2002

青野照市のノックアウト四間飛車

青野照市のノックアウト四間飛車
著者 :青野 照市
出版社:フローラル出版
出版日:2002-02-01
価格 :¥852(2024/02/06 04:21時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

急戦の大家である著者が、どちらかというと級位者向けに書いた本。とはいえ、新鷺宮定跡の新変化(当時ね)も載っていたりするから油断できない。
形は鷺宮定跡を基本として、それの変化としての▲4六銀左戦法をフォローしている。

面白いと思ったのは、一応定跡の解説を終えたあと「ここからはこんな感じに指していけばいいよ」という指針を書いていること。初段までくらいの人には嬉しい配慮だろう。
本書の内容が理解できれば、対四間飛車に関しては初段くらいまでは簡単にいくと思う。変化も多いので、とりあえずこれ一冊あれば問題ない。カバーをかけないと電車の中では読むのが恥ずかしいかもしれないが。

ただ、この本、作りがヒドい。
誤字も多いし、図面の位置も中途半端で読みにくい。白砂は立ち読みで済ませたのだが、非常に読みづらかった。この図面の成桂を見てブン投げたくなった人も多いだろう。
聞いたこともない出版社なのだが(すんません)、もう少し真剣に棋書というものを考えてほしいものだ。

作成日:2002.02.28 
四間飛車

第十四期竜王決定七番勝負

竜王決定七番勝負激闘譜 第14期 藤井猛vs羽生善治
著者 :読売新聞社
出版社:読売新聞社
出版日:2002-02-01
価格 :¥1,480(2024/02/06 17:30時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

2年連続で藤井-羽生の対戦となった第14期竜王戦の観戦記を集めたもの。四間飛車の定跡を創るシリーズでもあったと思う。白砂もネット中継にかじりついていたクチである。

しかし、こういう企画というものは「今まで書いたものをただ集めるだけ」でなんの工夫もない。もう少しいろいろと考えてもいいと思う。せっかくの好カード、名局なのにもったいない。

作成日:2002.02.22 
実戦譜集

東大将棋ブックス四間飛車道場 第3巻 左4六銀

四間飛車道場 第3巻 左4六銀 (東大将棋ブックス)
著者 :所司 和晴
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2002-02-01
価格 :¥1,980(2024/02/06 04:21時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

いわゆる四間飛車vs4六銀の形。
今までも腐るほど(笑)本が出ているが、その最新作と思えば間違いないだろう。

最新の(といってもかなり前からあると思うのだが……)△3七歩と叩く反撃や、森安新手の△3六歩、△4五歩などの変化について解説しているが、東大将棋シリーズにしてはかなりオーソドックスな手順だと思う。
というのも、四間飛車急戦での四間飛車側の陣形が変わってきたからで、本書で解説しているようなオーソドックスな形にはならない。その辺については『東大将棋ブックス四間飛車道場 第6巻 最強1二香』に載っているので、そちらを参照して欲しい。

作成日:2002.02.15 
四間飛車

B級戦法の達人

B級戦法の達人プラス
著者 :週刊将棋
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2002-01-01
価格 :¥199(2024/02/05 20:59時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

これは「奇襲戦法」ではなく「変態戦法」。本書に載っている変態戦法は、決して単純に撃破されてしまうヤワな戦法ではない。
もちろん、「平美濃返し」や「鳥刺しモドキ」のように「ホンマかいな」という変化のウソくさいものもないわけではないが、「ポンポン桂」や「端美濃囲い」のようにプロの実戦に出てくる戦形も入っている。なかなかあなどれないのである。
一度は読んでみて楽しんで欲しい。

付記:本書は『B級戦法の達人プラス』という本で再版された。

作成日:2002.01.25 
奇襲・変態戦法

東大将棋ブックス矢倉道場 第3巻 3七銀

矢倉道場 第3巻 3七銀 (東大将棋ブックス)
著者 :所司 和晴
出版社:(株)マイナビ出版
出版日:2002-01-01
価格 :¥334(2024/02/05 23:41時点)
r1(評価:級位者)
r2(評価:初段~三段)
r3(評価:四段以上)

今回は4六銀型ではなく、3七銀型。加藤流と呼ばれる指し方である。
4六銀型があるていどの結論をみた(といっても難解なことに変わりはない)ため、比較的研究されていないこの形が脚光を浴びたのだそうだ。加藤9段はずーっとこればっか指してたけどね(笑)。
基本的には森下が書いた現代矢倉シリーズとあまり変わらない。ならば森下本の方がよさそうなものだが、「あまり」というだけで「ぜんぜん」ではないところが実は問題(?)である。プロや有段者の将棋は、その「定跡の先端の一手」の違いが形勢を分けるのだ。というわけで、あいかわらず有段者には必携書である。

そしてこれまたあいかわらずだが、読みにくい。直す気はなさそうなのでこれ以上言うのもなんなのだが、一応書いておく(笑)。

作成日:2002.01.15 
矢倉
広告