mjdigitizerさんの「手出し、ツモ切りを区別するには講座」

 となると次の問題は、いかに注目すべき点を増やすか? ということになろうかと思います。逆の表現をするなら、そうやって注目すべき点を増やすことがイコール記憶力アップ・勝率アップに繋がると。
 ただ、これも気にしすぎるとキリがないような気もするし、逆に初級者だとその指針すらおぼつかない……。

 どうでしょう、いくつか、その指針になるものを挙げてみてはもらえませんか?

 こんな白砂の無茶なお願いを、mjdigitizerさんはちゃんと聞いてくれました。ありがとうございます。

 というわけで、8ヵ月後の現在(遅すぎだコラ)、mjdigitizerさんの「手出し・ツモ切りをチェックする方法」をお送りします。


 初心者への指針ということなので、打てる方々にとっては「当たり前やん」っていうことだらけになりますがどうかご勘弁。

 どんな打ち手も、手を作る時はより高いか、又はより速い手作りを目指すものですから、相手の捨て牌にもそのような意図が顕れてきます。なので、まずは出来るだけ早い段階で相手の方針を見極めます
 例えば、手を高める手作りとしてはチャンタ系だな、染め手だな、七対子だな、対々和だな、タンピンだな等、手を速める手作りとしては役牌だな、タンヤオだな、手なりか平和だな等です。

 さて、これが分かると、相手にとっての牌ごと優先順位がなんとなくわかります。例えばチャンタなら老頭牌>字牌>2378>456、染め手ならその色>字牌>他の色、対子暗刻系なら山に残ってそうな牌>山に無さそうな牌、と言った感じです。
 この順序で切り出されている限り、まだ手は整っていなさそうだから警戒してもしょうがないなというヨミも入るため、印象には残りにくいです。
 もしこれとは逆の順番で手出しされた場合には印象に残りやすいですし、実際手が整ってきている可能性が高く、またもしかすると読んだ方針が間違っていたという可能性も考える必要があるでしょう。

 上記のような「手を高める手作り」の場合は捨牌に特徴が出やすいのですが、タンピンやタンヤオ、平和、手なりなどの「手を早める手作り」の場合は使える牌が多く、牌ごとの優先順位は簡単には付けられません。よって、順序だけでは印象の強弱は出てきづらいといえます(例外的に、二枚切れの字牌が中張牌より引っ張られた場合などにはヨミの入れ方は色々ありそうです)。ただ、いわゆる牌効率の観点から、やや不自然に見える切り出しがあれば印象に残る事は有ります

 例えば完成面子落としはその最たるものでしょう。面子落としは最低三巡かかるため、手出しを見ているだけでは単なる面子カブりと区別がつかないこともありますが、完成面子落としならばその後に聴牌サインが出た場合何か役がついていることを警戒した方が良いといえるでしょう。
対子、辺張、嵌張、両面落としもやや印象に残りやすいです。
 辺張はそれこそ落とされやすいので最も印象に残りにくいですが、対子落としは単騎待ちを否定する材料の一つになります。嵌張が落とされていれば聴牌が好形である可能性は高く、両面が落とされていればより良い両面、例えばドラ絡みや3、7の入った両面の他三面張や役を警戒することになります。
 これら搭子落としは、離れて落とされた場合により印象が強くなり、一般には隣牌が受入れになっている可能性が強くなります。

 等を警戒する事になるでしょう。また、三色の狙いを残す為に離れ塔子落としがなされることも多いです。

 ここまで書いてみて「どの場合には印象に残りやすいか(=注意を向けるべき)」ということと、「どの場合にはヨミを入れやすいか」ということがごちゃごちゃになっている事に気付きました。
 自信はありませんが、やはり初めは「どの場合にはヨミを入れやすいか」ということに気付くことが先決のような気がします。気付いた後で、そういう打牌にできるだけ注意を向けるという訓練をすれば自然と「印象に残りやすいか」ということになるのでしょうか。
 皆さんのご意見をお待ちしています。


 非常に理路整然とした文章で、なおかつ学ぶべきところが多いと思います。特に初級者から中級者への入り口付近を彷徨っている方は、何度も読んで意味を理解して下さい。きっと役に立つと思います。

なんでこんないい文章をこんな長いこと寝かしといたんだ!

 という抗議は掲示板まで(<ホントにしないで下さい(泣))