その他

勝負の視点

勝負の視点―研究と実戦の間
著者 :青野 照市
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1995-11-01
価格 :¥1,500(2024/02/05 22:36時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

何だかすっかり評論家になってしまった青野九段の評論集。

プロの実戦譜を題材にその心理状態まで分け入って詳しく解説したり、読みの本質的な部分の解剖を試みたりと、『読みの技法』青野版という感じの作りになっている。
一度に読むのはちょっと苦しいが(私は文体がちょっと……)、例えば通勤通学の合間にパラパラとめくるのには適している。将棋を指さない人たちなどには特にお薦めである。本書を読んでいると、将棋を指さなくても指している「頭」が作られていく気がする。

ちなみに、『勝負の視点』にある「サリエリに見る天才の嫉妬」は、中原と米長をモーツァルトとサリエリの関係に喩えた評論で、これは将棋ペンクラブでなにかの賞を受賞したはずである。

作成日:2001.07.20 
読みもの

王様殺人事件

王様殺人事件 (MYCOM将棋文庫SP)
著者 :伊藤 果
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2004-10-01
価格 :
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

伊藤7段の詰将棋を、推理小説作家でもある吉村達也が解説した本。文字制限を一切考えず、解説をするためだけに解説をするので、詰将棋の魅力を存分に味わえる。こういう本がもっと出てくると、詰将棋の魅力がもっと伝わると思う。
作品の方は伊藤果らしいものばかりで、合駒やソッポ行きなどがふんだんに出てくる。感覚が破壊される危険性があるので、やりすぎは禁物かも(笑)。

将棋世界誌での丸山名人バッシングなどで物議を醸した吉村達也だが、白砂はそれ以前に推理小説作家としての吉村達也の姿勢が大きらいなので(爆)、できれば別の人に解説してほしかった(笑)。

作成日:2001.07.20 
詰将棋

勝敗を分けるもの

勝負の視点 2 勝敗を分けるもの
著者 :青野 照市
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:1999-07-01
価格 :¥99(2024/02/05 22:36時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

『勝負の視点』の続編のような本。青野がいろんなところで書いたものを集めたものである。

前作もそうだが、青野の将棋観がよく表れている。将棋についても一局の勝負どころを詳しく解説してあり、観戦記としても十分に楽しめる。

作成日:2001.07.20 
読みもの
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