- 01: 名前:Yahoo住人投稿日:2004/08/02(月) 16:05
- Yahoo将棋常連の人で7七桂戦法使いが居ます。
先手も後手も、24で五段〜六段くらいでしょうか。 後手が面白い対策を考えた模様です。
後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・v歩v歩v銀v歩v角v歩 ・|三 | ・v飛 ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩|四 | ・v歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ 銀 金 飛 ・ ・ ・ 玉 ・|八 | 香 ・ ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 手数=26 ▽8四飛 まで
後手は2二銀の壁銀を解消するために△3三銀の一手は必須 と考えられてきましたが、必ずしもそうではないようです。 先手が7五の位を取った瞬間に△3三角と打ちます。 そして次に△8四飛と浮くと、既に桂頭が受かりません。
先手は▲6七金と受けましたが・・・。
後手の持駒:歩二 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・ ・v歩v銀v歩v角v歩 ・|三 | ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・v歩|四 | ・ ・ 金 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ 銀 ・ 飛 ・ ・ ・ 玉 ・|八 | 香 ・ ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 歩 手数=35 ▲8七歩打 まで
こうなると、次に△7七角成を喰らって先手が苦戦模様になります。 後手はさらに味付けをして△6六飛〜△8六歩という手で勝勢を確立しました。
途中の変化で 後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・ ・v歩v銀v歩v角v歩 ・|三 | ・v飛v歩 ・v歩 ・v歩 ・v歩|四 | ・ ・ 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・v歩 金 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ 銀 ・ 飛 ・ ・ ・ 玉 ・|八 | 香 ・ ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 手数=30 ▽8六歩 まで
このときに▲8六同歩でなく▲同金でも同じことで △7五歩と取り込まれると、△7七角成がいつでもあり 先手は指す手に困ります。
本譜は、△3三角に対する先手の▲8八銀が 固い受けのようでいて緩い手だったかもしれません。
そこで先手は考えました。 後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・ ・v歩v銀v歩v角 ・v歩|三 | ・v飛v歩 ・v歩 ・v歩v歩 ・|四 | ・v歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ 歩|五 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ ・ 金 銀 ・ ・ 玉 ・ ・|八 | 香 ・ ・ 飛 ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 手数=28 ▽7四歩 まで
△3三角には▲6九飛と引き、△8四飛に▲6八銀で受けようというのです。 しかし、それでも△7四歩と突かれ歩損は避けられません。
後手の持駒:歩 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・ ・v歩v銀v歩v角 ・v歩|三 | ・v飛 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・|四 | ・v歩v歩 歩v歩 ・ ・ ・ 歩|五 | ・ ・ ・ ・ 歩 角 ・ ・ ・|六 | 歩 歩 桂 ・ ・ 歩 歩 歩 ・|七 | ・ ・ 金 銀 ・ ・ 玉 ・ ・|八 | 香 ・ ・ 飛 ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし 手数=32 ▽7五歩 まで 先手は▲4六角と指し、△5五歩には▲5六歩といきました。 後手は当然△7五歩ですが、どう受けましょうか。 ▲6七銀では△7四飛から△7三桂でしょうか。
▲6七金と先手は手厚い方を選択しましたが、 △8六歩から劣勢へ追い込まれました。将棋は先手が逆転勝ちでしたが 内容的には苦戦だったと思います。
次に、△3三角には▲8八銀と様子を見て △8四飛の瞬間に、▲6六角と合わせる手も考えられます。 しかし 後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・ ・ ・ ・v金 ・v玉v銀 ・|二 |v歩 ・v歩v歩v銀v歩v角 ・v歩|三 | ・v飛 ・ ・ ・ ・v歩v歩 ・|四 | ・v歩 歩 歩v歩 ・ ・ ・ 歩|五 | ・ ・ ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ 銀 金 飛 ・ ・ 玉 ・ ・|八 | 香 ・ ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし 手数=28 ▽5五歩 まで
△5五歩と止められると作戦負けです。 このあと▲6七金から▲7六金を目指す手もありますが、 飛車先を切ってから△5四飛と回る含みもあり、後手有望です。
また、後手の△3三角作戦には持久戦の指し方もあります。 △2二銀と上がらなかった事を活かして、銀冠〜穴熊にできるのです。
後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・v金 ・v桂v香|一 | ・v飛 ・v銀v金 ・v玉v銀 ・|二 | ・ ・v歩v歩 ・v歩v角 ・ ・|三 |v歩 ・ ・ ・v歩 ・v歩v歩v歩|四 | ・v歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | 歩 ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六 | ・ 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ 銀 金 飛 ・ ・ 玉 ・ ・|八 | 香 ・ ・ ・ ・ 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし 手数=27 ▲7六角打 まで
△3三角に、▲7六角や▲6七角で歩を取りに行く手も考えられます。
後手の持駒:歩 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v香|一 | ・v飛 ・ ・v金 ・v金v玉 ・|二 | ・ ・v歩v歩v銀v歩v角v銀 ・|三 |v歩 ・ ・ ・v歩 ・v歩v歩v歩|四 | ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | 歩 ・ 角 ・ ・ ・ ・ ・ 歩|六 | ・ 銀 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 ・|七 | ・ ・ 金 ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八 | 香 ・ ・ 飛 ・ 金 ・ 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし 手数=40 ▽3二金 まで
後手はこのような形に発展して
後手の持駒:なし 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・ ・ ・ ・ ・v桂v玉|一 | ・v飛 ・ ・ ・ ・v金v金v香|二 | ・v歩v歩v歩v銀 ・ ・v銀 ・|三 |v歩 ・ ・ ・v歩v歩v歩v角v歩|四 | ・ 歩 歩 歩 ・ ・ ・v歩 ・|五 | 歩 ・ 角 ・ 歩 歩 歩 ・ 歩|六 | ・ ・ 桂 金 ・ 銀 桂 歩 ・|七 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ 銀 玉 ・|八 | 香 飛 ・ ・ ・ 金 ・ ・ 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:なし 手数=59 ▲4七銀左 まで
最終的に、先手は金銀を繰り替え、後手は穴熊になりました。 どちらが良いと思うかは微妙なところですが、将棋は後手が勝ちました。
- 02: 名前:Yahoo住人投稿日:2004/08/02(月) 16:16
- 第一戦。先手の8八銀6七金型
▲7六歩 △3四歩 ▲2二角不成△同 銀 ▲6八飛 △6二銀 ▲4八玉 △5四歩 ▲3八玉 △4二玉 ▲1六歩 △1四歩 ▲6六歩 △3二玉 ▲7八金 △8四歩 ▲7七桂 △5三銀 ▲6五歩 △8五歩 ▲7五歩 △3三角 ▲8八銀 △5二金右 ▲2八玉 △8四飛 ▲6七金 △7四歩 ▲7六金 △8六歩 ▲同 歩 △7五歩 ▲同 金 △8六飛 ▲8七歩 △6六飛 ▲6七角 △8六歩 ▲7六金 △6七飛成 ▲同 飛 △7八角 ▲6八飛 △8七歩成 ▲8二飛 △8八と ▲同飛成 △4五角成 ▲6六金 △7六歩 ▲5六金 △7七歩成 ▲8一龍 △5六馬 ▲同 歩 △6八と ▲4五桂 △6九飛 ▲3八金 △6六角 ▲5三桂不成△同 金 ▲6四歩 △4九銀 ▲6三歩成 △3八銀成 ▲1八玉 △1七金 ▲同 桂 △2八金
第二戦 先手の6九飛型
▲7六歩△3四歩▲2二角不成△同 銀▲6八飛△6二銀▲4八玉△4二玉 ▲3八玉△3二玉▲1六歩△5四歩▲1五歩△5三銀▲6六歩△8四歩▲6五歩 △8五歩▲7七桂△2四歩▲7八金△5二金右▲7五歩△3三角▲6九飛 △8四飛▲6八銀△7四歩▲4六角△5五歩▲5六歩△7五歩▲6七金△8六歩 ▲同 歩△同 飛▲5五歩△4四銀▲5四歩△5五歩▲7二歩△4五銀▲5七角 △5六歩▲7五角△8八飛成▲5三歩成△7四歩▲5二と△7五歩▲4一と △同 玉▲5四歩△同 銀▲5三金△5七歩成▲同 金△7七角成▲4二金打
この△3三角〜△8四飛は、森内名人が昔、立石対策として指した将棋らしい。
先手の人も2000局くらいは7七桂戦法を指している熟練した使い手ですが 白砂青松さんからみて、先手側の手に疑問があったりしたら教えて欲しいです。
- 03: 名前:白砂 青松投稿日:2004/08/02(月) 21:31
- これ、やっぱ既に先手が苦しい形ですね。難しいです。
△8六歩と行かずに△8四飛として執拗に桂頭を狙うという発想が秀逸で、7七桂戦法が困っていると思います。
ただ。 白砂流7七桂戦法(便宜上こう呼称します)ですと、そもそもこの形にならないんですよ。
白砂の場合、居玉のまま飛車を6八〜6六に持っていきます。ですので、角を打つ時間的余裕がないんです。 一例が下図です。
後手の持駒:角 9 8 7 6 5 4 3 2 1 +---------------------------+ |v香v桂 ・v金v玉v金 ・v桂v香|一 | ・v飛 ・ ・ ・ ・ ・v銀 ・|二 |v歩 ・v歩v歩v銀v歩 ・v歩v歩|三 | ・ ・ ・ ・v歩 ・v歩 ・ ・|四 | ・v歩 歩 歩 ・ ・ ・ ・ ・|五 | ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・|六 | 歩 歩 桂 ・ 歩 歩 歩 歩 歩|七 | ・ ・ 金 飛 ・ ・ ・ ・ ・|八 | 香 ・ 銀 ・ 玉 金 銀 桂 香|九 +---------------------------+ 先手の持駒:角 手数=15 ▲7五歩 まで
△5三銀としないと▲6四歩から捌かれる。△8五歩を決めないと▲8六歩で飛車先を受けられる。ということで、△5四歩△6二銀△5三銀と△8四歩△8五歩は必須だと思われます。後手は必要最小限の手数でその手を指しましたが、しかし、この時点で例えば△4二玉などと日和っていると▲6六飛で△3三角が打てません。 というわけでここで△3三角と打つ一手ですが、▲6九飛△8四飛▲6八銀で△7四歩と指せません(▲9五角があるので)。で、△7四歩の代わりに△4二玉と王手飛車を避けると、▲6七銀で桂頭が間に合ってます。もう、△7四歩は▲同歩△同飛▲7六歩で怖くないです。歩を交換されたのは痛いですが、▲8二角とか狙いもありますし。
細かい工夫が後手にあるかもしれません。しかし、ざっと表面だけをさらってみた限りでは、白砂流の7七桂戦法において、△3三銀を省いた△3三角は怖くないと考えます。
- 04: 名前:Yahoo住人投稿日:2004/08/02(月) 22:12
- なるほど。これは驚きです。居玉のままだと角打が気持ち悪い感じも
しましたが、その他の研究テーマを見る限りいけそうですね。 今度、試してみようと思います。
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