもツボに手が行くということだろう。事実、本書に載っている、堅そうな陣形、手がかりのなさそうな玉形が、あっという間に寄ってしまう。「公式は暗記するのが重要なのではなく、使いこなすことが重要」だということがよく判る。
次の一手形式も効果的に機能していると思う。
羽生が講座で壇上に立ち、大盤を動かしながら「これはこうやっていきます。……次の形、これはこう攻めれば潰れてますね」と解説しているようなスピード感が感じられる。次の一手形式の「ブツ切り感」がいい方に作用しているのだろう。
ただ、その点から苦情を呈すると、個々の問題に関連がないのが逆に気になった。
前述のたとえを使うなら、「これはこうやっていきます。……次の形、これはこう攻めれば潰れてますね」と言う時、通常は「先程と同じく……」とか、「この筋があるので前回の手順は使えず、代わりに……」とか、前後にはなんらかの関係性があるものだろう。そうやって体系的に学ぶことによって、よりいっそう理解が深まる。本書には、あまりそれが感じられなかった(ないわけではない。念のため)。
そのため、本当に単に次の一手をいっぱい解くだけ……という雰囲気もなってしまいがちだ。
題材の難易度など、非常にうまくできていると思うので、もったいないと感じた。
(2006.7.8 記)
著者:小倉 久史 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,449 (定価)/14pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
三間飛車による居飛車穴熊退治を題材にした、著者の処女作。いくつか共著はあったと思うが、単独ってのは記憶が正しければなかったと思う。あったらごめんなさい。(追記:向かい飛車の本がありましたね。失礼しました)
玉頭銀や▲7八金型石田流などの珍しい形も扱っているので、三間飛車党は最低一度は目を通しておいた方がいいだろう。本書と中田功XPとを自在に組み合わせられるようになれば、居飛車穴熊は怖くなくなるはずだ。
少し都合のいい変化が多い──というか、居飛車穴熊側の駒組み手順が安易という気がしなくもないが、実戦では生じやすい形ではあると思う。
3段とか4段クラスであれば、攻めている形が多いので十分通用するだろう。ガンガン捌く三間飛車の醍醐味を感じて欲しい
(2006.7.8 記)
著者:高橋 道雄 / 出版社:創元社
出版日:
¥ 1,260 (定価)/12pt (Amazonポイント)
★★★(評価:級位者)
★★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
初級者中級者を対象にした、振り飛車入門書。
内容は
- 原始棒銀退治の四間飛車
- 四間飛車vs4六歩戦法
- 四間飛車vs4六銀戦法
- 四間飛車vs左美濃
- 三間飛車vs早仕掛け
- ツノ銀中飛車
- メリケン向かい飛車
といったところ。
最初の原始棒銀退治を載せたのはなかなか面白い試みだと思う。24の低級タブなどでは、こういう猪突猛進原始棒銀の使い手が結構いるらしいから、需要はありそうだ。惜しむらくは端攻めの変化が少し足りなかったことで、わざわざ言及しているのだから対抗策も書いて欲しかった。
また、全体の特徴として、
詰みまで解説するというのがある。
「定跡書は途中までで終わっちゃうからそこからの指し手が判らない」という声を拾ったものと推察するが、少し微妙だ。というのも、手順を見ると結構難しい詰み筋だったりするのである。原始棒銀に困る棋力の人に読ませる内容ではない。(白砂の想像が当たっていたと仮定しての話だが)気持ちは察するしその姿勢を評価はするけれども、ちょっと要らなかったかな、と思う。それよりは、変化のひとつふたつを増やした方が有益だっただろう。
それぞれの手順については、対象棋力の問題もあるのでこれでいい。不満がある人は、「創元社定跡」だと思って諦めよう(笑)。
(2006.7.8 記)
著者:門脇 芳雄、湯川 博士 / 出版社:山海堂
出版日:
¥ 1,470 (定価)
★★★(評価:級位者)
★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
古今東西最も難しい作品集のため「詰むや詰まざるや」との異名を取った『将棋無双』。本書は、そこからいくつか問題をピックアップして、詰将棋の面白さに迫っている。
全てが会話調で進んでいるので、読みやすいと取るかうざいと取るかは人それぞれ。個人的にはちょっとうざかった(笑)。というか、会話調にすることで読みやすくなるとっつきやすくなるというのはただの幻想にしか思えない。読んでいくとそれなりに楽ではあるのだが、それは間口を広げるのとは少し違う話だと思うので。間口を広げるというのは、読み始める前の「手に取ってもらう」段階に考えるべきことであって、そこでは会話調というのはかえって邪魔になってしまうのでは……と、まぁそんな話はいいやね。
内容はさすがにきちんとしたもので、さすが『秘伝大道棋』を書いた著者だと納得した。
ただ、問題数が少ないというのはちょっと……と思う。場合によっては上下巻にしてでもきっちり100問載せて欲しかった。そういうことを考えると、やっぱり会話調は無駄な文章が多くなるからなぁ……と最初の話に戻る(笑)。
もっとも、これだけ詳しく、くどいくらいに図面を使って詰将棋を解説するというのはあまり例がないことなので、その意欲は買う。できれば、続編として残りの『無双』作品や、『将棋図巧』もお願いしたいところであるが、このクオリティのままでそこまでやると著者が過労で倒れてしまうかもしれないのであまり強くは言えない(笑)。
(2006.7.8 記)
著者:羽生 善治 / 出版社:浅川書房
出版日:
¥ 1,365 (定価)/13pt (Amazonポイント)
★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
かなり高度な内容を実は解説しているこのシリーズ。第3弾は「囲い」にスポットを当て、その崩し方を解説している。
登場するのは美濃・矢倉・穴熊の3種。
囲い崩しだったら対振り飛車の舟囲いはないの? と思ったが、冷静に書名を見てみれば『堅さをくずす本』だった。舟囲いは固さよりは広さを主張する囲いだ。
内容としては、まずはじめに一般的な囲い崩しの「形」を解説し、次に実戦譜で具体的な手順を解説する。次の一手形式で延々続く形式なので、図面はかなり多い。
ただ、どうも不満というか、事前の触れ込みとの落差のようなものを感じてしまった。こちらが勝手に感じてしまったものなので酷な話ではあるのだが。
最初、本書は「どういう形であればどういう囲い崩しの手筋が利用できるか」というテキスト(講座)的なものだと思っていたのである。この形はこの金と龍の位置関係に注目、この場合はこういう手筋が利きます、とか、この場合はここに後手の利きがあるため、手筋1は使えません、とか。
それも基本的な囲い崩しだよ、と言われてしまえばそれまでなのだが(<そうなのか)、むしろこれは「囲い崩しの応用」だと思う。で、本書は、その応用のメカニズムを解明した画期的なものだと思ってしまっていたのだ。
もっとも、本書の形式が白砂にはあまりなじまなかった、という方が根本的な問題で、そのために評価が低くなってしまっているのかもしれない。次の一手形式とはいえ、きちんと順序立てた例題が並んでいるので、体系的に学べると言えなくもない。
また、扱われている手筋はよくあるものだが、プロの実戦で出てきた「王道の寄せ」である。その手触りを覚えることは、間違いなく棋力向上につながるだろう。
結局のところ、題材自体は悪くない。あとは読者の腕次第、という感じの本だと思う。
(2006.7.8 記)
著者:羽生 善治 / 出版社:日本将棋連盟
出版日:
¥ 1,365 (定価)/13pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
今までの4冊は「駒の手筋」を解説した本だったが、今度はもっと大きな視点で見た、今までのシリーズとは違う中級者向けの本ができた。
タイトル通り、玉の囲い方についてカタログ的に解説している。
「振り飛車」「矢倉」「相居飛車」といった具合に大まかに戦法を分けて、そこで出てくる囲いについて紹介している。
解説されているのは「囲いができるまで」で、囲った後の攻め筋や囲いの攻略法などは載っていない。思いっきり身も蓋もない言い方をすると、序盤だけが延々と続く本だ。そういう意味では「退屈な本」と思われてしまうかもしれない。
しかし。
『将棋世界2006.8』の勝又講座のように、プロでは序盤の数手にも気を使っている。
本書は、形をカタログ的に駆け足で紹介することによって、「こういう形になると、このあとはこういう囲いになるんだよ」という未来図をいくつも示してくれる。これは、前述の講座ほど細やかで専門的ではないが、序盤の駒運びというものに目を向ける効果がある。雑になりがち、自分のことばかり考えがちな初級者中級者にとって、「相手がこうやってくるならこっちはこうしよう」という将棋の面白さに気づかせてくれるという点で、本書は立派に役に立つだろう。
(2006.7.8 記)
著者:駒場 和男 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 3,990 (定価)/39pt (Amazonポイント)
★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
「宗看をも凌ぐ難解作を作る(by.竹本健治)」と言われる、昭和を代表する詰将棋作家駒場和男氏の待望の作品集。出る出ると聞いてから随分と待たされました(笑)。
内容はもう読んでいただくより他ありません、としか言いようがない。氏の数々の代表作が次々と出てくる。加えて氏の作品は、本手順だけではなく変化紛れ全てを並べて初めて味わえる作品が多いので、一読しただけではその真価は判らない。とりあえず解説を読んではみたものの、これからじっくりと楽しませていただきます。
全くの偶然なのだが、実は、ふいに欲求が湧き上がり、5月に横浜市立図書館で『近代将棋』の「詰将棋トライアスロン」をコピーしてきたところだった(まぁ、真の目的は三宅正蔵の必死講座だったのだが)。あの連載も非常に面白かったので、できればこちらも単行本化して欲しいところだ。
(2006.7.8 記)
著者:武者野 勝巳 / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,050 (定価)/10pt (Amazonポイント)
★★★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
次の一手を集めた本。毎コミ文庫の一冊である。
本の厚さを見れば判るが、なかなかにボリュームがある。問題数も多いし、序盤中盤終盤とまんべんなく載っている。
本書のウリと思われる「モニター方式」とやらについては、さっぱり判らなかった。
というか、それに実効性があるかどうかが疑問なのだ。
いろんな傾向の問題を解いて総合的に棋力を測る、ということなのだろうが、そんなことは別に珍しくもなんともないし、問題なのはそもそも次の一手を解答することでどれだけ本当の棋力が判明するかで、そんな小手先の部分の統計は無意味(とまで言っちゃうと極端だが)だと思う。
とはいえ、これだけの問題量だ。一つ一つの問題も結構面白い。初段くらいまでの人なら一度は読んでみるのもいいかもしれない。
有段者は常識の範疇だろうから、そんなに役に立たないと思う。
(2006.3.31 記)
著者: / 出版社:毎日コミュニケーションズ
出版日:
¥ 1,050 (定価)
★★(評価:級位者)
★★★★(評価:初段~三段)
★★★★(評価:四段以上)
(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
『詰将棋パラダイス』に掲載された3~15手詰の実戦形を集めた本。内訳は、3~7手詰が40問、9~11手詰が55問、13~15手詰が10問となっている。
とはいえ、3手詰は数えるほどしかないし、13手以上は問題数が少ないということで、実際は7~11手詰の本と考えるのがいいだろう。
実戦形ということで、詰パラ特有の「変な問題」はない。
ただし、結構骨のある問題が多いので、スラスラ解いていく……というわけにはいかないと思う。
「てごわい詰将棋」という、あまりない領域の貴重な本だろう。
(2006.3.31 記)
著者:清水 市代 / 出版社:日本放送出版協会
出版日:
¥ 1,050 (定価)/10pt (Amazonポイント)
★★★★★(評価:級位者)
★★★★★(評価:初段~三段)
★(評価:四段以上)
通常24時間以内に発送(価格・在庫状況は9月8日 5:44現在)
NHK将棋講座の内容をまとめた本。本には「加筆修正」と書いてあった気がするが、NHKの録画時間は10:23~12:00までとしている(こうするとちょうど指し初めから録画される)ので、真偽のほどは判らない。
一読して、かなりいいんじゃないかと思った。
中盤の手筋や寄せの局面を抽出して、手筋を紹介するというまぁありふれた本ではあるのだが、それなりにきっちりとまとまっている。もう少し強くなるためのステップアップコラムのようなものも用意されていて、初級者が中級者になるにはちょうどいい難易度になっていると思う。
確か昔の『近代将棋』だったと思うのだが、「上達法はなにか?」という記事があり、そこで「▲7六歩より頭金」と結論されていた。小難しい序盤よりは、詰める詰められるというスリリングな終盤を体験する方が上達の早道である、ということだ。そのとき、著者も同様のことを言っていたように記憶する。
本書は、そんな著者の哲学にピッタリ沿った内容になっている。入門書としては申し分ない。
(2006.3.31 記)
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